私は北海道の札幌と旭川の中間くらいの位置にある、田舎町で生まれました。
高校からの最終バスの出発時刻は夜7時20分で、毎日部活を終えて最終バスで30分かけて家に帰っていました。
PHSの電波もバスの途中でなくなってしまうのでそれまでに必死でメールを送り、
また翌朝ある地点を通過するとメールを受信する、そんな生活を送っていましたね。

小さい頃からファッションショーをテレビで見るのが好きで、
将来はヘアメイクやスタイリングをしたいと思っていたので、高校卒業後は東京の美容師になる専門学校に行くことにしました。
ファッションショーの華やかな世界に惹かれ、東京で有名な学校に入れば私もその世界に進めると思ったんです。

ただ、すぐに美容師は「サービス業」であることに気づき、やりたいことと違うと感じ始めました。
美容師の仕事は、お客さんの希望が一番で、自分の表現が優先されるわけではなく、
私はそれよりも自分で表現していくのが好きだったんです。
また、学校ではヘアメイクショーなども行っていて、照明や音響なども含めた空間全体をコーディネートをする仕事に興味を持ち始めていました。

しかし、具体的に学校を卒業をした後の道は決まらず、誘ってもらえた専門学校の事務スタッフとして働くことにしました。
仕事をしながら将来を考えようと思ったんです。

そんな経緯で働き始めたある時、白紙のノートをもらうことがあり、
自分が考えていることや悩んでいること、思いついたことなどをひたすら書くようになっていきました。
そして、昔からヨーロッパに憧れがあり、行ってみたいと思っていることも書いていたら、

「行きたいと思っているのに、なんで行かないんだろう?」

と思い立ち、ヨーロッパに一人旅することを決めました。