静岡県で生まれ育ちました。小さい頃から好奇心が強く、小学生の頃から大工道具を使って使いやすく工夫をした家具をつくるなど、つくることが好きな子供でしたね。

高校2年生の時に怪我をして入院を強いられ、留年することになったのですが、それによって授業を受ける必要のなくなった3学期を利用して、一念発起してアメリカにホームステイに行きました。一人で高校生が海外に行くというのは非常に珍しい時代でした。

憧れのアメリカ。ロサンゼルスのビバリーヒルズで留学生活がスタートしましたが、驚いたことに、現地に着くまで住まいの情報を得られませんでした。

豪邸の一部屋に住み込み、家主が飼っている4頭のシェパードの面倒を見る代わりに無料でホームステイ。なかば奉公するような形で住まわせてもらいました。奉公くらいでしかビバリーヒルズで生活ができるわけがありませんでした。お犬様に粗相があっては大変と、必死で犬の世話をしました。一日中犬が相手ですから、会話力は伸びようがありません。英語が学べないとか、寂しいだとかは思う余裕もなく、憧れのアメリカにいる事だけが救いでした。

そんな中でも、時間を見つけてはバスでダウンタウンに出かけ、現地で友達を作る努力をしました。その結果、ビバリーヒルズでの滞在の後は、知り合った友達を訪ねてサンフランシスコ、バンクーバー、シアトルに行きましたが、その都度現地で航空券を手配していきました。

3ヶ月という短い時間でしたが、全て自分でやっていかなければならない状況の中で、「自分で何とかする」という感覚が身についたことが大きな収穫でしたね。

日本の片田舎からアメリカの大都市のロサンゼルスに出て、日本とアメリカの違いにも驚きました。地下鉄の駅で、昨日まで会社のエリートだったようなスーツ姿の男性が、半分涙を浮かべながら、下手な歌を一人歌い、物乞いしている。生きることの厳しさを感じ、強烈な体験でした。