京都で生まれました。 小さい頃から勉強は嫌いで、代わりに外で遊んだり絵を描くのが大好きでした。 また、生まれる前に亡くなった祖父は彫刻家で、 実物こそ見たことはないものの、作品の写真を見て衝撃を受けました。 機械なんて使わずに彫刻刀で手彫りした燭台。そこに彫刻された龍が見事だったんです。

祖父への憧れもあり、私も将来は自分の手でモノを作りたいと考えていました。そして、高校2年生の時に美大を目指すことに決めたんです。 受験は2年浪人して苦しい時期を過ごしましたが、大きな学びがありました。

ヌードクロッキーと呼ばれる速写の訓練では、モデルが一定の時間でポーズを変える中でスケッチしていく授業がありました。 モデルがポーズをする時間は30分から始まり、15分、5分、1分、最終的には10秒と、どんどん短くなっていきました。 10秒なんて短い時間では、何を描いていいか分からなかったのですが、 この時、物事を「点と線」で捉え表現することを学んだんです。 これは、絵画的な話だけではなく、人間関係やビジネスにおいても同じで、 個人や強みと言う本質的に重要な「点」がどのように繋がって「線」となって大きなものを描いているのか、そういった思考ができるようになったんです。

上京して武蔵野美術大学入学後は、空間演出デザインを学びました。 「主役」を引き立てるために、いかに「名脇役」をデザインしていくのか、全体のバランスを考える力が身につきましたね。

卒業後は、鈴鹿サーキットを運営している本田技研工業のグループ会社に就職しました。 そこでは、遊園地の遊具の企画だけでなく、自分で設計したものを実際に組み立てや納入まで行っていると知り、0から100まで自分の手で作り上げることができるし、それに子どもが乗っている姿を見られるなんて、そんな面白いことはないと思ったんです。