私は千葉県我孫子市で生まれました。小さな頃から人見知りで、両親以外の人と目を合わすと、すぐに泣いてしまうほどでした。

小学生になってからも、買い物もひとりではできず、何か欲しい時は、商品を母に渡して買ってもらっていました。しかし、10歳位の頃に、『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』というゲームソフトが発売された時、いつも通り、自分のお小遣いを母に渡して、買ってもらおうかと思ったら、「欲しいなら自分で買いなさい」と急に突き放されてしまったんです。

私にとっては大事件でした。それでも、しばらくの立ち往生の後、レジのおばさんと対峙する恐怖と戦いながら、勇気をふり絞り、ゲームソフトとお金を交換したんです。

すると、ゲームを手に入れた喜びよりも、一歩踏み出すことで得られた達成感や、価値観の変化による喜びの大きさに驚きました。この感動は非常に印象的で、生まれ持った性格がすぐに変わるわけではないものの、一歩踏み出すことの重要性を、体感として持てるようになりました。

また、そんな小学生ながらも、6才の頃から伝統空手を習っていました。「個の強さ」への憧れがあったんです。都内の私立中学へ進学後も継続し、高校時代には柔道部も掛け持ちしていました。

空手や柔道と、武道を通じて、「守破離」の考え方が身体に染みこんでいきましたね。「守」で基本の型を習熟し、「破」でその型を破り(応用)、「離」で自らの創意を加え、型を離れる(創造)。道を極めていくためのこの考え方は、武道以外の実生活でもベースになっていきました。