自分の全てを活かし、目の前の人を支えたい。
公認会計士のライフプランナーへの挑戦。

生命保険会社のライフプランナーとして、様々なご家族の暮らしに関わる意思決定をサポートし、家庭のコンサルタントをしている中村さん。漠然と人の人生に影響を与える仕事がしたいと考えていた大学時代になぜ公認会計士を志したのか、そして、会計士として大手の監査法人に勤めていたところから、なぜライフプランナーになったのか、様々なその背景を伺いました。

中村 隆敬

なかむら たかのり|公認会計士×ライフプランナー
ソニー生命保険株式会社のライフプランナーとして、公認会計士の資格を活かしながら、様々な家庭のコンサルティング活動を行っている。また個人で、公認会計士のためのワークショップや、「トークライブ」への出演も行っている。

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「みんなと違うことができないか?」


僕は神奈川県の横浜市で生まれ、5人兄妹の長男として育ちました。幼い頃から人と人の間を通訳のように取り持つことが得意で、喧嘩の仲裁をしたり、誰かが伝えたいことを代わりに他の誰かに伝えるというようなことをよくしていました。

また、兄妹の中で唯一の男であったため、漠然と中村家を守らなければという意識を持っていたように思います。父親が帰宅するまで夕食に手を付けない環境で育ち、あまりやんちゃなことはせず良い子でいるようにしていましたね。

小学校の頃から勉強は嫌いではなく、真面目な生徒として過ごしていて、勉強は特に国語が得意で、学校の授業が楽しかったので自然と成績も良い方でした。5人兄妹という家庭の事情から高校は公立1校しか受験できない状況でしたが、学区内トップの県立高校を受験し合格することができました。

高校入学後は剣道部に入部し、部の活動に打ち込んでいました。実は小学校1年生の時に剣道教室に通って習っていたので、周りに負けたくないという気持ちから練習に励むようになったんです。剣道自体の楽しさに気づき、部活の先輩・同期・後輩にも恵まれて、高校3年間活動を続け部長の役職も経験することができしました。

そんな生活を送っていた高校2年生の頃、周りの同級生が英検や漢検を取得したという話を聞いていて、「自分も何かやってみたいな、やらないといけないのかな」と考えるようになったんです。

ただ、みんなと同じことをやっても追いつけないしつまらないと思い、何かないかと探していたところ、僕が小さい頃から母親がいつも家計簿をつけていたことを思い出して、自分が代わりにやってあげられればいいなという思いから、たまたま通信教育の広告で、簿記の資格が目に入ったんですよね。

はじめは覚えないといけないことも多く慣れるのに苦労しましたが、だんだん答えを出す楽しさに気づいていって、コツコツと勉強を続けた結果、高校3年生の時に簿記3級と商業簿記2級の資格を取得できたんです。

簿記というきっかけから、公認会計士の道へ


資格を取得したのは束の間、大学受験が間近に迫っていました。高校受験の時と同様に1校しか受けない予定だったので、どの大学を受験しようかとても悩みました。

文系ではあるものの、社会科の教科に不安を抱えていたので、ダメもとで簿記を選択して受験ができるところを探してみたら、中央大学商学部は受験できるということを知ったんです。これを活かさない手はないと考え受験を決め、得意な国語や英語の勉強にも励み、合格を掴みました。

大学入学直後は、将来やりたいことが明確ではなく、漠然と人の人生に影響を与える仕事がしたいと考えていました。そのため、とりあえずは簿記の資格を活かし、公認会計士の資格取得を目指そうと思っていたんです。また、父親が大工、母親が看護師という家庭で育ったこともあり、将来は会社に務めるというより、どちらかと言うと手に職をつけるイメージがありましたね。

しかし、毎年4月に入学できる、大学内にある資格取得を目指す施設の「経理研究所」が満員で、今年は入学できないということがわかりました。そのため、最初の1年はサークルとアルバイトに明け暮れる大学生活を送っていました。サークルはオールラウンドサークルに入って、仲間と様々なスポーツを楽しみ、アルバイトは、時給の高さに釣られて始めた地元のパチンコ屋のホールスタッフをやっていました。

そんな充実した大学生活を送っていましたが、やはり公認会計士の資格を目指したいという思いは変わらず、サークルやアルバイトを全て辞め、大学2年生の春に経理研究所に入学しました。

もともと簿記の資格を持っていたため、周りの人に負けたくないという思いが強く、本当に朝から晩まで授業以外の時間は自習室にこもって勉強漬けの生活を送っていました。決して楽な生活ではありませんでしたが、定期的に模試などを通して結果が出ると、自分が成長していることが分かって楽しく続けることができました。

マネージャーになるか、転職するか


そしてそんな努力が実り、大学4年生の時に公認会計士の資格を取得することができました。その頃ちょうど就職活動の時期に差し掛かっていたため、就職先を考えるため代表的な4つの監査法人を見て回ったり、先輩社員の話を聞いたりしていました。

