短大卒業後は、自分には向いていないと思いつつも親に進められたことで、OLになろうとと決意し、一般事務職に就きました。

実際に働いてみると、業務内容は理解できないことばかりでした。仕事をする意味や理由を見出すことができず、ずっと仕事ができないままでした。例えば事務作業のワークフローにしても「なぜ」そうするかがわからないですし、お茶汲みの仕事を「なぜ」私がやるのかがわかりませんでした。その「なぜ」を誰も答えてはくれません。後から入ってきた後輩たちはどんどん仕事ができるようになっていき、自分の居場所がないと強烈に感じるようになりました。

でも、ここでやめたらこの先もずっとやめ続ける人生が待っているなと思ったんです。そのときに生まれて初めて、腹をくくって何かを勉強しようと思いました。その頃ちょうどWindows95が登場したばかりだったので、パソコンの勉強を始めました。パソコンならみんなスタートが一緒なので、自分も頑張ればできるようになるんじゃないかと思ったんです。他にも、仕事の基本を学ぼうと秘書検定の勉強もしました。その中で、これまで誰にも説明してもらえなかったいろいろな仕事の理由がわかるようになったんです。例えば、お茶汲みとは相手をアシストする仕事なんだ、とか。

パソコンの勉強をしていく中で、自分の好きなことが明確になっていきました。ワードよりもエクセルが好きで、ただ数字を打ち込むよりも自動計算してくれる関数式を使うのが好きで、関数式よりも作業が自動化ができるマクロ機能が好きでした。

自分の好きなことがわかったことで、その好きなことを仕事に生かすように。例えば、エクセルを使い、自分で簡単なシステムを開発しました。それまで電卓を使って計算しエクセルに打ち込んでいたものを、マクロ機能を使ってボタン一つで実現できるようにしました。それまで受け身で仕事をしていたのが、積極的な姿勢に変わりましたね。

その後は、役員秘書に移動となりました。秘書といってもお茶汲みのような雑用がほとんどでしたが、年配の方にはお茶を濃いめにいれようとか、若い人には薄めにいれようとか、小さいことでも自分なりに仕事の工夫をするようにしていました。

「なぜ」やるのかがわかると、それに向けてどうしたら良いかを考えていけるようになりました。