半径5mからの応援が、累計1万人の依頼に。another life.academy説明会 ゲスト:大村 信夫さん

「自分の物語を生きる」というコンセプトの元、1300名のライフストーリーを配信し、累計500万人以上の読者の方と人生経験のシェアリングを行ってきたanother life.が、個人で活躍することを目指す方向けの学校「another life.academy」を立ち上げます。

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説明会では、実際にご自身のブランドを見つけて様々な分野で活躍されるロールモデルとなるゲストの方をお招きし、トークセッションの形式でお話を伺いました。

【ゲスト】
大村 信夫さん

 



家電メーカーに勤務しながら「片付けパパ」「片付け部長」として活動。 1974年生まれ、共働きで3児(高2女、中1女、小4男)の子育てパパ 整理収納アドバイザー1級の資格をいかし、モノを整理することで「心」や「思考」も整理され、プライベートや仕事の進め方、人間関係など人生全体に好循環が生まれるオリジナルメソッドを提唱。 会社から兼業を認められ「片付け」「5S活動」だけでなく「仕事の生産性向上」「キャリア」「男女共同参画」「価値観探究」「テレワーク」などの多岐にわたるテーマで日本全国を東奔西走。講演・ワークショップ受講者は10,000人を超え、満足度(5段階評価4以上)は96%を超える。 国家資格キャリアコンサルタントでもあり、現在はそれらの経験をいかし「パラレルキャリア研究家」としても活動。個人及び企業へのパラレルキャリア(複業・副業)の実践/導入のため、一般社団法人パラレルキャリアマネジメント協会理事・事務局長に就任。 部屋からキャリア(人生)まで整えることをコンセプトに活動中。 著書「片付けパパの最強メソッド ドラッカーから読み解く片付けの本質」(インプレス)



個人の活動を始めるとき、最初にぶつかる壁とは?



新條:1300人以上の方々を取材して、500万人以上の方に記事を読んでいただく中で、本当に多種多様なキャリアの課題と向き合ってきました。その過程で、今日のテーマでもある「個人の名前で活躍するのはどんな人か」という問いを、かなり真剣に考えていて。一言で言うと、周りに応援される人なんじゃないかという仮説に最終的に辿り着きました。

応援という言葉をもっと具体的に言うと、例えばマラソンの声援みたいな「頑張って」という言葉だけで力になるみたいな話もあると思うんですけども、もう少しマーケティング的な視点で言うと、「あの人はこんなことやってる人なんだ」と、ちゃんと認知してもらう、想起してもらうのがすごく大切だと思います。背景にある思いや人柄だったり、これまでのお仕事だったり、あるいはクラファンでの表現だったり、そういった要素を凝縮して、共感、信用を生んで、応援される人っていうのが、これから活躍していく人なんじゃないかなと。

今日ご参加していただいている方も、フリーランス、パラレルワーカーなど個人での活動に注力していきたい方が多いと思うので、その文脈でちょっと具体例を出せればと思います。大村さんも同じようなプロセスを経てこられたのかなと思うんですけども、個人の活動が軌道に乗るまでのひとつの流れのイメージですね。






まずは、「こんなことしようかな」みたいなコンセプトを考えると。すると、ご祝儀案件というか、身近な人からお仕事が来るところから始まると思うんですね。そこから更に同心円の外の人に伝えていくときに、例えばクラウドソーシングとかSNSとか色々あると思うんですけれども、発信を頑張って、繋がりがない方からも仕事が来るようになる。その円を広げていくプロセスなのかなと思っています。うまくいくと機会もどんどん大きくなって、大村さんなんてまさにそうですけど、メディアの取材が来たり、法人研修の講師になったりと、循環がうまくいくと。

とはいえ、こうやって口にするのは簡単ですけど、実際やってみるとつまずく難所がたくさんあると思っていて。序盤の方で「あれ?私の強みって何なんだっけ?」とか、始めてみたものの最初のお客さんが見つからないとか、同じスキルを持ってる人、つまり競合が実はうじゃうじゃいたとか。そんな理由で、志半ばで途絶えてしまうことが多々あるのかなと思っています。この後のパートで、実際に大村さんがどうだったのかっていうお話を伺えればと。

大村:いや、いいですね。こうやってちゃんと体系化してあっていいな!初めからこれで僕も習っておけばよかった。すごく近道できそうですね。でも結構、なんやかんやこれに近いことを僕はやってきましたよ。

新條:ありがとうございます。肌感で、ここで苦しんだり躓いたりする人が多いとかって、ご自身の身の周りだとどのポイントとかってありますか?

