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海洋物理研究者から漁業の現場へ。
持続可能な水産業の実現を目指して。

銭本 慧さん/水産物の直販

はてぶ

長崎県の対馬で、新鮮な魚を全国に直接販売する仕組みづくりを行う銭本さん。ご自身が釣った魚も販売しています。海洋研究者として水産資源の研究に取り組んでいた銭本さんが、漁業の現場に飛び出した理由とは何だったのでしょうか。お話を伺いました。

大の釣り好き少年

大阪府で生まれました。海が好きな父親の影響で、物心つく頃には釣りが大好きでした。小学校卒業と同時に兵庫県明石市へ引っ越してからは、家から3分歩けば海という環境。休みの日はいつも釣りをしていましたし、親が寝静まった後に一人で夜釣りへ出ることもありました。

小さい頃は、両親が魚を捌いてくれましたが、一人で釣りに行くようになってからは自分で捌くようになりました。釣るのも、捌くのも、食べるのも好きでしたし、近所の人にお裾分けして喜んでもらえるのも嬉しかったですね。

通学路に漁港があって、毎朝登校する時、働く漁師さんの姿を見ていました。漁師に憧れて、そのまま漁港に就職することも考えたんですが、親には大学進学を勧められました。じゃあ何を勉強するかと考えた時、魚や釣りが好きな僕には水産学以外は頭に浮かびませんでした。それで、いくつかの大学のパンフレットを見て、海が一番綺麗で魚が釣れそうだった長崎の大学に進学することにしました。

大学に入ってからは、大型の手漕ぎボートであるカッター部の活動と釣りに明け暮れました。カッターの練習はきついんですけど、価値観の異なるメンバーと同じ目標に向かって取り組むことの難しさや面白さを感じることができました。艇長として出場した全国大会で3位の成績を収めました。

部活がオフの時は釣りです。カッター船が停泊している目の前が漁協だったので、釣った魚は練習前に漁師さんに渡していました。すると、練習後にはお金に変わってるんです。寝る暇はほとんどありませんでしたが、水産業の仕組みがよく分かりましたね。

大学卒業後は、大学院に進学しました。それまでほとんど勉強していなかったので、水産学をちゃんと勉強したいと思ったんです。

興味を持った研究テーマは「うなぎ」でした。うなぎって川に生息しているんですけど、産卵は海で行われます。その産卵場所は、まだ解明されていませんでした。その謎を解いたら養殖業などにいかせて儲かりそうだったので、興味を持ったんです。

うなぎの産卵場所を突き止める