空を飛ぶ・電脳化、サイボーグにかめはめ波!
僕が夢見る仮想・拡張現実の新しい世界。

ARコンテンツ・システムを開発する会社を立ち上げ、リアルとバーチャルを融合させようとしている福田さん。「常に現実世界に疑問を抱いてきた」と話す福田さんの見据える先には、一体どんな世界が広がっているのでしょうか?

福田 浩士

ふくだ ひろし|ARコンテンツ・システムの開発、起業家
ヘッドマウントディスプレイとリストバント型ウェアラブルデバイスを用いた、
「リアルモンスターハンター」というゲームの開発を行う、株式会社meleapの代表取締役を務める。

株式会社meleap
「リアルモンスターハンター」イメージムービー

現実世界に疑問を持っていました。


僕は昔からアニメやゲームが好きでした。
現実の常識を飛び抜けた世界観や、そこに広がる価値観、話の中で出てくる人間離れした能力などがとにかく魅力的で、

「こういった世界観の中で生活ができたら、どんなに面白いんだろう?」

といつも思っていました。

でも、アニメやゲームの世界から現実世界に戻るとがっかりするんです。

現実世界では、いきなり宇宙人が襲ってくるなんてことは起こらないし、
重力に縛られているため、空を飛ぶことなんてできない、
肉体に束縛されているから、もちろん「かめはめ波」なんて打つこともできないんですよ。

また僕は、いつも自分の身の回りの空間を意識して、
「急に重力が反転したらどうなるか」ということや、
「いきなり自分の体が横に100m伸びたりしないだろうか?」というような、
実際に起こったら面白いであろう非現実的な現象をイメージしていました。

でも、そんなことはいくらイメージしても実際に起きてはくれないんです。

そんな現実世界というものにずっと疑問を持っていましたね。

次第に「人は空を飛べないし、かめはめ波も打てない」という様な、
世の中の「原理原則」を覆すことが僕の使命だと思うようになり、
小学校の頃から、本気で「いつか空を飛びたい」ということを夢見るようになりました。

そんなことを考えているうちに中学校の頃から興味を持つようになったのが、空間デザインの仕事でした。
空間デザインによって、例えば自分が空を飛んでいるような感覚になれる、
「異世界の空間を味わえる場」を作れるかもしれないと思ったんです。

そういった思いから将来は建築家を目指すことにしました。

建築にハマった学部時代


大学では建築・空間デザインの勉強がしたいと思い、
都内の私立大学の理工学部の建築学科に進むことになりました。

建築家になろうと思っていたこともあり、入学後は朝から晩までひたすら建築の設計をしていました。
毎日設計がやりたくてたまらなくて、「ご飯を食べる暇があったら、設計がしたい!」と思うほど熱中していました。

実際に学校の中に木材を持ち込んで休憩所のパビリオンを作ったり、学校中を足跡だらけにしたりもしていました。(笑)
面白いものを作って面白がってもらえることがすごく楽しかったんですよね。
もはや中毒でした。

建築学を学んでいると「大学院に行く」というのは自然な流れだったので、
卒業後は、東大の大学院に行こうと決めていました。

ただ、自分の大学から東大の大学院を受けることは普通ではなかったので、
そこで落ちてしまったらカッコ悪いと思い、この時は必死に勉強しました。

その甲斐あって合格することができたときは嬉しかったですね。

建築の限界に気付く


大学院では、引き続き建築・空間デザインの勉強を続けて設計もしていました。

また、僕自身何かを「自分で作る」「自分でやる」ということが好きで、
新しい概念を生み出すことにワクワクするタイプだったので、
起業にとても興味があったんです。

大学時代に建築設計の限界を感じ始めていたこともあり、
「建築×ビジネス」という視点でプランを考えてビジコンに出てみたり、
ノリで起業をして卵屋さんをやったりもしました。

卵は食品なので、問題なく取り扱うための勉強をしたり、自分で販売経路を考えたり、
家に仕入れた卵が山のように積み上がっていったり、と色々面白かったですね。(笑)

その卵屋さん自体は1年ほどで辞めてしまいましたが、
やっぱり「自分でやる」ということが楽しかったので、将来は起業しようと思うようになりました。

そんな中、1年ほど大学院で建築・空間デザインの勉強をしたころに、
もう辞めよう、思ったんです。

僕は空間デザインや建築×ビジネスによって、まるで空を飛んでいるような感覚や魔法を使っているような気持ちになれる、
「異世界の空間を味わえる場」を提供したいと思っていました。

