人と人を繋いで感動を!
インターネット放送ベンチャーで伝えたいこと。

現在、関西の学生アメフトを中心にスポーツの試合をUstreamなどで中継する放送ベンチャーの代表を務める須澤さん。 高校・大学時代に放送部に所属し、大学在学中にインターネット放送団体を立ち上げてから、その活動を続けていますが、その背景にはどういった想いがあるのでしょうか?お話を伺いました。

須澤 壮太

すざわ そうた|インターネットスポーツ放送局の運営
高校時代に始めた放送活動で番組制作に関わり、NHK杯全国高校放送コンテスト等多数のコンテストで優勝を経験する。
大学時代にはインターネット放送団体を代表として在学中に立ち上げ、主に関西学生アメリカンフットボールなどのスポーツ中継を行う。
立ち上げから2年後に法人化を果たし、さらなる事業の拡大にむけて現在でも活動を続ける。

一般社団法人リコネクトテレビジョン
学生・社会人(未経験可能)メンバー募集!

映像制作の世界


私は長野県松本市出身で、高校生まではずっと地元に住んでいました。

特に将来のことなど考えずになんとなく過ごしていたのですが、
高校に入学して間もない頃、放送部の顧問の先生に誘われて放送部に入部しました。
別に放送や映像の世界に興味を持っていた訳ではなかったのですが、
せっかく先生に誘ってもらったので入ってみようと思ったんです。

ところが、放送部に入ってみると活動がハードで、とにかく大変でしたね。
というのもこの放送部は、基本的には全国規模の放送コンテストで優勝することを目指して番組を制作するという、
かなり本格的な活動をしていたんです。
番組制作のために夜中まで編集作業をすることもざらにありましたし、
コンテスト前日は学校に泊まって朝まで徹夜で編集作業を行い、当日そのまま持って行くなんてこともありました。

ただ、その甲斐あってか、NHK全国高校放送コンテストを始めとする全国規模の放送コンテストで何度か優勝することができたし、
一つの番組を制作することがどんなに大変で、どれだけ人の熱が込められているかを肌で感じることができました。

また、コンテストの番組制作などでは自分たちの身近な地域に関わる社会の問題や人を題材として取り上げることが多かったのです。
すると見る側の人だけでなく、取材に関係した方々にもすごく喜んでもらえたんですよね。
自分たちで熱を込めて制作した番組で、取材された身近な人にも喜んでもらえることや、
それが大会で認められたことに凄くやりがいを感じ、
将来は番組制作を通じて、多くの人に喜びを与えられる仕事をしたいと思うようになりました。

より多くの人に届けたい


高校卒業後は京都にある大学の映像学部に進学しました。
また、新たな知識と技術を学ぶために、100人以上の学生によって運営されている学内の放送団体に所属することにしました。

この団体では学内放送はもちろん、学園祭でステージ運営したり、スポーツを始めとする部活やサークルの取材をしたりと、
学内の多くの活動に関わっていきました。
高校時代の少数での活動とは異なり、100人を超える多くの人と関わりながら一つの番組やステージを作り上げることに凄くやりがいを感じることができたし、
新しく音声関連の知識と技術を学ぶこともできました。

しかし、この団体の活動は学内向けの活動が主で、大学外に向けてコンテンツを発信していくことはあまりなく、
私は身につけた番組制作や放送に関わる技術を使って、学内の人だけではなく、
より多くの人にコンテンツを届けたいと思うようになっていきました。

そこで、大学3回生の時に大学生スポーツの試合をインターネットで中継する企画を始めることにしました。
YouTubeやUstreamといったインターネットライブ配信が流行っていたので、これを使えばより多くの人に気軽に見てもらえるし、
音声だけでなく映像も配信できるのが良いと思ったんです。
そこでまずは元々団体でラジオ中継していた野球やアメリカンフットボールの試合をUstreamで中継することから始めました。

インターネット放送を通じて


そして3回生の終わり頃、たまたまアメリカンフットボールのプレーオフの試合をインターネット中継することになったのですが、
なんとこの時に3万人を超える方々に視聴してもらえたんです。

今まで色々な場所で番組を放送してきましたが、3万人以上の人に同じ時間に見てもらっていることなんてなく、
この時に初めて、自分たちの技術で多くの方々に映像を届けることができたと実感することができました。

