根底にあるのは家族を大切にする気持ち。パティシエの私が結婚式に懸ける想い。

パティシエとして働いていた経験を生かし、現在は独立して会社を立ち上げ、スイーツのオーダーメイドなどを行う傍ら、新しい取り組みを始めているという小笠原さん。 独立して間も無くして新しい取り組みを始めたそのきっかけとは?お話を伺いました。

小笠原 由季

おがさわら ゆき|スイーツプランナー&ブライダルプランナー
パティシエとして実績を積んだ後、独立してウェディングケーキなどのオーダーメイドを行う合同会社Sampagitaを立ち上げる。
その後自身の結婚式の経験をもとに、日本の割高な結婚式業界に変革を起こすべく新規事業を考案中。

個人Facebook
アメーバブログ「スイーツプランナー&ブライダルプランナー『小笠原由季』ガチの女性主婦起業リアルSTORY」

家族に対する価値観


私は父が日本人、母がスペイン系のフィリピン人という家庭に生まれました。
出身は日本ですが、幼稚園に入る4歳までは日本とフィリピンを往来する日々を過ごしていました。

幼い頃から日本とフィリピン両方の文化に触れながら育ったので、好奇心は旺盛で、そして何をするにしても負けず嫌いのやんちゃな子供でした。

幼稚園に入ってからはずっと日本で暮らしていたのですが、思春期を迎える中学生の頃から、
日本とフィリピンの価値観の差に違和感を感じ始めたんですよね。

フィリピンでは家族をすごく大切にする風習があり、また宗教柄、夫婦は基本的に離婚しないのですが、
日本は夫婦の離婚率が高く、何か「家族」に対する想いにおいてフィリピンとの違いにすごく寂しさを感じたんです。

また比較的裕福な環境の日本とは違って、フィリピンでは金銭面など少しでも自分の親に迷惑をかけないようにするという強い自我を持っている人が多いので、母方の影響を強く受けていた私も親の事を常に気にかけながら日々過ごしていました。

中学生にしてそんな価値観を持っていたおかげで、自立心と責任感は人一倍強い子供でした。

挫折からの新たな選択肢


高校生になってからは、ほとんど毎日アルバイトをして自分でお金を稼いでいました。
高校生でありながらも飲食店のアルバイトを掛け持ちで働いていた時期もあり、時には週に7日働くこともありました。

本当にアルバイト中心の高校生活だったので、高校時代の思い出はアルバイトと言っても過言ではないくらいです。(笑)

そうやってアルバイトで毎日料理を作っていたことに加え、もともと料理が好きだったので、将来は料理人になることを考えていました。

ところがアルバイトの途中で甲殻類アレルギーが発覚し、料理人への道は諦めざるを得なくなったんです。

だからこそ、高校卒業後の進路選択を考える時にはすごく迷いました。
しかし、2歳から中学生までずっとピアノを習っていたこと、それに子供が好きだったことを生かして保育士になろうと思い、
初めは保育士資格の取れる専門学校に進学しようと考えていたんです。

ところがそのことを母に相談すると、「なんでいつもお菓子作っているのにパティシエにならないの?」と言われたんです。

料理だけではなく、よく自分で簡単なお菓子作りをしていた私の姿を見ていた母は、パティシエになることを勧めてくれました。

その母の一言に私は何の違和感もなく素直にやってみようと思うことができたので、保育士ではなく、パティシエになることを選択をして、
ある製菓の専門学校に進学することに決めました。

進学した専門学校は、世界大会で優勝した経験を持つ先生がいる有名な学校で、菓子作りの実習はとても大変でした。

しかし高校生からアルバイトで飲食業の仕事を経験してきたからか、どんな大変なことでも楽しかったですし、周りと比べて手際も良く、
パティシエの道を選んだことに間違いはなかったと実感することができました。

慌ただしいパティシエ生活


専門学校を卒業してからは、ホテルやレストラン、ウェディングの企画・運営を行う会社に就職し、
福岡のホテルでパティシエとして働くことになりました。

そこでは結婚式用のケーキやレストランのスイーツ作りなどに携わっていましたが、
1年程仕事続けた後、福岡のあるレストランに転職をしました。

そこのレストランではちょうどパティシエのポストが空いていたので、
私は転職して間もなくシェフ・パティシエとして製菓部門の責任者という、責任感の大きい立場で働くことができ、
非常にやりがいを感じながら働くことができました。

それから3年程経った頃、前職でお世話になっていたシェフ・パティシエの方から、
「東京のホテルに新店舗を開くことになったから、そこで一緒に働いてみないか?」とお声をかけていただいたんです。

