下村 一樹さんの人生インタビューを最初から読む

焦りと失敗、起業

大学でも武道をやろうと少林寺拳法部に入り、1年生の時は勉強と部活の毎日でした。でも、1年終わりぐらいから、このままでいいのかと焦り始めました。漠然と北海道のために何かをしたい、ビジネスで何かをしたいみたいな感覚があって。

そんな時に、ある起業セミナーに参加して、でもそこが学生を騙しているような会社だったんですね。最初3ヶ月位起業塾があって、その後「君、見込みあるから一緒にビジネスをやろうよ」って、主催者のビジネスを手伝ってたんです。気がつけば時間もお金もなくなっていました。

最終的には自分から手を切りましたが、利用されたことに気づいた時は、自分に対してすごく悔しかったですね。途中、親が心配して忠告してくれていたんですが「ほっといてくれよ!」みたいなことを僕は言ってしまっていて。自分の幼さがすごく悔しかった。

親からは「悔しいなら、勉強代と思って取り返してやれよ」と言われて、それで自分でやろうと学生時代に一度起業しました。

最初は学内向けの携帯サイトを作りました。掲示板に張り出される休講情報を携帯で見られるようにするものです。そこから講義の難易度や単位の取りやすさを掲載したりして、学生が毎日見るメディアとしてスポンサーを集めたりしていましたね。

起業自体は、楽しかったです。自分でゼロからコンセプトを作って、人に伝えるのがそもそも好きで。椅子に座って聞くだけでなく、その知識を実際に応用して、どんどん自分で営業していけるのが面白かった。

一方で、自分の力不足も強烈に感じました。北海道で学生向けの何かができる、ぐらいは強みがあるけれど、そもそも世の中のこととか全然わかってないし、圧倒的に事業のスケールもやっている内容も狭い。このままやっても大きなインパクトは残せない。そう思い、結局は後輩にビジネスに引き継ぎました。

まずは就職して、自分ひとりじゃ到底できないような規模でビジネスをやっているところで学ぼうと思いましたね。絶対自分が逆立ちしてもできないような規模のビジネスをやっている会社に行こうと。

就職活動でいろいろな会社を知っていく中であるグローバルメーカーに特に惹かれました。当時面白い製品をどんどん世に生み出していて。今までにないものを作っているし、プロダクト自体が純粋に美しい。すごいスケールと勢いで新しい物をやっていて、なおかつ綺麗なものをやっている。

グローバルでこんなにもかっこよく製品を広めるなんて、どうやってやってるんだろう。「ここで修行しよう」と思って入社しました。

東京生活の衝撃

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