ヘルスケアをもっと身近で感動的に。
医療で面白いことがしたいんです。

薬学部からITベンチャーを経て、医療分野で起業した喜納さん。医療に興味を持った経緯や、ITベンチャーで働く中で感じたことは何だったのでしょうか?

喜納 信也

きな しんや|ヘルスケア系WEBサイト運営
薬学部からITベンチャーを経て、株式会社ヘルスケアスタイルラボラトリーを創業。
医療を身近にする活動を行っている。

ヘルスケアスタイルラボラトリー

多様な生き方に触れた幼少期


私は長野県で生まれ育ちました。
長野は親の故郷というわけでもなかったため、周りに親戚が住んでいるわけではありませんでした。

当時、私の周りは生まれも育ちも長野の人ばかりで、親戚もみんな近くに住んでいるし、畑とか持っている。
それに対して自分は、周りに親戚が住んでいるわけでもなかったし、移り住んできたので、当然畑なんて持っていませんでした。

周囲の人との環境があまりに違うので、「自分は周りと違う」という考えを持つようになるのに、時間はかかりませんでした。

さらに、私の親がクリスチャンだったということもあり、幼少の頃に自宅が教会になりました。
その上、イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなど海外から宣教師が多く来て自宅等に居候するようになり、
近くの大学に通う海外留学生が自宅に集まるようになったんです。

「夢の中で長野に行けと言われたので長野に来た」などと言っている方もいて「なんて自由なんだ」と思いましたね(笑)
少なくとも彼らは自分が大切にしたいことや自分の生き方に真摯に向きあっているなと思いました。

物心ついた頃からそのような環境で育ったため、多種多様な生き方が出来ることや、自分が本当に大切にしたいことに集中して生きたい、
自分らしい生き方がしたいと子供ながらに考えていたと思います。

自分たちで新しい道を楽しく創っていく


通っていた高校は非常に自由な校風で、校則はありませんでした。
授業以外は先生が介入せず、入学式も卒業式も学園祭も全校総会なども全て生徒が自由に企画して創っていくような高校でした。

そのため高校の学園祭なのに、大学の学園祭に負けないくらいの規模でやっていました。
隣に病院があったのに病院に交渉して後夜祭で打ち上げ花火を上げたり、
校庭の中央にキャンプファイヤーを作って全生徒が手をつないで走り回ったり。

この学園祭を創っていく過程で、高校生にもなると自分たちで企画を立ち上げていける事や、
自分たちで企画運営していくことの楽しさを知りました。

「これからも学園祭を創り続けるような生き方・働き方がしたいな」と思いました。

小さな成功体験と、医療への道


高校時代をかなり遊んで過ごしていたこともあり、高校での成績は学年最下位程度まで落ちていました。

真面目に受けた数学の模試の結果が200点中8点、偏差値32で県内成績が下から2位だったりして、
「落ちるところまで落ちたなー」と。 今ではいい記念です(笑)

卒業後の進路として、バンド仲間はそのまま音楽系の専門学校に進んでいましたし、
芸術系の道を選択する人が多くいました。

そうやって自分のやりたい道を進んでいく友人が身近にいたせいか、自分にはのめり込めるものがないと気づいたんです。
「自分がやりたいことが分かっていて、かつその道を選べている」彼らが輝いて見え、
羨ましさや焦りを感じていました。
そのため、進路をどうするかは悩みましたね。

ただ、「このままで終わりたくない」「自分も夢中になれる何かを見つけて没頭したい」という気持ちがありました。

その時に受験なら一発逆転して、偏差値の高い大学には進学できると気づいたんです。
子供の頃から大して勉強していなかった自分でも1年間頑張れば、人生を一発逆転できる。
なんて美味しい仕組みなんだ!!