大村:まず自分が何ができるのかとか、その辺りでつまずくのが第一歩かな。次は、自分の強みと社会のニーズが一致できると、そこから色々回ってくるのかとは思うんですけどね。

新條:事前アンケートでもまさにこの部分、結構内省の部分で迷ってるんですというお声をいただくとが多いので。本当におっしゃる通り、そこで一度壁にぶつかる方が多いんだなと。

自分ではわからない強みを、他者との関わりの中から捉え直す



新條:改めて、個人の名前で活躍する人の定義とは、ってところに立ち帰って、私たちが一旦仮説として持っている「周りに応援される人」という部分なんですけど。ちょっと手前味噌なんですが、大村さんも実際に個人でご活躍される中で、近いような感覚ってお持ちだったりされますか?



大村:もう本当にその通りだと思いますね。逆に皆さんも応援したい人ってどういう人かって考えていただくとわかるかなと思ってて。僕も正直、新條さんとドットライフさんのこと応援したいと思ってるんですよ。

新條:ありがとうございます。

大村:やっぱり、活動自体にピンと筋が通ってらっしゃいますよね。そこに共感してみんな応援したがるんじゃないですかね。

新條:もったいないくらいのお褒めの言葉すみません、ありがとうございます。

最後に、ちょっと思い浮かべて自分ごと化してもらえたらなと思うのが、ご自身で何か仕事を始めた時に、「こんなこと始めたよ」って気軽に相談しに行ける方って、皆さんどれぐらいいらっしゃいますか?

もしく更に一層外にイメージを広げたとき、ご自身が相談した人が、他の人にあなたのことを相談する時に、何と相談するのでしょう。例えば、私が大村さんのことを誰かに話すとしたら、ひとことで言うと「片付けパパ」から始めると思うんですね。簡単な説明がすごくしやすい。そういう、一番簡潔な説明を、ご自身に当てはめたとき、それはなんなんだろうという話です。

そして最後に、皆さんの周りにそういった応援者が溢れるにはどうしたらいいんだろう?というのを、ちょっとご自身の中で振り返っていただけると、面白いかなと思っております。

さて、改めて、今回のテーマとして、自分のブランドを見つけて応援されるまでの背景ということで。大村さんの場合、どんなスタートだったかというところからお伺いできればと思います。まずはじめに個人で活動を始めたきっかけみたいなところから伺ってもいいですか?

大村:パラレルキャリアという意味では、ちょうど7年前から始めました。その時から別に片付けパパだったかというとそうではなくてですね。一番初めにやったのは、ドラッカーっているじゃないですか、経営学者。ドラッカーの勉強会の事務局をやったんですよ。セミナーの運営事務局。そこからなんですよね。

新條:意外ですね。

大村:意外なんですけど、それこそ人生を変えようと思う出来事があって。another life.さんのインタビューでお話してるので、よければそちらを見ていただければと思うんですけど。そういうきっかけから、色々、世のために何かできないのかなって行動し始めた中で、たまたまドラッカーを教えていただける大学の先生がいらっしゃって。その方が「月一回ぐらいだったら、そういう場を作ってくれたら教えますよ」って言ってくれたので「じゃあお願いします」って言って始めたのが、その勉強会だったんですよ。そこからが、まさに第一歩だったわけです。そこから片付けパパに至るまで、実は2年ぐらいかかっているんですよ。

新:ちなみに、今でこそ副業って当たり前になってきてますが、7年前だとそんなに一般的じゃないような印象なんです。モチベーションでいうと、例えば収入源をもう一個確保しようとか、会社の外でしか得られない経験をしたいとか、色々あると思うんですよ。当時の大村さんはどんなテンションだったんですか?

