私は佐賀県で生まれました。昔から他の人と違うことをして目立ってしまうことが多く、親からは「目立たないようにして」と言われ、極力自分を隠すように生きていました。

小さい頃から絵を描くのが好きで、チラシの裏にいつも何かを描いていました。逆に、算数が大の苦手で「1+1」すら分かりませんでした。数字の意味が分からなかったんです。分からないことが苦痛で泣きながら計算問題に取り組み、好きでもないことを無理やり学ばされることに違和感を持っていました。

そのため、とにかく計算式と答えを暗記するようにしていたのですが、4年生の時に出会った先生が算数のポイントを教えてくれると、数字の意味が理解できました。そして0点だったテストでも100点を取れるようになったんです。この時、伝え方次第で、相手にとって学びは楽しいものになるし、楽しいと思いながら取り組めば学びも深くなることを身をもって感じました。

ただ、10歳の時に父が亡くなり母子家庭で育ったため、早く働いて自立したいと考えるようになり、「人に何かを教える仕事をしたい」とは思いませんでした。とにかく働こうと。そして高校卒業後は大阪の信用金庫に就職しました。