静岡県の雄踏町で生まれました。人見知りな性格で、初対面の人には何を話したらいいか分からず、輪の外から見ているような子どもでした。そんな様子が、周りからは真面目に見えたらしいのですが、単純に声の掛け方が分からなかっただけです。むしろ、一度輪に入りさえすれば活発なお調子者でした。

小さな頃から祭りが好きで、率先してお囃子の太鼓を叩いていました。見ているだけではなく、参加するのが祭りの醍醐味ですから。祭り好きが転じて、次第に日本文化全般を好きだと感じるようになりました。

実家は乾物屋だったのですが、何となく、家業は継ぎたくないと思っていました。将来は大学に行き、どこかの企業に就職すると思っていましたね。

高校では生物の授業が好きだったので、生物の中でも少し変わった、微生物について勉強できる大学を志望していました。「若いうちに東京で経験値を積んだほうがいい」という母の助言もあり、東京農業大学の「醸造科学科」に進学しました。

醸造は、発酵作用を利用して食品やお酒を製造するもので、微生物を用います。発酵食品は日本の食文化の中で歴史があり、日本文化が好きな私に合っているとも思いました。

大学に入り、醸造を詳しく学んでみると、身の回りは思った以上に発酵食品が溢れていることに驚きました。実家の乾物屋で扱っていた鰹節が発酵食品だと、初めて知りました。その製法やメカニズムも面白かったですし、思った通り日本の食文化と密接に関わっていて、日本文化に関われていることが嬉しくもありましたね。