東京都杉並区の高円寺で生まれ育ちました。男3人兄弟の長男で、実家は昭和8年創業の小杉湯という銭湯を経営しています。自宅と銭湯が繋がっていて、家庭と仕事が混在している環境です。家に帰れば、いつも両親がいました。

小さい頃から遊び場が銭湯だったので、銭湯は楽しい場所でした。遊び相手はお客さんです。様々な世代の人たちに遊んでもらっていました。常連のお客さんからは「三代目」とか「次はお前だぞ」とか、半ば洗脳教育のように言われて育ちました(笑)

お客さんたちと触れ合う中では、地域の人が小杉湯を愛してくれていると感じていました。両親はいつも楽しそうに仕事をしていたので、両親の小杉湯にかける愛情も感じていました。

小学校に上がると、家が銭湯を経営しているのは自分だけでした。銭湯はすでに斜陽産業だったので、友達に家が銭湯だと話すと必ず「大変だね」と言われるんです。それとセットで言われるのは「銭湯を潰してマンション建てたら、一生遊んで暮らせるね」という言葉です。

両親は銭湯の仕事をすごく楽しそうにやっていてお客さんもたくさんいるのに、周りはそれを斜陽産業と見ていて大変だと言う。そこにずっと悔しさを感じていました。

中学に入ってからは、勉強が好きだったので学習塾に通っていました。高校受験では、どうせ受験するなら大学受験をしなくていい学校が良いと思ったので、大学付属の高校を選びました。