学生が納得して選択できる就職活動を。
様々な転職サービスに関わり感じた課題感。
「入社3年後のミスマッチをなくす」ことをミッションに掲げ、新卒採用領域で事業を展開する株式会社リアライブの生田さん。新卒で採用広告を扱う会社に入り、その後もハイクラスキャリア人材や第二新卒など、様々な転職サービスに携わってきましたが、最終的に感じた課題は、「新卒時のミスマッチ」でした。そんな生田さんの半生を伺いました。
生田 真崇
いくた まさたか|ミスマッチのない新卒人材紹介業の運営
株式会社リアライブにて、新卒人材紹介事業に従事する。
小説家になりたいと文章を書き続ける
私は東京で生まれました。小学生の頃から作文が好きで、中学生くらいになると将来物書きになりたいと考えるようになり、自分で小説を書くようになりました。読むのはそんなに好きではなく、自分で話を創造してかたちにしていくのが好きでした。
部活は運動部に入りながらも、個人的に作品を作っていき、大学も早稲田大学文学部に進みました。大学でもサークルには入らず、小説を書くことに没頭していきました。
ただ、周りに見せたり、出版社に送ったりすることはありませんでした。文学大賞を取るような実力や才能があるとは思っていなかったし、行動力がなかったんです。ただ、作品を作り続けていたらいつか日の目を浴びる日が来るんじゃないかと、漠然と思っていました。
とは言え人目に触れていないのでそんな日は来るはずもなく、大学3年生になって就職活動の時期がやって来ました。夢に近づくために出版社を中心に、巷で流行していたITベンチャーも見ていました。その中で、採用広告の制作を専門で行うベンチャー企業に出会いました。
その会社では、採用のキャッチコピーを考えたりする執筆業務がありました。色々な企業から話を引き出して文字にするのは面白そうだし、何よりその会社の面接官との波長が合うと感じたので、その会社に入社することに決めたんです。
新たな挑戦をするため、会社の立ち上げに
仕事はベンチャー企業だけあって毎日朝から晩まで働く環境で、小説を書く時間なんて全くなくなってしまいました。ただ、仕事は面白かったので、全く苦ではありませんでしたね。
最初の頃は、お客さんからどんな採用方針なのか話を聞いて、自分でキャッチコピーを書くことも多かったのですが、次第にライターやデザイナーの人たちをマネジメントし、製作工程の管理がメインの仕事になっていきました。自分たちが作った広告の反響が大きい時はやはり嬉しかったですね。
そして5年ほど働き、ライターやデザイナーの採用にも携わるようになっていきました。そんな時、知り合いから新しく立ち上げる会社に入らないかと誘われたんです。
今の環境に不満はなかったし、元々は辞めることは考えていませんでした。ただ、この会社でできる成長はどんなものか、ある程度見えてきた感覚もありました。そこで、新しい環境で挑戦したいと感じ、会社の創業に参画することにしたんです。また、それまで採用広告の事業に携わってきて、今後は採用媒体ではなく、人材紹介事業が伸びそうだと肌で感じてもいたんです。
そして、ハイクラス人材に特化した会員制の転職サービスの立ち上げメンバーとして、一緒に会社を立ち上げることにしました。
企業が抱える課題は結局は「人材」
新しい会社では企業に営業に行ったり、キャリアカウンセラーとして求職者と面談などをしていきました。営業の仕事は、前の会社のクライアント企業の採用課題を言語化していく仕事と本質的には変わらなかったので、未経験といえども違和感なく入っていけました。また、転職相談も、前職で採用に携わったことが活きました。
創業期といえど、日々会社は伸び続けていて勢いを感じましたね。そして2年ほどして、子会社に異動して、フラッシュマーケティングの営業に携わるようになりました。
しかし、営業に行ってお客さんと話すと、結局どこの企業も課題を感じているのは、「人材」の領域だったんです。その現状を目の当たりにしているうちに、やはり人材課題の解決をすることで企業の役に立ちたいと感じるようになっていったんです。
