私は滋賀県で生まれました。実家は寺で、長男だった私は将来跡取りとなることが決まっていました。そのため、両親は私をなるべく自由にさせたいと思ってくれたのか、好きなことをやらせてもらえる環境で育ちましたね。

家には楽器がたくさん置いてあり、小さい頃から音楽に興味を持っていました。ただ、どの楽器を触っても、不器用だったので上達せず、すぐに飽きてしまいましたね。

また、関西はファッションが盛んだったこともあり、服にも興味を持っていました。中学1年生の頃には『メンズノンノ』を読み始め、ファッションショーも見に行くようになりました。

色々なことに興味を持っていたので、高校生の頃までは家業を継ぐことに反発心もありましたね。ただ、「もし寺じゃなかったらどう思っただろう?」と、立ち止まって考えてみることがありました。そして、医者や会社だったら、きっと反発心を持たなかっただろうなと。この時、寺だから継ぎたくないと考えるのは偏見かもしれないと、申し訳ない気持ちになったんです。

また、寺には檀家さんもいるので、無責任に継がないと言うわけにもいきません。それまで、家が寺だったから自由にさせてもらえたことも多かったので、責任は取る必要がある。そう思い、将来寺を継ぐことは受け入れられるようになったんです。

浄土宗だったので、父と同じく大学は京都にある佛教大学に進むことは決まっていて、高校からの指定校推薦の枠があった教育学部に進学しました。