大阪で生まれ三重で育ちました。兄と妹の3兄妹で、教育熱心な両親のもとで育ちました。

小さい頃から、学校では孤独を感じることがよくありました。きっかけはわからないけど、仲が良いと思っていた友達から急に距離を置かれることが何度もあったんです。裏切られたような気がして、そういうことがいくつか重なって、友達を心底信頼できなくなりました。人にどう関わっていけば良いのかわからなくなって、小学校3年の時から、一部の男子に攻撃的な態度をとるようになりました。

攻撃的な自分が嫌いで、明るく優しい人でいたいと思い、中学入学を機に、自分を変えようとしました。それでも、同じ小学校の人が多く、攻撃的な私が知られている環境で、急には変われない。明るく優しい人になりきれませんでした。

周りとのコミュニケーションの仕方がわからなくて、仲のいい子以外とほとんど喋りませんでしたね。授業中も休み時間も寝ていて、授業が終わったらすぐ塾に行く。友達と遊ぶことがほとんどない学校生活でした。

将来のことを考え始めたのは、小学校6年生の時です。寂しい思いを抱えていたことや、いじめの問題に関心を持っていたこともあって、いじめに関する本を読んだんです。そこで、心理カウンセラーの存在を知りました。心理カウンセラーはいじめにあった人や孤独な人を助ける仕事だと知って、なんとなく将来はそんなことがしたいなと思いました。孤独を抱えたさみしい人に、安心できる場を提供できる母のような人になりたいと考えたんです。

中学卒業後は、兄が通っていた奈良にある進学校に進みました。私のことを誰も知らない学校に行けば今度こそ変われる、そして自分を好きになれるんじゃないかと思いました。私の学力では難しいと言われましたが、受験勉強を頑張りました。

高校では、自分のことを好きになりたいと、何があっても笑って、明るくいることだけを心がけました。私の中で友達がたくさんいる人はいつも笑っている人だったからです。おかげで友達はできたし、楽しい高校生活でした。

将来について、心理カウンセラーへの憧れはありましたが、心理学を専攻しても将来仕事に繋げられないのではないかと勝手に思い込んでいました。そんな時、先生から「関西の名門大学と医療短大が統合して、看護科が新設されるから受けてみないか?」と声をかけられました。

看護学科に進めば将来の仕事も困らないし、心理学も勉強できるだろう。そんなことを考えて受験し、京都の大学の看護科に合格しました。