大学1、2年の頃は楽しくやっていました。それまでにない楽しさでした。個人主体で動けるとか、何かにとらわれたりせずに動けるとか、素晴らしいなって。しっかり会話ができる友人、本音で話せる、違いを受け入れられる友人ができました。

それが、就職活動が始まる頃になって、色々なことが積み重なって体調を崩しました。

不眠症と就活と卒論と、まったく同じころに、友人の自殺がありました。友人が最後に電話したのが私だったんですけど。不眠症で体重が35キロぐらいまで落ちました。寝れないと減るんですよね。食べても食べても体重が減るんです。

色んなことが重なって、ほぼうつ状態になって、就活を途中で打ち切って、1年間療養しました。半年ぐらい記憶がないんです。

一番の親友に電話して、「今どこにいるの?」て聞かれて、「ビルの上。いいかな?私、落ちちゃっていいかな?」「今日じゃない方がいいよ。」「分かった。今日じゃない方がいいっか。じゃ次の日にする」とかそういう会話があったりとかして。私自身は全然覚えてないんですけど。

精神的に病んで、生活がどんどん破綻していきました。細かいことができない。規律的に動けない。必要な書類手続きができない。何もかもがめんどくさい。投げ出したい、うまくできないし。そんな感じでした。

できることはできるんだけど、できないことはできない。完璧主義がゆえに、できないことにネガティブになって。こだわりが強かったり。そういうのがずっとあったんですが、その頃にそれが一番強くなりました。

めんどくさい。ダメだ。できないことがたくさんあり過ぎて、言い訳するのもいやになってしまうんですよね。なんでできないとか理由がない。例えば、遅刻するのにも理由がない。理由がつけられない。面倒くさい。自分が情けない。

行くところまで行ってから、親が東京に来てくれて、一緒に生活を立て直してくれました。カフェイン過敏症だというのが分かって、不眠症も治り、段々と体調が回復していきました。体質的にウーロン茶をコップ一杯でも飲むと眠れなくなるんです。それに気づきませんでした。

体調が回復してから、病院でさまざまな検査をし、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の疑いが強いと伝えられました。それまでにも何となく自分自身うすうす気づいていたので、やっぱりかという感じでしたね。

ADHDの人は、症状にもよりますが、訓練しないと社会的な行動がうまくいかないことが多いんです。朝起きて、ご飯を食べて、時間通りに学校に行くこともできない。時間に間に合わせるとか、物事の優先順位をつけるとか、物をなくさないとか。できないことを認識しないとできないんです。

逆に、ADHDだと認識して、出来る様になるコツを教えてもらうと、できるようになるんです。対応策や解決策があって、訓練して行動を変えることができます。学生のときにはうまくいかなかった行動の多くを、今はほとんど問題なくできるようになりました。