若者のためのプレミアムシティ・豊島区へ。
企業経営をしていた私が政治に取り組む理由。
ご自身の元で働き、巣立っていった方のことを嬉しそうにお話する小林さん。企業経営時に力を入れた若者支援を、現在は政治家として取り組む先には、どんなものを目指しているのか。お話を伺いました。
小林 弘明
こばやし ひろあき|豊島区のリーダー
豊島区議会議員として、若者のための政策提言を行う。
若者が政治力を持つため、若者との活動に力を注ぐ。
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先祖代々池袋で生まれ育つ
私の家は代々池袋に住んでいて、銭湯を経営していました。
小さい頃から両親共に事業で忙しく、夏休みやGW等の長期休みも家族旅行などにはなかなか行けませんでした。
また、世間が休みの日でも仕事をしている姿を見ていたので、
何かを自分で始めるということは、ずっと働き続けなければならず大変なことだと感じ、
あまり自分ではやりたくないという気持ちも芽生えるようになりました。
しかし一方で、私は長男でいつかは家業を継がなければならない立場だったので、
ジレンマを感じるようになったんです。
その後、高校は立教高校に通っていたのですが大学受験はせず、卒業後は家業の手伝いをすることにしました。
自分が継ぐ事業は学歴は必要ないし、家業を継ぐ前の若いうちに、色々な世界を見ておきたいと考えたためです。
そんな時に、海外に行っていた弟が日本に戻ってきて、弟が家業を継ぐことになりました。
これはチャンスだと思い、何かに挑戦しようと考えていた時、タイミングは巡ってくるもので、
結婚時に仲人もしてくれた兄貴的な方に、一緒にパソコン販売の事業をやらないかと誘っていただいたんです。
パソコンに関しては詳しくなかったのですが、
「これからはパソコンの時代が来る」と考えパソコン販売事業を、3人で始めました。
「人」「道」「金」
知識もなく、学歴もなかったので、
「やるしかない」状況で、とにかく自分自身が何かを生み出すしかなかったですね。
どんなパソコンが売れるか知るために、仕入れたパソコンを全て原価で売り、
売れ筋商品を調べたりもしました。
その後、幸いなことに事業は順調に大きくなり、
様々な事業を買収したり他の企業を手伝うこともできるようになりました。
その中で私が特に力を入れていたことは、若手に対して支援をすることでした。
私自身もそうだったように、学歴、知識や経験がない中で新しいことに挑戦していくのは、
先が見えず不安になることが多いものです。
そんな時に誰かが手助けできるとしたら「人」「道」「金」のどれかを提供することだと考えていたので、
自分のところに頼ってくる人がいたら、できるだけ手助けをするようにしていました。
例えば、中卒でデザイン経験がなかったもののデザイナー志望だった若者には、デザイン会社を紹介しました。
彼は最初は無給でデザイン事務所で丁稚奉公から始めたのですが、
徐々に才能を発揮するようになり、出版社のプロジェクトマネージャーに抜擢され、
最終的には職歴が長い他の者を追い抜き、デザイン会社のトップになりました。
私は分岐点毎に「人」を紹介していっただけですが、成長していく姿を見るのは嬉しかったですね。
政治が必要
そうやって、何かをやりたいと思っている人を手助けしたいという考えは、
ビジネス以外にも向いてきました。
私の故郷であり住んでいる池袋は、多くの若い人が引っ越してきます。
しかし、そういった新しい人たちは、引っ越してきても地域との関わり方が分からず、
例えば祭りに参加したい、イベントを開催したいと思っても誰にどうやって連絡するのか困ってしまうような状況でした。
閉鎖的な環境だったんですよね。
それならばと思い、私はmixi上に「バーチャル町会」を作ったのです。
私は地元の人間なので、「人」をつなぐことで、
そうやって新しく引っ越してきた人たちがこの地に馴染み、何かする手助けをしたいと考えたのです。
地域が関わることなので、地元の政治家の元にも支援をしてもらえるように頼みにも行きました。
しかし、その政治家は口では良いことを言っていたものの、
既存のリアルな町会があるという理由で尻込みし、結局協力してもらうことができなかったんですよね。
