オーストラリアから帰ってすぐに、渡航前に一目惚れした女性と1年ぶりに会いました。その時、直感的に、「この人と結婚するだろうな。この人しかいない」と思い、必死で口説きました。アパレル時代の時に培った営業スキルをフル回転させましたね(笑)。会ったその日に付き合い始め、すぐに結婚を申し入れました。

ところが、彼女の両親は、結婚に大反対でした。当時、私はフリーターでした。私のように後先考えずに行動するような人間が、幸せな家庭を築けるはずがない。そう言われました。

これまでの人生を真っ向から否定されたような気がして、私も反発して大喧嘩。彼女の両親からは、企業に勤めて安定した収入を得ること、結婚までに同棲を1年すること、同棲資金100万円を貯めることなど、結婚への条件をいくつか提示され、私もそれに同意しました。

「そんなに甘くないよ、そんな簡単にお金を貯められる訳がないよ」と言われましたが、「絶対貯めてやる」と心に決めていました。

稼げる仕事を探し、不動産会社で営業として働くことにしました。不動産営業なら、成績次第でいくらでも稼げます。また、将来、日本と外国を行き来するために安定した不動産収入を得たいと考えていたので、不動産投資について学べるとも思ったんです。

未経験の仕事だったので苦労しましたし、とにかく売り上げが欲しかったので、休日も出勤しました。その甲斐もあって、3ヶ月で約束した同棲資金100万円を貯めました。オーストラリアで感じた「家族の温かさ」を否定されたくない。早く結婚して幸せな家庭を作りたい。そんな思いで必死でしたね。

お金を貯めたことを報告すると、彼女の両親は「同棲したら、すぐに結婚してほしい」と言ってきました。最初に言っていたことと違うじゃないかと反発もしましたが、彼女の母親が泣いてしまいました。その姿を見たら気持ちが変わりましたね。すぐに彼女と結婚しました。

結婚してからは、妻の両親も私を認めてくれ、家族の一員として迎えてくれるようになり、すぐに仲良くなりました。