私は神奈川県藤沢市で、自由に思考し続ける父と、その父と社会とを繋ぐかのようにバランスを取る母のもとに生まれました。 父は、悟りを開くべく真剣に瞑想するような人で、インドの宗教家に会いに行ってしまったり、50日間断食してみたり、精神世界の本を自費出版してみたりと、かなり自由に生きていました。

母は、そんな父の話を時に聞き流し、時に真面目に聞き、そのバランス感覚でご近所や親戚と家をつないでいました。そのおかげで、私は父やその周りの友人に囲まれつつも、「空気を読む」価値観も学ぶことができたんだと思います。

6歳くらいの頃に、父が「これからは肉を食べずに暮らそう!」と言い始め、我が家の食卓から肉が消え、それからはペスカトリアンとして育ちました。10歳の時には「これからは自給自足の時代だ」と、神奈川県足柄上郡の山奥に引っ越しました。 鹿も猪も出るような大自然の中、家ではテレビは禁止、童話などたくさんの児童文学に触れながら育ちました。『モモ』や『指輪物語』の世界に入り込み、「お金や名声といった目に見える価値ではないところに「本当の価値」がある」、そんな考え方を自然と持つようになりました。

そして中学生くらいの頃、両親と行った地球温暖化に関する講演会で、「これは社会の一大事だ!」と心に響くものがあったんです。環境問題に関心を持つようになり、環境論者レスター・ブラウンの本にも影響を受けました。レスター・ブラウンは、すでに60歳近く、「私が大人になる頃には彼は高齢。私が第二のレスター・ブラウンになるんだ」と思っていましたね。