大村:ちょうど四十歳になるぐらいだったので、四十にして惑わずじゃないんですけれども、なんかこの会社一本でいいのかなってちょっと不安も覚えたところもあって。視野を広げようみたいなところもあって、外に目を向けたみたいなところでしたね。

新條:ドラッカーの勉強会は外部から来て上手くご自身のモチベーションにハマったパターンかと思うんですが、片付けパパでの場合はコンセプト自体、ご自身で考えてらっしゃいますよね。先程もあった、自分の強みとか、今までこれをやってきたからこっちの方向だみたいな試行錯誤って、どのようなプロセスだったんですか?

大村:それがですね、私、今でも得意ではないんですけれども、こうやって人前で話すことが、嫌いではないんですよ。大して得意ではないですよ。でも、まさにドラッカーの勉強会で、事務局として冒頭に挨拶とか注意事項とか色々するじゃないですか。その時に、普通に喋れてたんですよね。その喋ってる様が、「すごい大村さん生き生きしてますね」って言われて。あ、そうなんだって。人前で話すことは苦ではないし、むしろなんとなく嬉しいなということがわかり。さらに先生がね、色々教えて、それによって生徒の方が変わっていく様子を目の当たりにして、自分も講師になってみたいなって漠然とその時に感じたんですよ。

新條:まさに内省というか、やってみて発見みたいな。行動から、PDCAで言うDoから入ってる感じかもしれないですね。

大村:そうなんですよね。自分ではわからないけども他人は知っているみたいな。まさに僕の場合はそうだったんですよね。多分、自分の強みって普通にできちゃってるから強みだと思わないんですよね、自分では。それを客観的に教えてくれるのはやっぱり他人ですし。更に言うと、多分同じ会社の人レベルでもわからないんですよ。会社とか同じ組織だと、同じようなスペックの人、同じような価値観の人ばかりなので。やっぱり一歩違う環境に行くと、違う視点で強みを見つけてくれるので、やっぱりそういう意味ではいろんな人に会ったりだとか、いろんな場に行くっていうのはありなんじゃないかなと思ってます。

ワクワクの感情が、過程を楽しむモチベーションに



新條:すごい変なこと聞くんですけど、強みじゃないとかの副業とかって、やっぱりよくないんですかね?めちゃくちゃ興味あるからこっちやりたい気持ちはある。でもあんまり強みじゃない場合。

大村:好きだったらいけると思いますよ。むしろ好きの方を優先させた方がいいかもしれないですね。強みだけだと、もうやりたくないことってあるじゃないですか。エクセルのVLOOKUPとか得意だぜって言っても、あんまりそれで何かやりたいことってないじゃないですか(笑)。それよりも好きというか、ワクワクする感情でやってった方が、そうすると長続きもするし、スキルアップも早くなる。

新條:大村さんの場合も、講演がしたい、みたいな感情から活動が始まったと思うんですけども。始めたはいいものの、やっぱり自分よりもプレゼンが上手い方だとか、引き出しが多い方っていらっしゃるじゃないですか。やりたいですって言ってできるものではないと思うんですが、その辺りはどのように進んで行かれたんですか?

大村:まさに、片付けっていうのに出会ったのが一つのキーだったなと思っていて。それも、たまたま高校の同窓会で、クラスメイトがプロの片付けの仕事をしているっていうの聞いて。え、そんなのあるんだって知ったんです。そこからのめり込んでいったんですけど、やっぱり片付けの講師も世の中にたくさんいるわけですよ。

新條:そうですよね。こんまりさんとか。

大村:そうそうそう。まさにこんまりさんをはじめ、いっぱいいるんですよ。その中でどうやっていくかっていうと、やっぱり差別化みたいなところが必要で。実は僕、ちょっと本業がマーケティングとかをやっているので、まさに自分をどうブランディング化するかとか、マーケティングするかって自分で色々試行錯誤したんですよね。USP(ユニーク・セリング・ポイント)とか、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)とか、そういう本業での知見を自分に置き換えて。それで隙間を見つけたのが、男性によるビジネスパーソンのための片付け、それも仕事に活かせるっていうのは僕だけだったんですよ。っていう感じで見つけてったわけなんですよね。

新條:さっきもワクワクという言葉が出てましたけど、今のマーケティングの話も、その過程は楽しそうですね。

大村:楽しいですよ。でも実際は、すぐにうまくいけではないです。試行錯誤しながらやっていくのが楽しいですよね。

新條:マーケティング視点で、俯瞰的に見てここが空いてたとか、ポジションとして男性の片付け講演あるんじゃないかってなっても、いざ実行のフェーズになると、講演のブッキングとかされてるお知り合いとかいないですよね。何から始めるものなんですか?

