東京都西東京市出身です。小さい頃から親、先生、友達といった周りの人たちみんなのことが大好きで、誰とでも仲が良かったです。おてんばで、どちらかと言えばお調子者な性格でした。勉強も運動も一生懸命取り組んでいましたね。やった分だけちゃんと結果が返ってくるので、努力することが好きでした。

ある時、囲碁好きだった父から、7個の碁石を使って一番大きく陣地を取るにはどうすればいいかという問題を出されました。母や祖父が陣地を囲うように碁石を配置したのに対し、私は斜めに並べることで、一番多くの陣地をとることができました。すると父から「多葉紗は天才だ」と褒められたんです。それが嬉しくて囲碁をはじめ、だんだんとのめり込んでいきました。どんどん上手くなって、自分より一回りも二回りも年上の大人に勝てるようになっていくのが楽しかったですね。

もっと上手くなりたいと思い、プロ棋士の先生に弟子入りすることに。13歳の時に試験を受けて、プロ棋士になるための養成機関である日本棋院の院生になりました。中学を卒業するまでは学校生活も囲碁も、順風満帆で楽しかったです。中学3年生の時から師匠の家に住み込み、ひたすら囲碁の腕を磨きました。

師匠からは、高校に進学せず、プロ棋士を目指すことを勧められました。プロになりたいという気持ちが強く、全日制の高校への進学は諦め、囲碁に専念することにしました。ただ、なんとなく他の友達と同じように勉強することも大事だと考えていたので、単位制の高校には入学しておくことにしました。