ファッションを通じて自信を取り戻してほしい!
コンプレックスをチャームポイントに。

パーソナルスタイリストとして、ファッションの提案をしている角さん。自分自身、外見が変わったことで内面も変わった経験から、多くの人に同じ喜びを提供したいと話します。その先には、子どものための場所を作りたいと語る背景のお話を伺いました。

角 侑子

すみ ゆうこ|パーソナルスタイリスト
女性向けパーソナルスタイリストとして、ファッションの提案をしている。

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【2016年10月26日開催!】未来をつくる、聞く力。〜個人の想いが世界を変えるとき〜Vol.2

自信を持てない子ども


私は三重県で生まれましたが、すぐに引っ越し、東京で育ちました。

小さい頃、友だちに仲間外れにされたことがあり、自分の発言を否定されることに怯え、人目を気にして常に周りが喜んでくれることばかりするようになりました。また、目が悪く分厚いメガネをかけていたので、見た目へのコンプレックスも拍車となり、とにかく自信がありませんでした。周りから褒められる良い子でいようと思い、自分の考えは隠していましたね。

一方、家の中では対照的に、我が強く自分で決めたことは何としても通そうとするし、そのための行動力もあったんです。そして、物心ついた頃から将来は漫画家になりたいと思って、よく絵を書いていました。

しかし、中学で美術部に入ると周りは絵の上手い子だらけで自信をなくし、親から「実力的に難しいんじゃない」と言われたこともあり、漫画家の道は挫折することにしました。諦めてしまってからは、人生で目指す夢がなく、何のために生きているの分からなかったですね。

そんな状況だったので、よくインターネットの掲示板などを見て、自分の居場所を探していました。

夢を見つけるテーマパーク


挫折を経験した一方で、小学生くらいの頃からファッションに興味を持ち始め、それによって少しずつ自信を持つような一面もありました。色々な洋服を自分なりに組み合わせるのが好きで、親にも褒められたことがあり、どんどんのめり込んでいったんです。高校生になった頃には、好きなコーディネートをして友だちと会ったり、外に出るのが好きになっていきました。

将来はファッションの世界で働きたいという気持ちも芽生えましたが、モデルとかスタイリストは才能のある人がなるもので、凡人の自分では仕事にするのは難しいと思っていましたね。

そして卒業後の進路を決める時期になると、やはり漫画家の道を諦めきれずにデザインの専門学校に通いたいと思ったのですが、親には反対され、普通の大学に行きなさいと言われてしまいました。

他に学びたいことも見つからなかったのですが、自分がやりたいことではない仕事に将来就くことや、行きたいと思っていない大学に行くのは違うと思い、将来の夢を社会の中で改めて探したいと思い、ディズニーランドで働くことにしました。家から近く、また年間パスを持っていたのでよく行っていて、その絵本に入ったような非日常の世界観が好きで、夢が見つからなく苦しい状況でも唯一幸せだと思える場所だったんです。

そして、周りの友人は大学に進学する中、私はディズニーランドで働くフリーターになりました。

内面を変えるファッション


そこで働くのは非常に楽しかったですね。非日常の空間のため、色々人の前に立ち自分自身が注目してもらえるし、日常だったら起こりえないような、人と人の心がぐっと近くなるようなコミュニケーションが行われるのが良かったんです。

一方、働きながら自分がやりたいことは考え続けていて、それはやっぱり、ファッションに関わることだと確信するようになっていきました。自分の経験からも、ファッションが変わり見た目に自信を持てると、内面の姿勢やモチベーションも変わり、生活が充実することを感じていて、それをもっと色々な人にも感じて欲しいと思ったんです。

そして、3年ほど働いたディズニーランドを辞め、ファッションに関わる仕事をしていこうと決めました。とはいえ、自分にできるファッションの仕事がどういうものか分からなかったので、まずはアパレルショップで販売員をすることにしました。

