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海外への一人旅で得た達成感
入社1年目は、地方新聞の広告枠のセールスや新聞社を活用した地方でのイベントプロデュースを担当しました。
仕事や人との付き合いで本当に忙しい生活でしたが、そんな経験が自分への投資だと思って目一杯楽しみました。アメフト時代は、休日を体力回復のためにダラダラ過ごしたので、社会人になって初めて合コンやクラブへ行って、それがめちゃくちゃ楽しかったですね。平日は一生懸命働いて、オフの時間をいかに楽しむかにかけていました。
それでも、もともとマーケティングやクリエイティブの部署を希望していたので、仕事にモヤモヤを感じる部分もありました。ただ、日々仕事と遊びで忙しく、モヤモヤについて突き詰める暇はありませんでした。
社会人3年目のある日、アメリカのロサンゼルスで開催されるNBAのプレーオフのチケットが手に入りました。チームが勝ち進んだことで、試合を見に行けるとわかって、必死に上司に頼み込みました。なんとか休みをもらったものの、一緒に行く人が見つからず、生まれて初めて一人で海外に行くことになったんです。
英語得意じゃないのに、「ホテルとか現地でおさえてなんぼでしょ」と思っちゃって、ガイドブックだけ持ってバックパックで行ったんですね。ロサンゼルスの空港着いて、よっしゃ行くぞ、と本を取り出そうとしたら、あれ、ない、みたいな。僕の唯一のバイブルを日本に忘れてきたことに気が付いたんです。当時はネット環境とか整っていなくて、スマホで地図を見たり、翻訳したりもできない。どうしようもなくなって、駅でとりあえず地図を買ってみたんですけど、わからない。
もうめちゃくちゃ不安です。昔何かの記事で読んだ「地下鉄は人が死んでるかもしれないから乗ってはダメ」「夜にバスは乗るな」とか、そんな言葉がよぎって、怖くなりました。
でも、もう行くしかない。ハリウッドとか知っている名前の場所に行こう。とりあえず宿を探すため、「I want to go to hotel.」と、道行く人たちに訪ね歩きました。英語を話すのも初めてでした。発音が悪くてあまり通じなくても、「このバックパック見たらわかるだろ」ってアピールして、なんとか宿を見つけられたんです。
その後も、片言の英語でバスを乗り継いで、ついに目的地に到着。NBAの試合を見ることができました。出会った人に「I play American football」と言ったら、「練習やってるから見に行こうぜ」と連れられて、アメフトの練習まで見られたんです。その他にも、予想以上に観光地を回ることができました。
英語話せなくても、海外旅行って思ったより簡単で楽しいなって思いましたね。日本では苦労なく目的地に行けるけど、海外ではホテルに辿り行くだけですごく嬉しいんですよ。できないことができて、レベルアップしたって感覚。日本で感じない成長とか達成感を容易に感じられて、すごく楽しかったです。海外に行かないなんて本当もったいない。その後は、積極的に旅行するようになりました。