北海道の離島、奥尻島で生まれました。漁師の家系の長男。家の目の前に浜があったので、暇さえあればいつも魚を釣っていましたね。割り箸に釣り糸をくっつけて、ひたすら魚を釣る毎日。食べるわけではなく、とにかく魚を取ることが楽しかったんです。

船にもよく乗せてもらいました。手伝いをするわけでもなく、遊び感覚です。船に乗っても、すぐに酔って寝ているだけでしたが、楽しかったんですね。漁に出てしまう父と祖父と一緒にいられるのが、船の上だけだったからかもしれません。

そんな環境で育ったので、将来漁師になることに何の疑いもありませんでした。本格的に漁の手伝いを始めたのは、中学生の時。祖父が船から降りたので、父の手伝いをするようになりました。

漁の時期は、毎週土曜日の午後に海に出ました。平日の夜も、手伝うことがあればやります。仕事を嫌だとは思いませんでした。責任感が出たからなのか、船酔いもしなくなりました。

そのまま漁師になるつもりだったので、高校に進学する気はありませんでした。しかし、父に高校進学を勧められました。地元の奥尻高校にはスキューバダイビングの授業があり、そこで潜りを学び、潜水士の資格を取るように言われたんです。これからの漁師には、潜水も求められると。それで、ひとまず高校に通うことにしました。