大村。もうそれこそ半径5メートルからですよ。身近な人から、そこはもう地道な活動。それこそ3〜5人に対して片付けのワークショップみたいな。

ただ、片付けのいいところって、結構いろんな方にニーズがあるんですね。売れるコンテンツの三大要素で、英語、ダイエット、に続いて、片付けが入っているくらい。片付けって、得意な人ももちろんいるんですけども、そうじゃない人が圧倒的に多い。自分が得意でも周りの人がやってくれないってパターンのお悩みもある。それぞれに最適なメソッドをお伝えしていくのを何十回もやったんですよね。そうしていくうちに、アンケートでわからなかった点、わかりづらかった点、良かった点とか聞きながら、自分自身のコンテンツも改善していって。そうすると徐々にご紹介して頂ける、さっきのご祝儀案件みたいなのが入ってきたっていう感じですよね。

新條:素人質問で恐縮なんですけど、さっき出た、身の回りの方にこんなことやってるんだけどって相談は全然できても、あなたが受講者になってみない?ってちょっと営業っぽくなるじゃないですか。例えば会社の名刺があれば、いや、うちの会社で、ノルマとかもあって、とか、言い訳できますけど、ご自身のサービスを知人に伝えるのにちょっとした抵抗感とかもあったりしましたか?

大村:一応、整理収納のアドバイザーという資格があったので、それを切り口にはお伝えしていて。あとは、初めはモニターとして無料で教えたり。そんな感じでの超低空飛行状態があって、いきなりグッと上がった感じですね。ティッピングポイントって言うんですかね。

新條:本業もあって、しかもご家庭もあってって条件の中で、変な話、やめてしまおうとか、コンセプト変えちゃおうとか、そういうのはなかったんですか?

大村:一応、片付けのコンテンツがうまくいってる感触は強く持ってて。だからもう、片付けパパって商標まで取って、これでいこうかなって。商標まで取ると本気度って伝わるじゃないですか。ただ実は今、最近パラレルキャリア研究家としての肩書きをつけだして、そう意味では、多分僕は片付けを極めたいわけではないなと。多分パラレルキャリアとか、その先にある、より良い、皆さんがワクワクした人生を描いていただくためのお手伝いをしたいんだなという風に思ってるんですよね。

新條:今の商標の話で言うと、片付けパパみたいな、新しい言葉で発信する時って結構勇気いるのかなと、はたから見てると思うんですね。ロジックで考えると、さっき言った通り、大村さんって他の方にめちゃくちゃ紹介しやすいんですよ。こんな背景でこんなことやってるんですって情報が、ひとつの言葉に凝縮されてて、しかもキャッチフレーズになっている。ただ、自分に置き換えてみた時に、自分が片付けパパ的なワードを入れるかっていうと、ちょっと不安かもしれないと。

大村:もうね、こんなおっさんが片付けパパです、言ってると、逆に皆さんに、え?って思ってもらえるじゃないですか。そうやって、え?って思ってもらえるっていうのは、関心を持ってもらえてるっていうのは、そこだけでも半分勝ったような気がしますよね。やっぱ半径5メートルの人にどんどん言ってって、それでフィードバックをもらいながらやっていくっていうのがいいんじゃないかなと思うんですよね。

応援したくなる人に共通する、モチベーションの「矢印」とは



新條:これから個人の活動始める方にとって、さっきのティッピングポイント、売り上げの伸び方の角度が変わった話とかすごく参考になりそうだなと思いました。

大村:このときは、たまたま僕、会社に対しても正式に兼業申請を出したんですよ。そしたら色々お仕事もいただけるようになって。

ところが、ある日人事から呼び出されちゃったんですね。「大村さん、外で色々やってるみたいだけど」って。ちょっと色々やり過ぎちゃったかなって思ったら、その時「社内でもやりなよ」って言ってくれたんですよ。人事が。