就職活動をする中で、コンサルティングの仕事にも興味を持ったので、IPO(未上場会社の株式を証券市場において売買可能にする)の分野にも携われる監査法人を探したんです。 そして、その中でも先輩の話を聞いてみて魅力的だと感じた監査法人トーマツに2005年3月に入社し、公認会計士としての生活をスタートさせました。

会計士の仕事は、数人で会社の監査を行うなど主にチームで動くため、人と人の間を取り持つこと、チームがどのように機能することがベストかを意識して、その上でお客さまとどんな関係を築けるかを考えていました。例えば、監査に入ったある会社の課長さんが職場で他の社員と上手く関係を築けず困っていたとき、彼の仕事に対する不満を聞いたり相談に乗ってあげたりすることで、結果的に彼が周りの方々との関係性を以前より良好にできたことがありました。この時、会社対会社の付き合いではなく、個人対個人として相手に向き合っていくことの大切さを改めて感じましたね。

そんな会計士としての充実した生活も6年目を迎え、そろそろマネージャーになるかどうかという時期になりました。しかし、入社当初から、独立してやっていくつもりこそなかったものの、個人の人生に関わって役立つ仕事がしたいと考えて、転職サイトに登録するようになったんです。ただ、まだ具体的に転職に向けた活動自体はしていませんでした。

駅での突然のスカウト


そんな会社生活を送っていた2011年の2月、仕事に向かうため、駅のホームで電車を待っていると、突然誰かに話かけられたんですね。名刺を渡され、「ライフプランナーとして一緒に働く人を募集している者です」と伝えられ、転職の選択肢として、一度ライフプランナーの仕事について話を聞いてみませんかとお誘いを受けたんですよ。

突然のことで少し戸惑いましたが、ちょうど転職のことを考えていましたし、何だか気になって、声をかけてくださった方に連絡をし、もう一度会って話を聞いてみることにしました。最初はライフプランナーとはそもそもどのような仕事であるのかという説明を受け、その後も面談を何度か続けていき、理解を深めていきました。

すると、ライフプランナーという仕事が「物を売るセールスマン」ではなく、「生涯に渡ってサービスを続けるコンサルタント」であり、自分の力、人柄、経験、友人知人などの全てを活かして、目の前の人の家族や生活を支えられる仕事だとわかりました。

そしてこれがまさに、人の人生に影響を与えられる、自分が昔からやりたいと思っていたことそのものではないかと気づいたんです。正直、営業の経験はなく転職には不安な気持ちもありましたが、自分はライフプランナーに向いている会計士という意味では、他の人に負けないという自信もありました。

そこで、結婚直後であった妻の理解も得て、勤めていた会社を辞めライフプランナーとして転職しました。

やはり、転職直後は自分のやりたいことと、会社が掲げる目標の間で揺れてしまったり、また、ライフプランナー自体の認知度が低く、会って話すまでは保険を売ってくる人としか思われないことで悩むこともありました。しかし、実際にお客様と話してみると、「いい仕事をしているね」と言って頂き、また地道に実績を作っていくことで、これだけの数の人が自分のことを信じてくれているんだという自信にも繋げていくことができました。

「家庭の経営コンサルタント」として


そして、現在はライフプランナーとして、家庭の経営コンサルタントの仕事をしています。「子どもを何人育てたいか」「どんな家に住みたいか」「老後にどう備えるか」など、各家庭の暮らしに関わる意思決定について、お客様のお話を聴いて価値観を整理しながら、具体的な解決策を提案し、それぞれのご家族の意思決定に携わっています。

自分が知っていることを論じ教えてあげるという立場を取るのではなく、できるだけ多くの人が人生の選択を諦めないで済むために、そのご家族の話を丁寧に聴き、家族の共通の目標や計画を一緒に立てて、考えるきっかけを作ることをしています。

生命保険会社のライフコンサルタントではありますが、保険の話をほとんどしていないんです。保険は最終的な手段でしかないですし、ひとつひとつのご家庭で状況や考え方もそれぞれ違うので、しっかりとヒアリングを重ね、場合によっては僕が窓口となって力になれる人をご紹介することもあります。

そのように、目の前のお客様とご家族にどうやって役に立てるかに全神経を集中させ、全力でお客様の生涯をコンサルティングしているんです。また、個人の活動として、 公認会計士の職業選択の幅を広げるワークショップの開催や、「トークライブ」などの講演活動をしています。

ワークショップでは、公認会計士が素晴らしい職業であるにもかかわらず、あまり身近ではないことを課題とし、より幅広く世の中に価値提供ができるよう、会計士が働きながら自分自身のキャリアを考えるきっかけを提供しています。

また、ご縁があり出演させて頂くようになった「トークライブ」は、ありがたいことに好評で毎月1度出させていただき、現在まで13回以上続けています。

僕は今後も、家庭の経営コンサルタントとして自分の天職であるライフプランナーという仕事を続けていきます。そしてこれだけ素晴らしい仕事であるのにまだ認知度が低いので、この仕事をもっと広めてライフプランナーの数自体を増やすことにも貢献できればいいなと思いますね。

2015.05.17

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