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「ああ、やりがいのある仕事だな」
卒業してすぐ、私の実家が花屋だと知っている知人から、
期間限定でオープンする花屋を手伝わないか?という話をもらい、
すぐに手伝うことに決めました。
実家の店を手伝ったりしていたことは以前にもありましたが、
そのころには幼少期とは少し捉え方も変わり、仕事を通じて表現ができる、
アーティストのような職業でもあるなと感じるようになっていたんですよね。
実際に店先に立っても、技術や知識がないと個性を出せないことも実感し、
職業としての花屋を尊敬するようになっていたんです。
その店は花屋にしては珍しく、男性4人で店舗に立ったのですが、
これが伸びやかに自由にやらせてもらい、 すごく楽しかったんです。
実際に働いてみると、ブーケ制作などのアーティスティックな楽しさに加え、
今まで見えていなかった、店舗運営やビジネスとしての可能性などにも関心を持つようになりました。
その店で働く中で、以前から気になっていたこともあり、
「花をもらってほんとに嬉しいのか?」というアンケートを知人女性達にとってみたら、3割は“No”だったんです。
花の魅力を伝えることで、3割の購買意識を変えられる余地があることに、可能性も感じていました。
花屋を営む厳しさを知っているからこそ、最初は両親からも反対を受けましたが、
時期を経るに連れ、徐々に理解もしてもらえるようになっていきました。
5ヶ月の期間を終えて店が終わる頃には、
「ああ、やりがいある仕事だな」
という気持ちになっていました。
そして、色々な花屋を見てみたいと思うようになったんですよね。
ちょうどそんな時、渋谷のある花屋が行列を作っているのを見つけました。
特別な日でもなく、花屋に行列ができるなんてありえないことだったので、
その光景に衝撃を受けたと同時に、とにかく「なんでだろう?」という疑問がわいたんです。
内部でどんなことが行われているのか知りたくて、すぐバイトの申し込みをしてみることにしたんです。