それをきっかけに、社内のいろんな場所でイベントやり始めたり、全社員向けのイベントに登壇させてもらったり。そのイベントには300人ぐらい来てくれたんですけど、半分ぐらいは社外の方で。僕の講演を聞いて、うちの会社でもやってくれない?っていう風に声をかけられ始めたのが、このポイントですね。

新條:今の話だと、前半、敵か味方かわからないじゃないですか。でも、めちゃくちゃ味方だったっていう話で。今日のテーマ、まさに応援にすごい近いなと。何でそれを社内でやってみなよって言ってくれたんでしょうね?別にそれでその方のお給料が上がるとかでもないじゃないじゃないですか。

大村:一応、仕事の生産性向上まで絡めて話していたので、じゃあ社内でやってみれば?って言ってくれたのかなと。

新條:そこで人事の方が後ろ盾になってくれて、その後300人のお客さんだったり、応援してくれる方が増えていった。

大村:そうなんです。やっぱり講演とか講師って見えないんですよ。無形物じゃないですか、コンテンツって。その価値を感じてもらうには、まさに聞いてもらうしかないじゃないですか。なので、大勢の方に聞いて頂いたっていうのが大きかったのかなと思うんですよね。

新條:先程も「半径5メートルの人からのフィードバックで改善を重ねていく」って話がありましたけど、これってある意味、誰でもできるというか、全員が通る道じゃないですか。例えば「ちょっとランチ行こうよ」でも「オンラインで30分ください」みたいな話し方一つとっても、気をつけていることってありますか?

大:なんだろう。ひとつは矢印かもしれないですね。矢印が自分に向いているか、社会に向いているかって大きく違うと思っていて。やっぱり自分が自分がとか、自分のためにみたいな人ってあんまり応援されにくい。社会のためにみたいなところで、やっぱどうやったら社会がよくなっていくかっていうそういう観点があると、すごい応援されやすくなって。

実はこれね、逆に新條さんにお伝えしたいのが、僕初めてお会いした時に、新條さんがこのアナザーライフの話だったりとかをされている中で、まさに「セレンディピティを計画的に起こしたいんです」って言ったじゃないですか。僕、すごい共感して。そこから新條さん、ドットライフさんの応援者を勝手にやらせて頂いてるんですよ。

これって、新條さんの内側の、自分には向いていない矢印じゃないですか。どう社会を良くしようかっていう、そっちの方向じゃないですか。それってやっぱり応援する人を作るなって。だから僕、新條さんに学んでることはすごく多いです。

新條:ありがとうございます。こんな良いお話の後に変な事例で恐縮なんですけど、地元の友達で「何か儲かる話ない?」ってたまにLINEしてくる人いて。あれも複業っちゃ複業だと思うんですね。でも確かに、何か案件があっても連絡しようとは思わないですね。やっぱり何か志があって、でもまだツテがないとかっていう時に、別に自分が発注できるわけじゃなくても、近い活動をしてる人を紹介まではしたくなる。やっぱりGIVEの方を探してるんだなって矢印の話ですごく感じましたね。

大村:そうなんですよ。矢印重要だなと。ただ、社会だけだとそれはそれで疲弊するんですよ。やっぱり適度に自分にもWINというか、ワクワクとか、何でもいいんだけど、何かないと継続できないので。

新條:これまさに、一歩踏み出した人への金言ですね。自己犠牲があまりにデカイ人いますもんね。

大村:そう。社会だけで全くの自己犠牲になっちゃうと、それはそれで続かなくなっちゃう。これは僕も学んでます。あまりにも自己犠牲してしまったがためにしんどくなった時期が正直あったので。

新條:自己犠牲とはちょっとまた違うかもですけど、無料から有料に切り替えって、まさに段差ができるとこだと思ってて。どのタイミングで、とかありましたか?

大村:ちゃんと一般に告知した時ですかね。それまでは仲間内だったので、お金とかも取らなかった。それが、仲間内から一歩出て外に広く告知した際には、一番初めは2時間のワークショップで3000円くらいの設定でしたね。

新條:そういうプロセスを大村さんもたどってるのは、すごい安心します。やっぱり誰もが通る道なんだなと。

半径5メートルからの応援が、累計1万人からの依頼に



新條:ちょっとクロージングも近づいてきたので、せっかくなので、一連の流れの中で、皆さんがまさに一番つまずきそうだったり、迷いそうなところを深堀りできたらと。いくつかパターンはありつつも、やっぱりひとつ目の山が内省、つまり私の強み系と、もうひとつはそれを乗り越えた後、お客さんを獲得するところ、それこそご友人の域から出れないみたいな、そこの2段が大きいかと思って。

例えば、仮に企業でマーケターとして勤める過去の大村さんに出会ったとして、彼から複業志望ですって言われたら、どんな伴走をするとか、何を手伝ってあげるみたいなイメージってありますか?