ただ、自社では人材紹介を既に行っていいなかったので、それなら別の会社でチャレンジしようと思い、4年ほどで転職することに決めたんです。そして、知り合いの紹介で総合人材サービス企業に入ることにしました。
その会社では既にいくつかの人材サービスを展開していましたが、私はその中で人材紹介の転職サービスを立ち上げることになりました。
ミスマッチによる第二新卒層の多さに気づく
人材紹介サービスでは幅広い層の転職の支援をしていきましたが、その中でも3年以内に新卒で入った会社を辞めてしまった、いわゆる「第二新卒」と呼ばれる若手の人たちと話す機会が多くありました。新卒で入った会社をすぐに辞めてしまうことは、お互い労力をかけて採用活動をした苦労が台無し、なんてもったいないこと何だろうと感じました。
転職の理由を聞くと、共通して出てくるのが「想像と違った」「合わなかった」という話でした。その話を聞いていくうちに、結局、新卒採用の段階で正確にマッチングできていないことへの課題を強く感じるようになっていきました。
会社側も応募する学生側も、採用活動時にどちらも良いところばかり見せようとしてしまい、結果としてミスマッチが起きていると。学生はインターネット上にある企業の話を見て、「綺麗すぎる理想」を描いてしまっていることが多かったんです。
そして、ミスマッチを無くすためには、新卒採用時にもっと学生と企業の接点を増やして、嘘がないようにお互いさらけ出せる環境を整えなければならないと考えるようになっていきました。「人」で就職先を決めることには社会的には賛否両論ありますが、私個人としてやはり会社と接点を持ち、そこで会った人が自分に合うかどうか、一緒に働きたいかどうかは大事なことだと感じていました。
そこで、転職の人材サービスではなく、新卒採用のミスマッチングを無くす事業で起業しようと考えるようになっていきました。すると、たまたま「入社3年後のミスマッチをなくす」とミッションを掲げている会社と出会ったんです。
これこそまさに私がやりたかったことだったので、迷わずにその会社に転職することにしました。
21世紀を代表する採用支援会社を創る
現在は、リアライブにて、新卒の人材紹介事業に従事しています。エントリーシートを書いて、数回の面接で終わりというものではなく、なるべく学生と企業の接点を増やせるようにリアルのイベントを多く開催しています。
Twitterアカウントで合計100万人以上のフォロワーがいることを強みとして、学生の集客に力を入れています。それこそ、学生には1,2年生の内からインターンシップをすることで、企業との接点を増やすことをおすすめしています。私たちの会社もインターン生が何十人も働いてくれていて、基本的には新卒もその中から採用しています。
人材紹介サービスを利用してもらっている企業は、大量採用ではなく数名を厳選して採用したいと考えている企業で、伸びているベンチャー企業が多いです。ただ、学生に紹介しておいて、3年以内で潰れてしまったら元も子もないので、紹介する企業も入念に選んでいます。
会社は4年目を迎え、会社が立ち上がった年に新卒入社した社会人が3年目を迎えるので、自分たちのミッションがどのように達成できているのか、結果を見始められるのが楽しみですね。そして今期は成長のために、一気に営業も力を入れていきます。
学生にとっては新卒採用は一度しかないので、絶対に後悔しない選択をして欲しいです。企業からすれば代わりの人がいるかもしれないけど、学生にとっては新卒採用は代わりがないですから。
今はサービスを展開できているのは都心が中心ですが、地方の学生は企業の情報を得る機会がより少なかったり、東京に出るのに交通費がかかってしまうので、カバーできる領域は増やしていきたいですね。
そして、新卒採用のミスマッチをなくし、21世紀を代表する採用支援会社を創っていけたらと思います。
2015.05.04
生田 真崇
いくた まさたか|ミスマッチのない新卒人材紹介業の運営
株式会社リアライブにて、新卒人材紹介事業に従事する。
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