新しい会社でも数年働き、成果を出せるようになったし、周りから評価もされていました。ただ、それは狭い世界での話だと感じていたので、もっと色々な人がいる環境で自分の実力を客観的に知りたいと思い、グロービス経営大学院に通ってMBAを取ることにしました。

MBAを取りに来ている人たちはさすがにレベルが高く、良い意味で自分の実力がどの程度なのか、身の程を知ることができましたね。

一方、仕事ではうまくいかないことが増えていきました。1人で完結する仕事だけなく、人と共同する仕事が増えたのですが、私は周りを動かすことができなかったんです。言葉でうまく伝えることができず、周りとコミュニケーションが取れない。論理的に正しいと思っていることを言えば人は動いてくれると思っていたのですが、そうじゃなかったんです。

次第に人と話すのが億劫になっていき、人前に立つこともできなくなっていきました。「話す」というのはコミュニケーションを大きく占めるものなのに、それができない自分は「終わったな」と思い、人生で初めて大きな挫折感を味わったんです。会社以外の場所では利害関係がないので普通に喋れるのですが、会社の中では完全に閉じこもっていました。