大村:やっぱりいろんな場でやってみろって言うかな。考えてもやらないとわからないことの方が多いんですよ。

新條:ちょっと私が言うとポジショントークみたいになりますけど、そういう意味だと複数人でフラットに言い合える場は意味あるかもしれないですね。

大村:絶対。やっぱり一人だとしんどかったですもん、僕も。仲間でやれるとすごい楽だと思いますよ。

新條:例えば、これが強みだとか、こんなことやってみたいとか、そういうのを言い合えるというか、戻ってこれる場所があるだけで、ちょっとチャレンジもしやすいですよね。

大村:しやすいんですよ。やっぱり、一緒に同じ方向を向いたベクトルの仲間がいると、すごい心強いと思いますよ。今はいろんな仲間ができ始めて、一緒に片付けパパ連盟とかコミュニティとか作れてるんですけど、やっぱり仲間を作るとすごい楽だなと。楽というか進むなと思いました。

新條:もうひとつ、さっきの有料と無料の話を聞いてても思ったんですけど、自分を値付けするって難しいですよね。請求書ひとつ取っても、法人の時から同じことやってるのに、個人になった途端急に送りづらいみたいな、あるあるだと思うんですけど。

大村:そうなんですよ。わからないんですよ、自分の値付けって。

新條:営業とか金額感は、個人になった時に抵抗とか心理ハードルがある方、もしかしたら多いかもしれないですね。

大村:こんな値段付けちゃっていいのかしら?とか色々考えちゃうんですよね。

新條:ちなみに、お仕事はそれこそ私たちのアナザーライフがきっかけで大村さんに連絡がいってる方とかもあると思うんですけど、今は外から大村さんのことを知って連絡が来ることのほうが、ダントツ多いっていう感じなんですかね?

大村:そうなんですよ。ありがたいことに、アナザーライフさん経由で知っていただいた方もかなりいますし。とはいえ、半径5メートルのその先の10メートルぐらいの方からの依頼もまだ多いですね。

新條:今、年間と何件くらい問い合わせだったり案件になってるんでしたっけ?

大村:二年前は年間100回だったんですよ。累計1万人ぐらいだったんですけど、さすがにちょっとやりすぎたので、去年は半分ぐらいに減らして、50回ぐらいに。

新條:でもすごい、すごい大きな気づきになったのは、100回1万人やってる大村さんも、元をたどると半径5メートルからの紹介から始まってるんだっていう。

大村:そうですよ。初めは3人とかですもん。

新條:大村さんのことを全く知らなかった方からたくさん来るみたいな状態なのかなと思ったら、今のご活動の規模感ですら、やっぱり近くの協力者がキーマンだったりする。だとしたら、応援してもらえるような関係性の方を何人作れるかっていうのが、本当に重要になるなと。

大村:その通りです。よっぽどね、僕がイケメンとかだったら話は別だったかもしれないけど、普通のおっさんがですよ、始めるんですから、そりゃあ初めは数人の応援者からですよね。この話をする時に、僕がいつも例えに出すのが、福山雅治いるじゃないですか。彼が東京に来て、初めてライブをやった時の観客何人か知ってますか?って言うんですよ。何人だと思います?

新條:一人とかですか?

