子育てをしながら働く女性の人生まとめ

子育てか、仕事か。と言う選択を聞くことは多いですが、どちらも選んだって良いんです。そんな人生を送っている女性たちをご紹介します。








その後、33歳で結婚をしました。

女性中心の会社で、寿退社をする方もいましたが、
私の場合は、仕事を辞めようと迷うことは全くありませんでした。
夫よりも遅い時間に帰ることすらありましたし、変わらず仕事を楽しんでいましたね。

その後、長男が生まれたときは、さすがに仕事を辞めようかと悩みました。
でも、これまで勉強させてもらったことを還元しなければ、という気持ちもありましたし、
なんだか、「働かざるもの、食うべからず」というような考えがあったんです。
半ば意地になって働き続けることに決めました。

ただ、さすがに二人目の出産と長男の幼稚園の入園が重なったときは、
仕事を辞めることに決めました。
会社はすごく理解があり、続けても大丈夫だよと言っていただけていたのですが、
迷惑をかけてしまうことに、すごく後ろめたさがあったんです。

それまで忙しく走り続けて来たこともあり、予定が埋まっていないと、

「今日は何もしなかった」

と思ってしまったんですよね。
自分は消費しかしていないことに、違和感を持つようになっていったんです。

そんな時、一番仲が良かったママ友から、「これからは遊べなくなる」と言われたことがありました。
詳しく話を聞いてみると、そのママ友は育休中だったということが分かり、
「復職するから」と、さらりと言われたんです。

その言葉に、すごく衝撃を受けたんですよね。
「やっぱりそうよね?!」と思ったんです。
他のママ達でも、自分と同じモヤモヤを感じている人がいることに気付きました。



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「何が違うんだろう?」と考えた時に、やっぱり育った環境が違ったのではないかと思ったんです。
私の母は子育てを楽しんでいましたし、父は正義感にあふれる人で、
家族でコミュニケーションをとることを大切にしてくれていました。

親が考えて選択した育て方や生き方の影響を、こどもは受けているんだなと感じたんです。

そうやって自分の軸がより明確になっていき、
教育はしたいけど、勉強を教える「教師」ではないと思うようになりました。

そんな時に母親に「森の幼稚園」の存在を教えてもらいました。
森の幼稚園は、土や川や海など、すべての源である森でこどもを遊ばせることで、
本質的な学びを得てもらおうという取り組みです。

この取り組みを知り、森は源であると深く共感し、
いつかは私もこどもたちに本質的な学びの場を提供できたらと思うようになりました。
また、このころに『崖の上のポニョ』の映画を観て、多世代・社会全体で子を育てる環境づくりにも興味がでました。

そんな生活をしていた25歳の時にこどもを授かったんです。

出産を経験して、命に対する重みを感じました。
目の前のこどもは自分がいなければ生きていけないのだと思った時、
食や政治やエネルギーなどそれまで身近でなかった社会問題が、自分とこどもに関わる問題だと気づいたんです。

こどもを通じて社会を見ると、考えなければならない問題がたくさんあるのに、
みんな目を背けているこの現状を何とかしたいと思うようになり、NPO等に参加するようになりました。



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小さな頃から好奇心旺盛で何でもやりたがり、親もそれを許容してくれていたので、
何かを「やっちゃダメ」と言われた記憶がないですね。

昆虫遊びをしたり、発売直後にファミコンを買ってもらったり、
自分がやりたいと感じたことを自由にやらせてもらっていました。

中学校の時にはバンドをやっていて、
ライブハウスを借りるために保証人の同意が必要となった時、サインをしてくれたのも父親でした。
ただ、「なんでやりたいのか、企画書を出せ」と言われるように、理由や目的はしっかりと聞かれました。
理由さえきちんと話せば、何かを禁止されることはなかったですがね。

しかし、子どもは大好きですが、子育てには向き不向きがあると思っていて、
私は一日中家にいて子育てをするのが向いているタイプではなく、
日中はプロの保育士さんに子育てをお願いし、
保育士さんに相談しながら、仕事をしつつ子育てをするほうが合っていたんです。

そんな背景もあり、どこにも就職できないなら自分で立ち上げるしかないと思い、
WEBやアプリの受託開発を行う、トーキョーストームという会社を立ち上げました。

最初は会社をやりながら勉強もしつつ、少しずつ前に進んでいけば良いという気持ちでした。
ところが、夫が突然仕事を辞めてしまったので、会社にエンジンをかけねばならぬ状況になったんです。
そうなると仕事と生活を分けていたらやっていられなくなるので、
職場に子どもは連れてくるし、逆に家庭で仕事もするといった、仕事と生活が融合するスタイルになっていきました。

今でも娘が小学校から帰る先は、家ではなく会社で、
保育園に預けていた時も、私が行けない時は社員に迎えに行ってもらっていましたね。



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2014.10.11