政治に関わる仕事をする3人の人生まとめ

国や地域の進むべき方向を決定づける政治。そんな道に関わる仕事を選んだ人を紹介します。







しかし、大学1回生の頃は、充実していた高校生活とは全く違い、本当に腐っていました。

それまでは「部活を頑張る」とか「受験を頑張る」とか与えられた役割や目標があり、ある意味ではそれを果たしていく生活でしたが、
大学生、それも一人暮らしで、食事や勉強、学校での活動など、生活の全てを自分で決めなければならない環境は、
私にとって今まで経験したことのない異次元の世界だったんです。
何をすればいいのか分からなくなってしまい、打ち込めることがない生活だったのですが、
漠然と成長したいという思いはあり、とても戸惑っていました。

そんな状況だった大学2回生の夏に、政治家の側で働くことのできる「議員インターンシップ」に出会ったんです。
元々、政治について関心があったし、夏休みの2ヶ月間集中して仕事ができる大きな成長機会だと聞いていたので、
政治家の仕事はどんなものか知りたく、また殻にこもっている自分を変えたいと思い、参加することにしました。

インターンを始めて最初のうちは、朝8時に出勤して事務所や周辺の掃除をしたり、1万枚のチラシをポスティングしたりと、
地味で厳しい仕事が多かったですね。
しかし、与えられた課題を1つ1つやり遂げると、
議会へ連れて行ってもらったり、市長に対する要望書を書かせてもらえたりと、
少しずつ議員の仕事に近いお手伝いをさせてもらえるようになり、
インターン生と言えど1人のスタッフとして、本気で政治に関わることができたんです。

しかし、 行政の仕事として使われる税金が、市民がどれだけ苦労して働いて生み出されているのか、
その価値も知らずに税金を使う立場の政治家になることはできないと思ったんです。
また、議員インターン先の政治家の方も民間企業出身で、自分も政治家として活動する上でまずは営業力や企画力などをつけたり、
人材育成の仕組みなど民間企業の方が進んでいる部分を学んだりする必要があると感じていました。

そこで、「社会の問題点を解決する」という企業理念に共感し、
パソナグループという人材企業に入社することにしました。



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そんな疑問を解消するため、人生の先輩である先生方に
「サイン・コサイン・タンジェントの意味が分かりません。これは人生で役に立つ勉強なのでしょうか?」
と質問をしてみたところ

「君の言うこともわかるが、今はとにかくテスト勉強を頑張りなさい」

と言われてしまったんです。

その答えを受け、私は自分の疑問に答えてくれず、
飛び越え理論で問題を先送りされてしまったような空しさを感じました。

その後も校長先生など、多くの先生方に同じ質問をぶつけたのですが、
結果は同じで、私はあまりの失望感から学校に行く意味を見失ってしまい、
不登校になってしまったんです。

ところが、いざ大学生になってみると、周囲は、
「○○の講義を履修すれば就活の時に有利」だとか、「○○会社なら安定している」だとか、就職のことばかりを意識して、
効率よく大学生活を送ることにしか興味がない人たちばかりでした。

そんな様子から、大学という場所はまるで「就職予備校」のようだと感じてしまったんです。

それでも大学の違う魅力を探そうと、色々な講義やサークルなどに入ってみたものの、
どうしても大学に通う理由を見出すことができず、
結局、2年間在籍した後、取得単位数ゼロで大学を中退しました。

そして私には、この先政治家を志し、最終的に東京都知事になりたいという夢があります。

不登校、高校留年、大学中退、引きこもり、フリーター、ニート…、
私は現代の落ちこぼれのライセンスはだいたい取ってきました(笑)。

今の時代を生き抜くことは実は難しいことだと感じます。

だからこそ、悩みを抱えている若者を見るとほっておけないのです。
この先の時代を生き抜いていく上で大切なものは何か。

この答えを探し出して世の中に提示することこそが、
「個人的鎖国政策」を経験した私が最も回答したい人生の宿題なのです。



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高校1年生になる頃、文系理系の進路選択がありました。
そこで自分の将来をなんとなく考えてみたのですが、漠然と広く社会に関われる仕事がしたいと思ったんです。

親が開業医だったのですが、その仕事を身近で見ていて、その街で愛されているのはもちろん良いことなのだけど、
なんだか関わる人がすごく狭いなと感じたんです。

漠然とですが、僕はもっと色々な人に関わり、社会に広く接する仕事をしたいなと思ったんですよね。
そんな背景から、なんとなく政治等の方面もいいかもなと思い、文系に進むことに決めました。



「やっぱり大きなことをやっているんだな」

ということでした。
出席した会議の話が翌日の新聞に載っていたこともあり、
何か重要なことが決まっているんだな、というのを感じましたね。

反対に、イメージと異なることもたくさんありました。
その中でも、一番強く感じたのは、

「政治家の関心事と普通の人々の関心事が違いすぎる」

ということでした。

政治家の人々は、当たり前なんですが、すごく真面目に仕事をしていて、
日本のことを真剣に考えていたんです。
でも、その熱意が一般の人々には全然伝わっていなくて、永田町界隈で収まってしまっているんですよね。
さらに、熱意の力点が永田町界隈の人と、一般の人々の間でずれがあることもありました。

そんな風にもやもやしていたこともあり、課題に対して何かできないか考え、
政治に関するサークルや団体を回ってみました。
ところが、どれも既に政治に興味がある人が集うものばかりで、
全然興味のない人との距離を縮めるものはなかったんです。

であれば、自分で作ってしまおうと考え、「若者と政治をつなぐ」というコンセプトのもと、
「ivote」という学生団体を立ち上げました。
若い人の投票率を上げることを目的に、既に成り立たなくなってきている政治を変えるキッカケにできればと思ったんです。



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2014.11.10