大村:そう。まさに一人なんですよ。あの福山雅治で一人ですよ。そりゃ自分がやって一人か0人なんて当然じゃんぐらいに思ってやってけば、すごい気が楽だと思いますよ。

新條:しかも、その半径5メートルの方たちがずっと柱であり続けるというのはめちゃくちゃ参考になりました。私たちの仮説を、大村さんがある意味体現されているのはすごいありがたいなと。

大村:ありがとうございます。やっぱり巻き込み力は求められますよね。例えばこれね、マラソンのユニフォームなんですけど、本当は今月走る予定だったマラソンがなくなっちゃったんですけど、皆さんに応援メッセージを書いていただいてるわけですよ。

やっぱり書いてもらうっていうのはお願いになるんですけど、その結果、僕が実際に走りきったとなると、やっぱり皆さんにも書いただけあって嬉しく感じてもらえるじゃないですか。こういう小さい巻き込みというか、一緒に何か達成感を味わうというか、一緒に共感する、ワクワクするみたいなところを散りばめていくといいんじゃないかなと僕は思うんですよね。

新條:これだけ応援応援言ってて、今気づきましたけど、巻き込むと良かったことも、反省も、倍になったりするというか。

大村:そう。良かったことは倍だし、悪かったことは半分になるんですよ。

新條:確かにそれはありますね。自分自身に置き換えても、自分で何かやった時に報告できる相手というか、アナザーライフアカデミーこうでしたってことを言えたりとか、それにリアクションとってもらえたりする人がいるっていうのは、今僕ら9期目ですけど、確かにそういう人いないと無理ですね。それがいらっしゃるから前に進めてるっていうのはありますね、絶対。

大村:いや僕ね、本当に金持ちよりも人持ちっていうのが僕のモットーなんですけど。幸い、僕はまだお金持ちになってないんですけど、すごい僕は人持ちだと思っていて。本当に良い方々に、今日来ていただいた方含め、いい方に囲まれて本当に幸せだなと思ってるんですよね。やっぱりこんなおっさんでもワクワク幸せそうにしてると、皆さんも一緒に何かやろうと思ってくださったりとかね、してくれるんじゃないかなと思っていて。

新條:今の話を伺って、最後に一つお話したかったなと思ったのが、ブランドっていう言葉の使い方と言うか。another life.academyは、応援される自分ブランドを見つける学校と定義してるんですけど、ブランディングっていうのは表層を繕うことではないんだってことを今日伝えなければなと思ったのを今思い出しました。

ご自身のストーリーを綺麗に語ったりとか、映りというか、そのあたりの改善はもちろんできるんですけども、そこでも信用の差をすごく感じるというか。今までやってた素行が、例えばこれを依頼してこんな紹介してもらったのに、ちょっとぐちゃぐちゃになったりとか、その後の報告もしなかった人とかに、きらびやかなストーリーだけを見せてても何も刺さらないというか。

なので名実、両方合わさってなのかなという意味で、私たちがすごく強調したいのは、アナザーライフの記事は、編集はするんですけど、演出はしないようにしてるんですよ。ドラマチックに演出したりとかはしないようにしてて。上辺だけじゃなくて、まさにその人を映す、ちゃんと応援されるようなブランドにするお手伝いをしたいなっていうのは、今のお話で気づきました。

大村:ブランドってきれいなロゴって、綺麗に繕うことじゃないんですよ、本質は。ブランドってにじみ出るものなので。そこに滲み出るためには本質っていうのがちゃんとあった上でっていうことなので。その本質っていうのは、正直皆さん誰もが思ってます。それをいかに掘り出していただけるかっていうところが、多分アナザーライフさんの強みだと僕は思ってるんですよね。

新條:ありがとうございます。というところで、最後に、大村さん、今後の展望だったりとか、こういう風にしていきたいとかもしあったら、皆さんへの一言を含めて、締めの言葉をいただければと思います。

大村:本日は本当にお忙しいところありがとうございます。そして、改めて新條さん、このアナザーライフアカデミーおめでとうございます。皆さん、通っていただければ嬉しいなと思っております。私の今後で言うと、もうすぐ実は50歳になるんですよ。今48で年男なんですけども。でも、どんどんどんどん楽しくなってきてるわけです。やっぱり、僕の中では世の中みんながハッピーに笑顔になってほしいなっていう風な思いでいますので、それに関わることであれば何でもやっておこうっていうふうに思っておりますので、是非共感いただけたら是非一緒に何かできると嬉しいなと思っております。ということで、本日本当にありがとうございました。

新條:ありがとうございます。素敵なお話をありがとうございました。大村さんの人柄がそのままイベントの雰囲気になって、すごく暖かい時間になりました。改めてありがとうございました。


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2022.02.18