岡山県倉敷市で生まれました。小さい頃から絵を描くのが好きでした。画家になりたかったという母の影響でした。3人兄弟の真ん中で普段はかまってもらえないのに、絵を描いているときはかまってもらえる。絵を描いている時だけは自分の時間でした。

中学の時に、母に薦められて応募した「読売国際漫画大賞」で賞を取りました。それまでは、教室の隅っこで絵を描いているようなやつ。初めて光が当たった瞬間でした。色んな新聞が取材に来て、家族も泣くほど喜んでくれて、学校に行く道で友達のお母さんが「見たよ!」と声をかけてくれて。

本当に嬉しくて、高揚して、取材の日の前日なんかはずっと寝られませんでした。絵を描くとこんなにみんなが喜んでくれるんだ、絵を描くってこんなに素晴らしいことなんだと思いましたね。自分にとっての画家人生のスタートでした。

絵を描く喜びを感じていました。ひたすら書き続け、自由帳に収まり切らないようになる。そうすると、自分で展覧会を開いてみたいな、という夢が出てきます。行きつけの美容室でその夢を話したところ、美容室の壁に絵を飾ってくれるようになりました。飾った絵に対する反応を聞いて、嬉しくなってさらに絵を描いていく。絵を描くのが楽しくて、止まらなくて、徹夜して絵を描いていました。

そうしているうちに、若手のアーティストを支援する、アーティストサロンという会社を見つけました。引っ込み思案な性格でしたが、母に薦められ、会いに行きました。絵に対する情熱を伝えたところ、休みの日に時間を作って本物のギャラリーに連れて行ってくれました。実際にギャラリーを回って、その世界の話を聞いているうちに、画家で食っていくのって大変なんだなと思いましたね。

高校生の時に、学校の先生が「これだけ作品作ってるんだったら展覧会開きなよ」と展覧会を薦めてくれました。展覧会を開くのには、ギャラリーを借りたりするだけで十万単位のお金が必要になります。父親に頼み込んで、やらせてもらいました。父親は否定もせずに、頑張れよ、と応援してくれました。学校の先生が声をかけると、色んなテレビや新聞社が取材に来てくれて、またそこで皆が喜んでくれました。

一生懸命やっていると、周りに伝わるんだ、周りが助けてくれるんだなって思いましたね。