私は埼玉県さいたま市に生まれ育ちました。地元の公立の小中学校に通い、比較的勉強が得意な方で、クラスの学級委員も務めていました。また、バスケ部に所属する傍ら、足が速かったため地域の駅伝大会のメンバーに選ばれる等、いわゆる「なんでもできる」タイプの学生でした。だからこそ、何かに苦しんだりすることもあまり感じずに生活していました。

ところが、高校受験を経て慶應義塾高校に進学して、びっくりしたんです。クラスメイトは何かに秀でたり、目立てる部分を持った人の集まりだったんですよね。漠然となんでもできたような私は、そんな環境で「自分には何も無い」と感じてしまい、 初めての挫折を経験しました。

そんな背景もあってか、半ば現実逃避のように映画鑑賞にのめり込むようになり、年間200本も観るようになっていきました。 自分に自信が持てなくなってしまってそれまでよりも内向的になっていました。

その後、高校を卒業後は内部進学で慶應義塾大学の法学部政治学科に進学しました。将来何をしようか決まっていなかったこともあり、なるべく広く選択肢を保てるようにという選択でした。

そして、大学に入学してからも、モヤモヤは晴れることがありませんでした。大学の性質上、目立つ部分を持っていると感じた内部進学生に加え、 外からとても勉強してきた外部生が入って来て、ある種没個性的な自分への悩みは変わらずにありましたね。

それでも、自ら選択できる自由な時間が増えたこともあり、 何か社会と関わることをしたいと思い、ファストフード店でアルバイトをするようになりました。社会勉強の意味もありましたし、忙しくすることで紛らわしている部分もありました。