大学では、アメフト部に入りました。最初はバンドサークルを見に行くも、チャラチャラした雰囲気が合わない。バスケ部には、2メートルを超えるような選手がゴロゴロいて、自分じゃかなわない。最終的にアメフト部に勧誘され、未経験でも可能性があって、体格も生かせると思ったので、入部を決めました。

アメフトって、適材適所でチームをつくるスポーツなんですよね。足が速い人、機転が効く人、それぞれの力が発揮されるように戦略を考えます。全員の100%が掛け合わさるとすごい力になる。試合でチーム力が発揮されたときの強さや一体感に感動するんです。

でも、レギュラーになるのは簡単ではありませんでした。どんなに練習しても、なかなか試合に出れず、後輩の方が活躍している。アメフトが自分に100%向いているわけではないとわかったんです。

続ける意味を見出せない一方で、部活を辞められない自分がいました。「辞めたらみんなからどう思われるかな。親にも投資してもらって申し訳ないし、部活の友達にも悪いかな」みたいな。サラリーマンが会社辞められない、みたいな状況でやってましたね。結局最後まで100%やりきった感は持てませんでした。

3年生の1月頃から就職活動を始めました。もともと、「もったいないこと」が嫌いで、ゴールに向けて一番効率的な方法を探すことが得意でした。それが僕の強みだと気づいて、世の中のもったいないをなくしたいと思いました。良いものが伝えられずに埋もれてしまう、そんなもったいないことを無くす手段が広告なんじゃないかと思ったんです。

それからはメディア関係を中心に数社受けてみました。最終的に広告代理店から内定をもらい、就職することを決めました。したいことがまだ具体的に見えていなくても、広告代理店ならレバレッジが効く。それに、この会社には「根拠のない自信持つ人が多い」と言われ、自分に合っていると思ったんです。