世界中に届けられるような大きな価値を!
私が夢のためにスタートアップで挑戦する理由。
現在、IT系スタートアップ企業に勤務している石根さん。新規事業開発だけでなく、人事や広報も兼任し「自分のできる範囲を増やす」ということをテーマに日々邁進されています。親に決められた道を、ただなんとなく進んでいた高校時代から、目的意識を持って過ごした大学時代、そして現在に至るまでにはいったいどんなエピソードがあったのでしょうか?
石根 友理恵
いしね ゆりえ|IT系スタートアップ勤務
株式会社ワンオブゼムで新規事業開拓と特命係を務め、新規事業の開発に関わりながら、
人事、広報も兼任している。
株式会社ワンオブゼム
今のままでいいんだろうか?
私は広島で生まれて、教育熱心な親に育てられました。
比較的厳しい家庭環境で生まれ育ったので、幼いころから当たり前のように勉強をして、
中学・高校は姉も私も広島で一番の進学校に進みました。
なので、学歴主義の色が強いコミュニティーの中に
身を置いていることがほとんどでした。
初めは、なんとなくそれが正しくて、そのままでいいと思っていたのですが、
私の地元の友人たちは必ずしもそうではなく、中には高校生で子供を産んでいるような人もいて、
「世の中ってこんなにもアンバランスなんだ」
ということに気付いたんですよね。
それからは「自分はこの先どう生きるべきか?」ということを考えるようになり、
段々と、
「親や他人が決めた道ではなく、自分で決めた道を進みたい」
という気持ちが強くなっていったんです。
そういった背景から、みんなとは違った生き方をしよう」と思い、
勉強などそれまでやってきたことをやめ、就職活動など周囲とは真逆のことをしました。
このまま就職してはいけない!
就職活動では業界などにはこだわらずに会社を受け、
「とにかく社会に出て家を飛び出したい」という気持ちのもと、
ほどなくして内定を頂きました。
そんな中、高校の友人に、あるNPOの活動に誘われたんです。
そのNPOの具体的な目的は
「歴史的に内部紛争の続くイスラエル・パレスチナの各国の高校生を広島に招待し、
広島の原爆の歴史を切り口に和平を議論する」
という難しいテーマでした。
最初は軽い気持ちで参加したのですが、活動が始まってみると、
イスラエルやパレスチナの子たちを呼ぶところから、
当日のコンテンツを決めるところまで、全部を自分達でやらなければならず、
初めて「価値のあるものを0から作り出す」という体験をすることになりました。
そして、実際に両国の招待者とのディスカッションをしてみると、
紛争地帯の実情や、そこでの壮絶な体験など、
自分の全く知らない世界のことについて知り、
たくさんの刺激を受けました。
「僕の母親はお前たちに殺されたんだ!」
というようなショッキングな議論も起こりましたね。
そのNPOの活動を通じて、
「今まで自分はなんて小さな価値観や世界の中で生きてきたんだろう」
ということを強く感じ、もっと自分の視野を広げて、将来は
「このアンバランスな世界が少しでも変わるような、世界に広がる価値を創造する人間なりたい」
と思うようになったんです。
そういった感情が相まって「このまま就職してはいけない!」と感じ、
もっと知識と経験を積むために大学に行くことにしました。
インターネットの可能性
その後、1年間の浪人生活を経て、関西のとある国立大学へ進学することになりました。
高校時代のNPO活動で感じた思いから大学では、
「0から1を作る」ということと「自分の知らない世界や価値観を知る」という経験をしよう、
ということを最初から決めていました。
そのために、まず「0から1を作る」こととして行ったのが、
イベント団体を0から立ち上げて、企業の協賛を得て、
ファッションショーなどの様々なイベントを企画・実行する活動でした。
実際の活動の中では、今まで全く経験したことのない体験ばかりだったので、
もの凄く苦労しましたし、何度も辞めようと思うこともありましたね。
でもイベントが終わった後の、メンバーとハイタッチしたり、ガッツポーズをして喜びを分かち合うことや、
