今逃げてしまったらいつ頑張るのか?
逃げ続けてきた私の社会人としての挑戦。

【株式会社UZUZ提供:第二新卒・既卒の就活CH】「既卒」の就職支援や会社の広報として働く御代田さん。自分自身、「既卒」で現在の会社に就職しているからこそ、同じ状況の方に深く共感できるとか。昔から「辛いことからは逃げていた」御代田さんが、なぜ社会に出てからは辛いことがあっても逃げなかったのか。その背景を伺いました。

御代田 侑佳

みよた ゆか|既卒学生の就職支援
株式会社UZUZにてキャリアカウンセラー・広報担当を務める。

※本チャンネルは、株式会社UZUZの提供でお届けしました。
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「打ち込むものがない」ことへの焦り


栃木県で4姉妹の次女として生まれ育ちました。小さな頃はわがままばかり言って、親や姉妹を困らせていましたね。両親は心配症ではありましたが、子どもたちが「やりたい」と言ったことは何でもやらせてくれました。

水泳や公文、ピアノ等、たくさんの習い事をしていて、中学生になると友達に誘われた吹奏楽部に入ることにしました。部活はそこそこ強い学校だったので懸命に練習しましたが、早朝から深夜まで練習するといったことはありませんでした。

高校は女子校に進み、化粧や買い物など中学時代より自由の幅が広がったことが嬉しくて、毎日友達と遊んで楽しい生活を送っていましたね。しかし、「打ち込める何かを見つけたい」という思いもありました。付き合っていた人の前の彼女がダンサーとして世界中を飛び回るような人だと聞いていて、その人と比べて自分には何も目指すものはないし、何か1つのことを頑張ったこともないと、焦る気持ちもあったんです。

しかし、それを見つけるために動いていたわけでも、深く考えていたわけでもありませんでした。臆病な一面もあって、何かに打ち込んで結果が出なかったらどうしようかと、不安もあったんです。

大学も、「行くのが普通」だと思っていたので進学することにしました。ただ、受験勉強は辛かったので3年生の夏頃には勉強を止めてしまったんです。もう自分の学力で入れる大学でいいやと。

何とかなると思い、新卒の就職活動はしないまま卒業


大学に進み1人暮らしを始めると、高校の時よりさらに自由の幅は広いし、時間も4年間もあって「無限大」に感じて、ひたすら遊んでいましたね。学校にはほとんど行かずにフットサルサークルの活動や居酒屋アルバイトをしたりと、大学生活を謳歌していました。目に映るもの全てが楽しくて、際限がなかったんです。

そんな生活だったので、3年生になって就職活動が始まっても働く実感は湧きませんでした。就活サイトに登録してみても何をすればいいかよく分からなくて、2社だけエントリーして話を聞きに行った後、すぐに就活を止めてしまったんです。遊びすぎて卒業が危なかったこともあり、まずは単位を取ることに専念しようと。

しかし、それは言い訳で、考えるのを先延ばしにしているだけでした。努力して失敗したら嫌だったし、今までのように「何とかなるでしょ」と思っていたんです。また、もし就職先が決まらなければ、実家に帰ればいいとも考えていました。

その後、単位を無事に取り終え、4年で卒業することになりましたが、結局、就職活動を全くしないまま大学生活が終わってしまいました。ちょうどその時、家を出なければならない状況になってしまいました。妹と2人暮らしをしていたのですが、もう1人の妹が東京に出てくることになったんです。

東京での生活を続けるためには働かなければと、卒業した3月の終わり頃にやっと就職活動を再開することにしました。しかし、その年の新卒採用は終わっていました。そこで、私は「既卒」として就職先を探し始めることにしました。

後がないから飛びついた「働いてみない?」というチャンス


就職サイトを見た中で気になる会社を見つけて応募してみると、その求人票を載せていたサイトに登録する必要がありました。よく分からずに登録を終えると、すぐに電話がかかってきたんです。「03」から始まる電話番号なんて怪しいと思っていると、それはサイトを運営する会社からでした。

「どんな業界を検討しているんですか?」と言われ、正直やりたいことがわからないし、就職先を探す方法すら分からないことを告げると、面談することになったんです。1人で考えても全く分からなかったので、誰かに相談できるなんてラッキーだと思いましたね。