そして、自分たちの力で作り上げた番組で、こんなに多くの人を動かせるなら、
テレビ局のような社会に対して大きな視点を持った放送局だけではなく、
もっと身近で狭い視点を持ちつつ広い範囲をカバーしてだれでも番組が見れる放送局も必要ではないかと感じ、
自分たちで放送局を立ち上げたいと思うようになっていきました。
とは言え一から事業を興すためには営業のスキルが必須だし、会社に勤めて様々な経験を積むことが必要だと感じていました。
そして就職活動と同時に、放送団体は引退の時期になりました。

しかし、インターネット中継の活動を始めたばかりで正直まだやり足りないと感じていたので、
就職活動をしながらも仲間と一緒にインターネット放送を専門で行う任意団体を立ち上げることにしました。

そして就職活動が終わってからは本格的に活動を始めました。
全く新しい団体としての活動になったので、最初は放送機材を揃えることからのスタートでしたが、
学生なので自分たちで高額な機材を購入することはできず、アルバイトでお金を稼ぎ、
安い中古のカメラやケーブルを買って使用していましたね。

分からないネットワークや放送の技術はアルバイトで行った先で経験から得たり、自ら調べて猛勉強しましたし、
できるだけコストを抑えて技術クオリティの高い番組を作るをかなり追求しました。
そして関西の学生アメリカンフットボールの試合などをインターネットで中継する活動を卒業まで続けていきました。

テレビでは放送されない感動を


そして大学卒業後は立ち上げた任意団体の運営はスタッフの学生メンバーに任せることにして、
私は放送機器メーカーに就職して営業の仕事を始めました。

ところが自分自身インターネット中継の活動を再開したいという想いが強かったこともあり、
半年ほどで会社を辞め、団体に戻って運営を取り仕切ることにしたんです。
そして平日は別の場所で働きながら、休日は放送団体の法人化に向けた活動をするようになりました。

そして、立ち上げから2年経ったタイミングで法人化し、
一般社団法人リコネクトテレビジョンとして活動するようになりました。
現在では関西学生アメリカンフットボール連盟公認のインターネット放送団体として、
トップリーグであるDiv.1のすべての試合をインターネットで中継し、試合の中継だけではなく、
放送した全試合のハイライト映像を制作しています。
また、他のテレビ局やケーブルテレビ局との番組の共同制作も行っています。

メンバーには学生インターンだけでなく放送や番組制作の経験がある社会人の方やプロのアナウンサーの方にも参加してもらっているし、
解説者には連盟所属チームのOBやコーチなどに来てもらっています。
特に放送技術にこだわっていて、 インターネット放送と言ってもテレビでも流せてもらえるクオリティの高い番組として制作・配信していて、リプレイやテロップも本格的に流せるほどです。

私は学生スポーツなどテレビでは放送されない分野にも、人々に伝えるべき感動があると思っていて、
そんな感動をインターネット中継を通じて少しでも多くの方々に伝える役目を果たしたいと考えています。
誰か一人でも必要とする番組があるのであれば、番組制作を実現する意味があると思います。
それを実現できる組織や仕組みを作っていき、放送という業界にはできなかったことを作りたいと思っています。

現在の活動をもとに、まずはアメリカンフットボールといえばリコネクトテレビジョン、と言われるような放送局にしていきたいと思います。
今後は他のスポーツにも範囲を広げていきたいですし、
全国の方々に「リコネクトテレビジョンの番組で見れてよかった」と思ってもらえるようなコンテンツを作り続けたいです。

そして、今後もインターネット放送を軸に、テレビでは放送されない部分に光を当てることで人と人を繋げ、
より多くの人々に感動を届けながらスポーツや地域の発展に貢献したいと思います。

2014.10.31

須澤 壮太

すざわ そうた|インターネットスポーツ放送局の運営
高校時代に始めた放送活動で番組制作に関わり、NHK杯全国高校放送コンテスト等多数のコンテストで優勝を経験する。
大学時代にはインターネット放送団体を代表として在学中に立ち上げ、主に関西学生アメリカンフットボールなどのスポーツ中継を行う。
立ち上げから2年後に法人化を果たし、さらなる事業の拡大にむけて現在でも活動を続ける。

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