そして、インターネットで講義を受けつつ、月に1回は東京で実際の講習に行くようになりました。すると、私がコーチングを学んでいると聞いた仕事の仲間や友達が、試しにセッションを受けてくれました。

実際にコーチングを用いて話していくと、人によっては、話している間に、「わ!」と、何かに気づいてもらえる瞬間がありました。さらに、セッションの結果として、その人の問題が解決され、一歩前進していくのを目の当たりにできたんです。昔は相談を受けても同調したり、意見を言ったりするだけでしたが、相手の考えを引き出すことで、「次の行動に繋がる」時間に変えることができたんです。

自分がしたことの結果が目に見えて分かるのは、私にとっては大きな出来事でした。これまで、看護師の仕事をしていても、自分がした仕事が「良かった」のかどうかは、いつも分かりませんでした。相手がどう思っているかは基本的には分からないし、毎日、「もっとこうすれば良かったんじゃないか」と考えてばかり。いくら上司や同僚が評価してくれても、自分の仕事を自分では認められなかったんです。

それに比べて、コーチングは結果が目に見えて分かり、その喜びを肌で感じられる。そのため、この先仕事として続けるのは、こちらの方が自分にとって良いのではと考え、思い切って病院を辞めることにしたんです。

そして、やれるところまでやってみようと思い、2015年4月、上京しました。