そこで受験勉強に没頭してみることにしました。

底辺の成績から逆転していくために、受験科目数が3科目で受験できる大学に絞り3科目だけを延々と勉強して、
一気に突破する作戦に出ました。

1年浪人し、私立の薬学部に進学することができました。
大学受験は私にとっては小さな成功体験でしたが、「夢中になれる物が見つからないなら、目の前のものに全力投入して、
小さくてもいいので成果を出していくとそこから夢中になれることがある」という気づきが得られたのも大きかったと思います。

そして、医療系の大学に進学した事で結果的に私と医療というテーマに接点ができました。

インターンを通したベンチャーとの出会い


大学に入ってからも高校生の時に芽生えた「学園祭を創り続けるような生き方働き方がしたい」という想いを引き継ぎ、
体育祭・学園祭の企画運営に携わったり、学業以外の活動を活発に展開していきました。
他にも、漢方薬局や調剤薬局でも働いてみただけなく、教育系のNPOや、海外支援系のNGOの活動に参加するなど、
薬学生としては少し変わった学生生活を送っていたと思います。

とにかく「気になる」「面白そうだ」と思った活動に気づいたらすぐに手を出して参加してみて夢中になってみる、
ということを繰り返していました。
そのような中、最も衝撃的な出会いだったのが、非医療系のITベンチャー企業での学生インターンシップの経験でした。

ややカオスな職場環境でしたが(笑)、「世界を変える」ということを真面目に言う社長、
まるで学園祭の企画かと思うようなノリを持ちつつ活発に活動する社員、
そして実際に事業を通してワクワクするような新しい仕組みを世の中に提供している様を間近にみて、
「これだ!皆が夢中で活動する場を創りたい!」「こういった会社を医療業界で創ってみたい!」と思いました。

事業を通して新しいものを世の中に生み出していく面白さを目の前で見て、自分もそういった活動をすべきだ思った以上、
そのまま卒業して薬剤師になることより、どうやったらそういったベンチャーを立ち上げられるかを考えるようになっていきました。

普通、薬学部だとあまり就活に苦労せず就職先が決まることが多いのですが、ベンチャーが面白いと思っていたこともあって、
医療にこだわらずベンチャー企業を中心に就活をしました。

そこで出会ったのが前職の会社でした。
社長の話も聞いて、ここであれば成長できる、そして面白いとも感じたので就職を決めました。

ただ、医療の分野でベンチャー活動をしたいという想いがあったため、
それを実現するべく、会社に勤めながら医学部への編入を狙ったり、土日夜間を使って調剤薬局で薬剤師として活動したり、
経営を学びに大学院に通ったりと、とにかく「面白そうだ」「やるべきだ」と思った活動に没頭していきました。

会社に関わる人達が成長できる場所をつくりたい


その後、「ヘルスケアをもっと身近で感動的に」という理念のもと、 ヘルスケアスタイルラボラトリーという会社を立ち上げました。
この理念が生まれたきっかけは、ヘルスケアについて知りたい時に、
すぐに浮かぶような定番サイトが思いつかないということに気づいたことです。

外食の情報なら食べログ、家電の情報なら価格コムといったように、
身近な情報の定番サイトはたくさんあると思うんですが、ヘルスケアにはそれがない。

病気なんて誰しもがかかったことがあるくらい身近なもののはずなのに、
その情報を得るための定番サイトがないことは問題だと感じました。

特に計画的に動いていたわけではなく「気になる」「面白そうだ」「やるべきだ」と思ったことに手を出して活動していたら、
気づけば「IT × 医療 × マネジメント」というタグができつつありました。
そこで、自分たちの強みも活かしつつ「体のことがわかるサイトを作りたい」と思ったんです。

また、「会社に関わる人たちが成長できる場所」にしたいという思いも生まれました。
これは私がインターンしていた会社や新卒で入社した会社の人たちから頂いた成長する機会を、
今度は自分が若手にも提供したいと考えたためです。

こうやって振り返ると、いきなり大学受験したり薬学に行ったりITにいったりと脈絡がない場所へ飛び込んでばかりだったと思います。
ただ、それが線として今回の起業に繋がってきている。目の前のことに集中してやっていったら、だんだんと道ができていきました。
そして、高校の学園祭で感じた、若い人たちで何かを創りあげることの感動を、もっと広めていきたいんです。

「体のことがわかるサイトを作る」過程で、起業を志すような人が生まれてくれると最高ですね。

2014.06.30

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