私は千葉県で生まれ、東京で育ちました。小学校では同級生からいじめを受けたこともあり、中学校は中高一貫の私立学校に進学。中学校では、もう絶対にいじめられたくないと思っていました。

ただ、入学直後の定期テストから成績は最下位。身体が小さく、運動もできなかったからか、徐々にからかわれ、いじめられるようになってしまいました。そして、2年生になると本格的に暴力を振るわれるつらい日々を送るようになりました。

いじめっ子に立ち向かうこともできず、学校に行きたくないどころか、この世から消えてしまいたいと思うことさえありました。

しかし、ある時、所属していた陸上部の顧問の先生に、「いじめは、いじめる方が絶対に悪いし、先生も許せないと思う。でも、どうしたらいじめられなくなるか、自分にできることはないかということも、先生と一緒に考えてみようよ」と言われたんです。

この時、自分のことを見てくれて、親身になってくれる人がいることに、私は素直に嬉しい気持ちになりました。


先生はいじめが解決できるように、私の気持ちに寄り添い、実際につきっきりになって話を聞いてくれました。また、これから何をしていくとよいかについて指導をしてくれました。いじめっ子に対して毅然と振舞うことや、そう振る舞えるように自分に自信を持てるようになること。そのために、体力を付け、学力を付けていくことなどです。

先生の指導のおかげで、いつしか、私へのいじめはなくなっていきました。また、自分に自信が持てるようになり、それまでは正直苦痛でさえあった学校生活に対して前向きになることができたのです。

そして、私は教師になることを決意しました。自分も教師になって、あの先生のように、周りが気づかないところで苦しんでいる生徒を助けられるようになりたい、と。

苦手だった体育も、その先生のおかげで好きになることができました。しかし他方では、先生によって嫌いになってしまう教科もありました。こうしたことから、教師という存在の重要性を実感していたんです。