特集|World Cancer Day

日本では2人に1人が、がんになると言われている時代。
誰にとっても身近な病気である一方、がんとはどんな病気で、どんな治療やどんなサポートがあるのか、どんな対策が進められているのかを知っている人は多くありません。

another life.でも様々な形でがんと関わる人々を取材させていただきました。

がんがきっかけで起きる様々な課題を解決するために。
がんになった人が家族や同僚、友人とつながっていられるように。
がんをなくすために。

それぞれの想いや取り組みによって、がんを取り巻く現状は刻々と変化していっています。

2月4日は、国際対がん連合 (UICC)が提唱した「世界がんデー」。
がんに対して取り組む3人の方のストーリーと、その取り組みをご紹介します。
この日を一つのきっかけに、がんについて考えてみませんか。

1人目:鈴木 美穂さん(すずき みほ)さん



入院中は死んでしまうことばかり考えていて、まるで天国のような場所に歩いていく夢を毎日のように見ていました。

そんなある時、乳がんを患ってから9年経ち、ご自身でがん患者をサポートするサロンを運営している女性と出会ったんです。初めて出会ったその人はすごくキラキラしていて、接しているうちに、がんになっても、それを活かして、もっと人のためになる人生を生きることができるかもしれないんだ、ということに気づき、なんだか救われた気がしたんです。

「私も、もし元気になったら、この経験を活かして人のためになりたいな」

そんな思いを抱くようになり、段々と、「死ぬこと」よりも「生きること」を考えるようになっていきました。

鈴木さんのインタビュー全文はこちら

美穂さんが始めた取り組み
CancerX
Collaborate/ Change/Cross out の3つのワードを軸に、産官学が連携し、多分野の人が新しい切り口でがんについて考えるプロジェクト。
https://cancerx.jp/




2人目:中島ナオ(なかじま なお)さん



進行がんという、今の医学では治せない病気を抱えている現実は変わりませんでした。がんは「いつかは治せるようになる病気」だとも言われていますが、それがいつになるのかはわかっていません。だったら、少しでもその「いつか」を近づけるために、行動したい。

がんを治せる病気にするためには、ひとつでも多く「受けられる治療」を増やすことが大切です。ですが、その研究のためには多くのお金と研究者が必要で、進められていない研究があることを知りました。今の現状をみんなの力で変えていきたい。「いつか」を待つだけでなく、1日でも早くその未来を手繰り寄せたい。治療の選択肢を広げられたら、がんを患った人や家族にとっても希望になると考えました。

中島さんのインタビュー全文はこちら

ナオさんが始めた取り組み
deleteC
商品やブランドなどから「C」を消したり、deleteCのロゴなどが入ったりした商品やサービスの売買を通して生まれたお金の一部を、がんの治療研究に役立てるプロジェクト。
https://www.delete-c.com/




3人目:西口洋平(にしぐち ようへい)さん



社会の中で必要とされる仕組みを残したいと考える中で、子どもを持つがん患者同士で繋がりを持つことができないかといった「キャンサーペアレンツ」の構想が固まっていきました。自分のように、若くしてがんを患わった人同士が、インターネット上で繋がれるコミュニティを作ろうと思ったんです。

西口さんのインタビュー全文はこちら



西口さんが始めた取り組み
キャンサーペアレンツ
こどもを持つがん患者のためのコミュニティサービス。
https://cancer-parents.com/


2020.02.04