お米屋さんの営業として、新規開拓の仕事を任されました。仕事はうまくいきませんでしたね。消費者であるお客さんへの言葉遣いや態度が半人前で、お客さんに全く相手にされませんでした。このままではダメだと思って、相手の立場に立って物事を考えたり、可愛がってもらえるような態度をとったりすることを少しずつ覚えていきました。

入社して3年が経った頃、会社に違和感を感じ、転職を考え始めました。漁師になろうかとも思いましたが、魚をさばいたり網を繕ったりしたことがなく、いきなりやっていけるのか不安を感じました。それで、漁師になる前に笠岡市にある水産会社でアルバイトをして勉強することにしました。

水産会社では、市場に配属され、マグロやカジキをさばく仕事をしました。慣れてきた頃、正社員に昇格。営業をしたいと思って、営業部署に異動させてもらいました。営業では、スーパーの店頭でマグロの解体ショーを行って、消費者と話して直接魚を売る仕事をしました。そこで、バイヤーの考え方や物流について学ぶことができましたし、喋りが達者になりましたね。

入社して3年ほど経った頃、会社が赤字で破綻しそうな状況になりました。営業を頑張って数字を伸ばしたのですが、社内では評価されませんでした。段々と会社で働く意味を感じなくなってきて、自分で頑張ってみた方がいいのではないかと考え始めるように。ちょうどその頃、北木島で暮らす父が怪我をしたんです。その時、北木島に戻って漁師になるなら20代後半の今しかないなと思いました。それで、北木島で漁師になる決意をしました。