この時に、「自分がやるしかない」と感じたんです。
若い人が何かをやろうとした時に、思いを汲み取って頑張って案を通しさえすれば、
あとは実際に実行された時の若い人のエネルギーを見て、それが間違っていなかったとみんな気づいてくれると思うのです。
ビジネスで長年してきたように、
「思い」を持った若者に「人」「道」「金」を支援できるような地域づくりをしたいと考え、政治家をめざすことにしました。
若い世代の政治力を
豊島区議会議員になってからは、
若者が選挙にいくきっかけとなる活動に力を入れるようになりました
豊島区人口の半分以上が20代30代40代の子育て世代の方々なのですが、
議会ではその世代の方に向けた政策提言は、非常に少なかったのです。
それもそのはずで、若い世代は選挙に行かないので政治力が弱いのです。
政治家は、選挙で選ばれるものなので、選挙に来る比率が高い層の人に向けて政策を整えようとするので、
選挙に来ない人向けの提言は行わない傾向にあります。
しかし若い人と話していくうちに、彼らが選挙に行かないのは関心を持っていないからではなく、
「選挙に行きなさい」という政治家だらけで、
彼らの声を聞こうとする「投票するのにふさわしい人」がいないからだということが分かりました。
ただ、その場合でも白紙投票という行動だけでも、
「若者の声を聞かないと、他の誰かが若者向けの政策提言をしたら次は当選できない」
と政治家に思わせることができるので、非常に有効な政治力をもつ手段なのです。
その事実を伝え、たとえ白紙票でも投票に行くようなきっかけを持てるようにするため、
若者との接点を増やす活動に力を入れるようになりました。
例えば、「コスプレゴミ拾い」という活動をしています。
これは
「コスプレをして町を歩きたいけど、勝手に歩いていいのか分からないから許可がほしい」
という相談から生まれた活動です。
もちろんコスプレをして歩くのは自由なのですが、迷惑をかけてはいけないと、
周りを気遣ってくれていたんですよね。
そこで、ゴミ拾いをしながら町を歩けば、地域の人も喜ぶし、コスプレイヤーの人も堂々と町を歩けると思い、この活動をすることになりました。
実際に定期的に活動をしていますが、
それまではコスプレイヤーは町では年配の方には訝しがられる傾向もあったのですが、
今では「頑張って」と声をかけてもらえるようになり、やってよかったと思いましたね。
若者向けのサービスをやっているベンチャー企業なども、
若者が政治力を持たないとすぐに規制や不利な法案を整備されてしまうので、
連携してサイト上に「白紙でいいから選挙に行こう」などと書いてもらったりしています。
そうすることが、「このサービスは政治力がある」とアピールすることにもなるんです。
プレミアムシティ・豊島区へ
今後は、豊島区を「ずっと住み続けたい」と思ってもらえる町にしていきたいと考えています。
私はこの地で生まれ育ったので、この町が大好きなんですよ。
だからこの町に人が住みたいと思い、企業も誘致できるようなプレミアムシティにしたいのです。
高校生以下の医療費の軽減や、保育料の無料化、ママ手当などの政策進めていき、
その目標を実現したいと考えています。
それぞれ財源確保の仕組みも見えてきたので、実現させていきます。
そしてやはり若者に政治力を持ってもらい、日本を引っ張っていってほしいと思っています。
幕末に日本を引っ張っていた維新志士たちは、坂本龍馬も高杉晋作も20代の若者でした。
今は幕末と同じように、時代が大きく変わろうとしているタイミングだと考えているので、
彼らのような日本を背負う若者に社会を引っ張っていってほしいと思います。
私ができることは、彼らの声と向き合い、「人」「道」「金」を提供することだけかもしれませんが、
情熱を持つ人が、思いを形にできるように今後も支援をしていきたいと思います。
2015.03.03
小林 弘明
こばやし ひろあき|豊島区のリーダー
豊島区議会議員として、若者のための政策提言を行う。
若者が政治力を持つため、若者との活動に力を注ぐ。
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