ショップの仕事は思っていた通り、お客さんの特徴を理解し似合う服を提案していくので楽しかったです。しかし、どうしても自社の商品を売らなければならないので、例えばお客さんに似合うのが自社のブランドでなかったとしても、他の店を薦めるのは難しいんです。そこで、どの洋服を選ぶか縛られない仕事がしたいと思い、また知り合いから紹介されてのもあり、スタイリストのアシスタントとして働くことにしました。

未知の自分と出会った表情


スタイリストさんの間近で仕事を見ることは、どうやって人や服の魅力を引き出し表現していくのか非常に勉強になりました。ただ、雑誌やモデルさんの撮影のためのスタイリングは、ある種芸術表現に近く、写真に収まる一瞬を追求していて、日常のファッションとは少し違ったんです。

私は生活の中でのファッションをコーディネートしたかったので、その後は、買い物代行サービスの仕事をするようになりました。これは、地方等にいるお客さんからファッションの要望をヒアリングし、それに合うような服をショップで買い、お客さんに送るというサービスでした。

この仕事はより一般の人に身近な立場でファッションの提案ができたので楽しかったのですが、それだけで食べていくのは難しかったので、一般事務の仕事なども平行で行うようになりました。

そんな時、買い物を代行するのではなく、お客さんと一緒に買い物に行き、その場でコーディネートをする仕事があることを知り、携わらせてもらったんですが、これこそ自分がやりたい仕事だと思ったんです。

初めてのお客さんは2人の女子大生だったのですが、提案した服が本当に合っていた時、表情が変わるんですよね。試着室から出て鏡を見ている時、今までの自分との違いに驚いているけど、でもそれを受け入れようとしている、なんとも言えない表情が印象的だったんです。

そして少しずつフリーで活動している方からも、一緒に仕事をやろうと依頼されるようになり、安定した事務仕事などをしながら副業としてやるのではなく、失敗しても良いから挑戦してみよう思い、2012年10月にパーソナルスタイリスト一本で食べていくために独立を決めました。

子どもが自信を取り戻す場所を


今は、主に一般のお客さんと一緒に買い物に行き、その人の魅力を最大限に引き出せるファッションを提案する仕事をしています。大事なデートやプレゼンテーション前に依頼してくださる女性の方がメインですね。その人の魅力を第三者の視点で引き出すこと、またどういった体型にはどういう服が合うか等の知識をお伝えするのが私の価値だと考えています。

ただ、一緒に買い物に行くのはハードルが高いと感じる人も多いと思うので、自分でもコーディネートができるように、ポイントをファッション記事として配信したりもしています。

さらに今後は、色々な人と連携して、ファッションだけではなく、姿勢、歩き方、食事、また内面の磨き方など、複合的にライフスタイルをコーディネートする、女性のためのサロンのような場所を作りたいと考えています。様々な面から自分を磨いていくことで、よりポジティブに生きることが楽しくなると思うんです。

そして、さらに遠い将来は不登校になってしまったりする、悩みを持っている子どもが自信を取り戻せるような場所を作っていきたいと思います。私自身そうでしたが、子どもの世界は家庭と学校が大きな割合を占めていて、そこで自分への肯定感を持てないと、どんどん自信を失っちゃうんですよね。

だからこそ、子どもが親や先生以外の大人からコンプレックスを「チャームポイント」として認めてもらい、それによって自信を取り戻せる場所を作ってあげたいと思うんです。インターネットでも子どもの世界は広げられるかもしれませんが、やっぱり危険を伴うのでリアルな場所として作っていきたいと考えています。

そのためには事業としても成功しなければならないし、私自身がロールモデルにならないとと思っているので、大変なことは多いですが歩みを無駄にしないためにも、これからも前進あるのみです。

2014.10.11

角 侑子

すみ ゆうこ|パーソナルスタイリスト
女性向けパーソナルスタイリストとして、ファッションの提案をしている。

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