東京都東大和市で育ち、小学1年生の時に埼玉県加須市に引っ越しました。物心つく前から車が好きでした。デパートに行く度に車のおもちゃを買ってもらっていましたし、車が走っている姿を見たり、車に乗せてもらって出かけたりするのが好きでした。「免許を取るまで死ねない」と思っていましたね。

小学1年生の時からプロ野球選手を目指しましたが、高校時代にその夢は諦め、工学部の大学を目指しました。機械工学を学び、自動車に関わる仕事に就こうと思ったんです。

浪人中、予備校で化学の先生の話を聞いて、化学や材料工学に興味を持ちました。化学の中でも「材料」の分野は、「ものごとを根っこから変えられる」と知りました。

先生は、化学のすごさを伝えるため、車を例に挙げて話してくれました。車って熱効率的に言うと40%もなくて、30%くらい。だけど、電気的な力を利用して、動力にモーターを使った電気自動車では、効率がぐっと上がる。さらに化学的な力を利用した燃料電池自動車も開発が行われている。材料そのものから見直すことで自動車にエンジンすら要らなくなる。材料が変わってくると、そのものが変わってくる。照明もそう、テレビもそう、車もそう。そう思うと、化学や材料によって世界を大きく進歩させられる、世界を変えられるんじゃないかというのが、ちょっとずつ論理的に出てきたんです。でかいことに気づいたというか。

勉強することが世の中でどう使われるか、初めて知ったんです。世の中の役に立つというか、世の中を変えられそうだと感じましたね。

物理と化学、どちらの研究も面白そうだったので、機械工学を第一志望、材料工学を第二志望にして受験しました。材料工学部にだけ受かり、機械工学ではなく、材料工学の道に進む決心がつきました。