兵庫県宝塚市で生まれました。父の仕事の関係で、小学校低学年のときに3年ほどインドに住んでいましたが、以降は宝塚市内に戻り、大学まで進学しました。勉強も運動もそれなりにできたので、「なんでもやればできる」みたいな感覚がありましたね。そのままサラリーマンになってお金を稼いで、それなりの生活をして、トントン拍子で人生は進んで行くんだろうなと思っていました。

大学3年になり就職活動が始まる頃、友人の紹介で会社を起こしている先輩に会いました。高校や大学でやってきたことを話したところ、その先輩にいきなり「お前の人生全然面白くないから、話す時間がもったいないわ」と言われました。「そんなに面白くない人生、生きてて楽しい?」と。

それまでの人生に対してプライドがあったわけではありませんが、そこそこうまくいっていると思っていただけに、人生を否定されて衝撃を受けましたね。嘘でしょ、と思いましたし、悔しかったです。

その人を見返したい。そんな思いから、友人を誘って起業することにしました。就活する同級生とは違う道を選べば、認めてもらえると思ったんです。

立ち上げたのは、学生専門のビジネススクール事業でした。僕は理系だったのですが、理系の学生は自分の専門分野には強いけど、世の中を動かす企業の仕組みやお金の流れについては疎い。ぼくも含めてそんな彼らに社会の中での価値の生み出し方を学んでもらうことは、需要があると思ったんです。

それからは学生を集めたり、自分たちで事業計画書を書いて講師をしてくれる経営者の人を探したりと事業を回すために必死で動き回り、やりたかった形を作ることができました。しかし、大学4年の6月頃になると講師を集めるのに苦労するようになりました。誰かがこれなくなったからといって、自分たちが代わりに講師をできるわけではありません。その時、この事業は自分たちが学生であるからこそ成り立っていると気がつきました。

講師をお願いしていた経営者は、僕たちが学生だから手伝ってくれていたわけだし、サービスを受ける受講生たちも、自分たちが大学内で持っているネットワークがあるから集まっていただけだったんです。1年後には学生でなくなってしまうことを考えると、事業の見通しがつかなくなりました。仲間と話し合い、迷いましたが、ビジネススクールは閉めて就活を始めました。

興味があったマーケティング分野の会社を何社か受け、最終的にはインターネットで消費者ニーズの調査などを行なっているベンチャー企業に就職しました。調査結果を元に商品開発方針や広告戦略を決めるサポートができることに魅力を感じたんです。