店長になってからは、今まで以上に多忙で、早朝から深夜までとにかく仕事をしていました。正直、お客さんを迎えていても自分のサービスに納得ができず、後悔をすることもありましたね。

そんな折、ちょうどブログサービスが提供されるようになり、自分でも使ってみるようになりました。最初は、「なんか楽しそうだな」という感覚で始めたのですが、使っていくうちに、自分が店舗で感じている後悔を埋めるための情報を発信するようになったんです。

リアル店舗でなくてもお客さんとコミュニケーションが取れたら、という思いがあったんですよね。

そもそも、会って話すよりも何かを介してのコミュニケーションの方が向いていたので、ブログを使ってお客さんとやり取りをするのが苦ではありませんでした。ある種「コミュ障」な部分があったんでしょうね。

そんな背景から更新を始めたため、既存のお客さんに求められている情報を発信するというスタンスで、集客や認知のための発信という戦略性は毛頭なかったのですが、同じようにブログを利用する人がいなかったこともあり注目を集めていき、結果的には、ブログ経由で店や自分を知ってもらう方がどんどん増え、忙しさにどんどん拍車がかかっていきました。

その後、さすがにオーバーワーク状態が限界を迎え、ずたずたになってしまい、ちょうど渋谷店が閉店になることも重なり、発信統括マネージャーとして店舗の統括に周り、11店舗の看板を背負い、発信をする立場に着くことになりました。

一人の美容師として働く傍ら、開設して以来一日も欠かさず更新してきたブログを、会社の看板を背負って発信する役割を担うようになったんです。