ただ、面談に行く前に母から電話がかかってきて、就職が決まらないなら実家に戻ってくるように言われていたので、この面談で方向が決まらないのであれば実家に帰ろうと考えていました。

実際に面談に行くと、最初にアンケートで希望の業界や職種を記入することになったのですが、それが分からないから相談に来てるんだよって思いましたね(笑)ただ、面談を通じて、私自身「何かに打ち込みたい」「目標を見つけて努力したい」と思っていることを伝え、何となく営業に興味を持っていることを告げると、「じゃあうちで働いてみない?」と言われたんです。

驚きましたが、面談前にその会社のブログを見て、会社の雰囲気は合いそうだと興味を持っていたし、他にやりたいことがあるわけでもなかったので、私にとっては願ってもない話でした。「働きたい」と即答して、次の日からその既卒向けの採用サイトを運営していた、株式会社UZUZで働き始めることに決めたんです。

しかし、家に帰って冷静になって考えてみると「私は騙されているのかもしれない」と不安もあり、やっぱり翌日出社するのを止めようかとも思いました。ただ、他に選択肢はなかったし、最悪実家に戻れば良いと思ったので、勇気を出して出社することにしました。

ここで逃げたらいつやるのか


働き始めると、会社のメンバーはみんな優しく、不安はすぐに吹き飛びました。ただ、仕事内容も業界のことも何も分からない中、私含めて5人しかいない会社なので、すぐに現場で仕事を覚えていかなけれなならなくてかなり大変でしたね。

そもそも私自身が就職活動もしてこず、ちょっと前まで何も考えていない大学生だったのに、いきなり既卒の方の就職活動の面談をする自信もなかったし、やり方も分かりませんでした。

今までは大変なことからは逃げ出していたけど、さすがにすぐに辞めるわけにもいかない状況。「できない」と言うと、「じゃあどうすればできると思う?」とか「どう思っている?」と意見を聞かれることは初めてだし、毎日泣きながら仕事をしていましたね。

ただ、「こんな辛い状態がいつまで続くんだろう」と思いながらも、周りのメンバーが忙しい中自分のために時間を割いて話をしてくれることに感謝していたので、本気で辞めようとは思いませんでした。また、この道が正しい道だとも思っていて、「今逃げてしまったら、今後も逃げ続けてしまう」と感じていたんです。

そして1年ほどすると少しずつ仕事も分かるようになり、働く楽しさを感じられるようになっていきました。

環境の中で目標を見つける生き方もある


現在はキャリアカウンセラーとして主に既卒の方の就職面談を行いつつ、会社の広報担当としての仕事も行っています。面談に来る既卒の人たちの話を聞いていると、私自身が同じ状況だったこともあって非常に共感できますし、どちらかというと同じ立場で「一緒に頑張りましょう!」と感じています。

ただ、私なんかが役に立てるのか、説得力があるのかと不安になることは多くあります。大学時代に何かに打ち込んだわけでもないし、会社に入るまでに努力だって続いたことがなかったので。

それでも、面談の時にお礼を言ってもらえたり、その後電話に出てもらえたり、メールに返信をもらえたりするだけでも純粋に嬉しくて、元気が出ますね。他にも就職エージェントはある中で私たちを選んでもらえるのは、少しでもお役に立てているのかなと実感できるんです。また、実際に働き始めた人から仕事の近況報告をもらったり、企業の担当の方から「楽しそうに働いている」と話を聞ける瞬間は格別ですね。

私はこの会社に入って、本当に良かったと思っています。学生の頃から憧れつつ挑戦してこなかった、「目標を立てて壁を乗り越える」こと、それが少しずつ実現できるようになりました。「目の前の人のサポートをする」「月の目標数値を達成する」「会社を大きくする」など、どんどん目標を持てるようになったんです。私みたいに自分のなかで強烈にやりたいことがない人でも、誰かの話に共感して、その環境の中で目標を持ってもいいんじゃないかと考えています。

これからも、「既卒・第二新卒の就職といえばUZUZ」と言われるような会社をつくるために、貢献していけたらと思います。

2015.04.26

インタビュー・執筆 | 島田 龍男

御代田 侑佳

みよた ゆか|既卒学生の就職支援
株式会社UZUZにてキャリアカウンセラー・広報担当を務める。

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