協賛企業やイベントのお客さまからの感謝がたまらなく嬉しくて、
それをモチベーションにいつも最後までやりきることができました。
そして「自分の知らない世界や価値観を知る」という経験のために、
日本を飛び出し、1人で世界中の国を旅して、現地のNPOの活動に関わることなどをしました。
本当にたくさんの国に行ったのですが、各国に触れる度に価値観を崩壊されられ、
ショックな体験の連続でしたね。
そうやって世界中を旅する中で、特に強く感じたのがインターネットの可能性でした。
例えば、電気・水のインフラがほとんどままならない発展途上国でも、
みんなが携帯を使ってコミュニケーションを取っていたんです。
多くの場面でその光景と出会い、
「インターネットという切り口にて、より短期的に、より広い世界に、
なにかしらの価値をもたらすものを創造できるのではないか」
と考え、その後の進路を選ぶうえでは「世界」という点に加えて「インターネット」が大きく自分の中で軸となっていきました。
私が目指すこと
就職活動では、「世界で仕事をする」ということを中心に様々な業界を受けたのですが、
「インターネット」と「早いうちから裁量権を与えてくれる」ということを魅力に感じ、
IT系の企業に迷わず就職することにしました。
入社後は、すぐに会社のメインストリームである人気事業に関わせてもらい、
加えて人にも環境にも恵まれていたため、
ものすごく楽しんで仕事をすることができていました。
ところが、そんな時に身内が亡くなってしまったんです。
初めて「人の死」というものに直面しました。
そこで「人間って死ぬんだな。」ということを身をもって感じ、
人の生きる意味を改めて考える中で、
「世界に広がる価値観を創造するという目標に対して、
自分が踏むべきステップは何か」
ということについて、更なる挑戦をすべきか否かを、
ものすごく悩むようになりました。
そんな折、たまたまワンオブゼムの武石社長とお話しすることになったんです。
そこで、スタートアップとして何もない所から思考錯誤で「0から1をつくっている」様、
そして会社として「世界のモバイルインターネットカンパニーを目指す」という視点と、
私の「世界に広がる価値観を創造する」という視点が一致していることに気付きました。
最終的には武石社長の
「(挑戦してみたいのであれば)お前、やっちまえよ!」
という言葉に背中を押され、ワンオブゼムに入社することを決意しました。
会社では人にも環境にも恵まれていたので、
全く不満はなく、そのままいても良かったのですが、
「挑戦するなら今しかない!」と思ったんです。
自分の出来る範囲を増やしていく
そんな背景でワンオブゼムにジョインし、現在は1年半ほどが経過しています。
その短い期間で、マーケティング室の立ち上げや既存事業の海外展開、
今までのゲーム事業に加えて、新たにマーケティング事業の立ち上げをするなど、
様々なことに挑戦させていただいています。
振り返ると本当に失敗の連続なのですが、
常に、本当に0から1を作り出している、ということ実感しながら、
日々楽しく働くことができています。
まずは、このワンオブゼムの「世界に通用するエンターテイメントカンパニー」というミッションを達成するために、
日々一歩ずつ前へと進んでいきたいと思っています。
また、現在は事業の開発だけでなく、広報と人事も兼任していて、
幅広く色々なことをやらせていただいています。
そうやって、自分のできる範囲を増やし続けて、将来の可能性を広げていき、
自分自身の、
「世界に広がる価値を創造する」
という、途方もなく大きな夢に少しでも突き進んでいきたいですね。
2014.07.11
石根 友理恵
いしね ゆりえ|IT系スタートアップ勤務
株式会社ワンオブゼムで新規事業開拓と特命係を務め、新規事業の開発に関わりながら、
人事、広報も兼任している。
株式会社ワンオブゼム
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