もともと東京に戻ろうかと考えていた時期だったので、特に迷うことなく、
東京で新店舗の立ち上げからそのシェフ・パティシエの方の下で働かせていただくことにしました。

パティシエとしての自信から


そうして東京で仕事を続けていた時に、たまたまFacebookを見ていたらお笑いコンビキングコングの西野亮廣さんが、
ホームレス芸人小谷真理さんの「ホームレスだって結婚式がしたい!」というクラウドファンディンングを応援している投稿を目にしたんです。

ホームレス芸人の小谷さんがクラウドファンディングで募った資金で結婚式を挙げるというものだったのですが、
私はこれを見た時にウェディングケーキを提供して協力しようと思い、直接西野さんのFacebookにコメントを残したんです。

そうすると、ぜひお願いしますという旨のお返事をいただいたので、小谷さんの結婚式のために完全プライベートでウェディングケーキを作り、
ご提供させていただきました。

初めて会社の仕事としてではなく、一人のパティシエとして個人的に人の役に立てたことがすごく嬉しくて、
この経験を期に独立について考えるようになりました。

ただ、どうしても独立するとなると、自分に自信を持つことができなかったんです。
もともと父が個人事業主であったことから、昔から経営者になることに無関心なわけではなかったのですが、
自分の力だけでやっていけるような力はないと思っていたからです。

ところがそんなことを考えていた時に、立ち上げからずっとお世話になっていたシェフ・パティシエの方に、
「お前は自分が思っているほどできていないことはないぞ。もっと自分に自信を持った方がいい。」と仰っていただけたんです。

ずっとお世話になっていた方だったからこそ、そのような言葉をいただけたことが本当に嬉しかったです。

その日から前向きに独立に向けて考えることができるようになり、経営の勉強のために起業塾に通いながらも、
2年間そのシェフ・パティシエの方の元で働いた後、
ケーキやスイーツのオーダーメイドやスイーツのメニューコンサルティングを行う合同会社Sampagitaを立ち上げ、
26歳で独立をしました。

全てのカップルに結婚式を


私は独立する前からずっと結婚式に関わる仕事に携わりたいと思っていて、
今はパティシエとしての経験を生かしてウェディングケーキやスイーツのオーダーメイドを行っていますが、
今後は結婚式全体に関わる仕事として、クラウドソーシングのカスタマイズウェディングを事業化させたいと考えています。

というのは私は会社を立ち上げた1ヶ月後に結婚式を挙げたのですが、
挙式準備の時にすごく日本の結婚式が割高で自由がきかないことを知りました。

実際に私も100%納得のいく形の結婚式にすることができず、式を迎えることさえ憂鬱だったのですが、
挙式当日は家族全員が笑顔で祝福してくれているのを見て、本当に幸せな時間だったと感じることができたんです。

私はこの時、結婚式は絶対に挙げるべきだと思いました。

人生で、人が自分のために集まってくれるのは結婚式とお葬式の時ですが、自分の記憶に残るのは結婚式だけです。

ところが、日本では年約70万組のカップルが誕生するのですが、結婚式を挙げるのはその半数の約35万組だと言うデータがあるそうです。
式を挙げない理由の一番はやはり、結婚式にかかる費用が高額であることです。

日本の結婚式は割増で、割高にする風習があるんです。

私はそんな日本の結婚式の仕組みを変え、金銭面を理由に結婚式を挙げれないカップルをなくしていきたいと思っています。

それを実現するために私のようなパティシエや料理人など、ウェディング業界でフリーランスで活躍する優秀な方達をクラウドソーシングする仕組みを作り、
高いクオリティーかつ適性価格で結婚式を提供しようと考えています。

今後は既存事業に加えてこのウェディング事業に力を入れていき、結婚式をあげたくても金銭面で式を挙げれないといったカップル全てに、
結婚式を提供できるようにしていきたいです。

そうして結婚式を挙げた全てのカップルに、フィリピンの国花であり「永遠の愛」という意味がある、
Sampagitaという会社名に込めた私の想いを届けることができればなと思います。

2015.01.09

ライフストーリーをさがす
fbtw

お気に入りを利用するにはログインしてください

another life.にログイン(無料)すると、お気に入りの記事を保存して、マイページからいつでも見ることができます。

※携帯電話キャリアのアドレスの場合メールが届かない場合がございます

感想メッセージはanother life.編集部で確認いたします。掲載者の方に内容をお伝えする場合もございます。誹謗中傷や営業、勧誘、個人への問い合わせ等はお送りいたしませんのでご了承ください。また、返信をお約束するものでもございません。

共感や応援の気持ちをSNSでシェアしませんか?