でも、「異世界の空間を味わえる場」を建築に望んでいる人なんて、ほとんどいないんですよね。

考えればあたりまえなことかもしれないですが、大学院の現実的なプロジェクトに沢山関わったことで、
ようやくそのことに気づいたんです。
その時に、もう建築で夢の実現を目指すのは諦めようと思いまいた。

しばらくは自分の目標を見失ってしまったことがショックで、

「僕は何のために生きているんだろう?」

と悩んでいましたね。
まるで、今までの自分の輝きを失ったような感覚でした。

一度就職して修行を


建築家という目標が無くなってしまったこともあり、卒業後すぐに起業しようかとも考えました。
でも、イマイチ何から始めればいいのかわからなかったんです。
また、僕はコミュ障だったため、うまく人を巻き込んでいくということが苦手だったんですよね。

人を巻き込むことができなければ起業したところでうまくいかないと思い、
一度就職して2年間ほど修行をすることにしました。

そんな思いで就職活動を始めて会社選びをしていく中で、
「営業が強く、若い年次からチャンスを与えてくれる」という環境であれば短期間で成長できると思い、
人材輩出企業として有名な情報サービス企業に就職しました。

正直、入社するまでは「自分なら仕事はある程度できるだろう」と思っていました。
でも実際に入社して仕事をしてみると、最初は全然うまくいかなかったんです。

その現実に気づいたときは焦りましたね。
何とかしようと思って、自分の持っている全ての力を突っ込んで仕事に没頭するようになりました。

そうやって日々全力で仕事をしていくうちに、敬語の使い方やエレベーターの乗り方という基本的なビジネスマナーから、
自分が一番求めていた「人をいかにして巻き込んでいくか」ということまで沢山のことを学ぶことができました。

そんな中、就職して1年半ほど経ったころに少しずつ自分が進むべき道が見えてきたんです。

今までは、「異世界の空間を味わえる場」をつくるために建築などの「リアルのモノ」を使うことしか考えていなくて、
なかなか思うように実現することができませんでした。

でも、起業のために色々な情報を集めていく中で、

「ITなどの様々な技術を駆使すればリアルとバーチャル(仮想の世界)を融合できるのではないか?」

と思ったんです。

そんなことに気づいてしまってからは、もう自分自身の本当にやりたいことを我慢することができなくなってしまったんですよ。
会社の仕事にはとても楽しく取り組んでいましたが、そういった理由から予定より早く会社を辞めて起業することにしました。

新しい世界を作っていきたい


現在は、株式会社meleapという会社を立ち上げて「世界を面白くする」というビジョンの下、
「リアルモンスターハンター」というゲームを作っています。

このゲームは今までの画面を通して遊ぶゲームとは違い、
バーチャルのコンテンツを「あたかも自分が主人公のような感覚」で体感できるゲームです。
現在はまだこのゲームは開発中なので、
直近としてはこのサービスを2015年の春頃までに完成させることが目標です。

でも、2015年の春にできるものも理想形のものではなく、今の技術でギリギリ実現できる範囲のものなんですね。

今後、Google glassのような「ウェアラブルデバイス」が進化して体に入り込んでいくようになり、
一方でkinectなどのような環境に溶け込んでいく「環境設置型デバイス」が至る所に散りばめられる世の中になっていくと思っています。

そうなることであらゆる行動や思考がセンシングされ、
日常的にバーチャルの情報を使ってアニメやゲームの世界を楽しむことができるようになっていきます。
なので、そういった技術の進化に合わせて「リアルモンスターハンター」もより理想の形に近づけていきたいと思っています。

また、将来的には機械工学や情報工学にバイオテクノロジーなどが組み合わさって、
電脳化やサイボーグ化という概念もどんどん普及していくんじゃないか、と想像しています。

それこそ「かめはめ波」が打てるような、今までの常識が覆される新しい世界が広がっていくと思うんですよね。
そういう既成概念を覆すような新しい世界を僕が作っていきたいです。

そしてやっぱり、生きている間にいつかは空を飛んでみたいですね。

2014.07.03

福田 浩士

ふくだ ひろし|ARコンテンツ・システムの開発、起業家
ヘッドマウントディスプレイとリストバント型ウェアラブルデバイスを用いた、
「リアルモンスターハンター」というゲームの開発を行う、株式会社meleapの代表取締役を務める。

株式会社meleap
「リアルモンスターハンター」イメージムービー

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