これまでの自分は、わがままで中途半端だった。モラトリアムを抜け、飛び込んだ先で得た変化。

【株式会社UZUZ提供:第二新卒・既卒の就活CH】飲食店向けのweb広告の飛び込み営業を行う阿部さん。「サラリーマン」にはなりたくないという思いを抱えながらも、関心があったクリエイター分野への決心も着かずに迷う学生生活。やりたいことが見つかない焦りを抱いたまま卒業し、就職活動を経て飛び込んだ環境で得た人間としての変化とは?お話を伺いました。

阿部 真之

あべ さだゆき|飲食店向けweb広告の営業
ライフスタイル領域のメディアを運営する企業にて、飲食店の店舗情報やクーポンを配信する媒体の営業を行う。

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学校に馴染めない日々と、大学受験での成功体験


私は千葉県船橋市に、4人兄妹の末っ子として生まれました。上の兄や姉とは年齢が離れていたこともあり、喧嘩をしてぶつかるというよりは言われたことに従うという感覚で、怒られないように動いていく性格になりました。具体的には、勉強をしていれば怒られることがなく、本を読んでいれば逆に褒められることもあり、次第に暗い性格になっていきました。

そんな背景から小学校ではやや浮いていたため、中学受験を考え、東京の中高一貫校に入学しました。ところが、特に進学校という訳でもなかったため不良が多く、新たな環境でもあまり馴染めずにいました。友達に誘われた部活も、強制感がいやで途中で退部。毎日決まった場所に、決まった時間に通わなければいけないことが苦痛になり、正直、我慢して学校に行く日々が続きました。高校からは内部進学生以外が入ってきたり、芸術系に関心の強い友達ができたり、仲間は増えましたが、学校のシステムへの抵抗感は変わらずにあり、遅刻等も多い生活でした。

そのため、高校卒業後については、大学に進学する必要性が無いと感じていたのですが、友人の影響で映画や音楽等に傾倒していくと、少しずつ考え方が変わっていきました。元々、映画や小説のイメージから、いわゆるサラリーマンに対してのイメージが良くなく、言われたことをやる創造性の無い仕事、と考えていました。同じことの繰り返しの生き方は学校と変わらないから嫌だという思いがあったんです。そのため、芸術等を含め、自分が色々な環境を追いかけられるようにしたいという思いから、ブランド力のある難関大学に絞って大学受験をすることにしたんです。それができないなら、きっぱり諦めてサラリーマンになろうと。

とはいえ、現役の時は受験勉強が間に合わず、浪人をすることになりました。周りでは現役で進学する人ばかりだったので、孤独を感じながら勉強に打ち込む日々が始まりました。周りと連絡を絶ち背水の陣で臨み、模試の成績で一喜一憂をしたり、誰とも話さない日があったり、「ここでダメだったら一生ダメだ」という思いで勉強に打ち込みました。

その結果、なんとか慶應大学の文学部に合格をすることができたんです。封筒を開けた瞬間、叫んで喜びました。自分の中でも一番大きな成功体験を経てプレッシャーからも解放され、それからすぐに髪を染めてピアスを開けて、とハジけていきました。

やりたいことが見つからずに時間が過ぎるモラトリアム


しかし、期待に反して、大学入学後は幻滅をすることになりました。それなりに地頭は良いものの、遊ぶために大学に入ったような人を見て、こんなもんなのだろうかと感じてしまいました。

とはいえ、文学系のサークルや文学系のサークルでは面白い仲間に出会うことができ、面白い授業も見つけることができたため、中学高校よりも学校生活を楽しむことはできていました。

ただ、将来についての考えが定まらず、何がしたいんだろうと摸索する苦しさもありました。サラリーマンになるという選択肢は相変わらず無く、フリーランスとして働こうと演劇や映画等に携わっていくのですが、なんだかしっくりこなかったんです。やっていて楽しいものの、それを一生の仕事にしようと考えると怖じ気づき、自分の芯が見つからないことに辛さを感じました。モラトリアムとして、ダラダラと時間だけが流れていく感覚がありました。

その後、大学3年生になってからは、一応就職活動に参加してみるものの、説明会等で出会う社会人や学生を見て、自分はやっぱり違うかもしれないと感じ、4年生の頭には止めることに。それからは、音楽をするか卒論を書くかバイトをするかをして過ごすようになりました。バイトで仕事をしてお金を稼ぐことは楽しいものの、性格的に何かを学ぶ最中が一番面白く、仕事ができるようになってしまうと、ルーティンに飽きて辞めることを繰り返しました。

フラフラ摸索から準備の期間に、大学卒業後の就職


大学の卒業が近づくと自らの進路についての不安は一層大きくなっていきました。大学生活を通じて色々と創作活動をやってみたものの、自分は向いていないのかもしれないと感じてしまったんです。クリエイターとして働く方に色々と話を伺ってみても熱意が違いました。その熱意は自分には無いと感じてからは、「どうにかしなければ、このままいってもまずい」と考えるようになりました。就職活動を再開したり、ぼんやりと起業も考えたりしながらも、甘い考えは変わらず、進路が決まらないまま卒業を迎えました。正直、フリーターでもいいかなと考えるようになりましたね。

しかし、実際に大学を卒業してみると、危機感もあり考え方が変わっていきました。それまではフラフラとやりたいことを探して見つからなかったのだから、これからもそれを続けるのではなく、やりたいことが見つかった時のための準備をしようと考えるようになったんです。何か見つかった時に、すぐに動ける自分になっておこうと。

そこで、大学を卒業してすぐの5月、23歳のタイミングで本格的に就職活動を再開しました。それからは自分をしっかり見つめ直すようになり、既卒の就活を支援するエージェントにも登録し、それまでとは違い本気で就職を考えるようになっていきました。

特に、色々な分野に挑戦ができ、自社の商品に興味が持てるところ、デスクワークが向いていない感覚があったので、外回りをして人と接する環境を志望するようになりました。そして、1ヶ月半で3社の選考を経て、最終的にはライフスタイル領域のメディアを運営する企業への入社を決めました。

仕事内容は、飲食店の店舗情報やクーポンを配信する媒体の飛び込み営業だったのですが、案件の獲得から広告の執筆までできる幅の広さや、あまのじゃくな性格から周りが避けている飛び込み営業への関心もありました。

仕事だけでなく、人間としての変化


実際に入社してからは、都内の飲食店に飛び込み営業を行い、広告を出稿していただく新規顧客の開拓を始めました。契約をいただいてからは、初回の広告出稿まで担当した後、別の部署に引き継ぎ、基本的には新規の獲得を繰り返す業務を行っています。対象としては、個店からチェーン店まで広く営業を行っています。

単純な売り込みとしてお店に行ってしまうと門前払いも多いため、各店舗で抱える課題を伺った上で、その解決につながるものを提案したり、同じ店に通い詰めて関係性を構築して契約をいただくケースもあります。商品自体は良いという自信があるので、それを上手く伝えられるように日々努力をしています。

初めて飛び込み営業をしてみて、正直最初はビビってしまいました。社会人未経験から飛び込んだことに加え、地域によっては他社の営業も多いため、対応がシビアな部分もあり、非常にキツい思いをしました。名刺も受け取ってもらえなかったり、「まだいるの?」と言われたり、やっと商談まで至っても、自分の話し方やジェスチャー・空気作りが上手く行かないことが続きました。声が低くて暗い印象を与えてしまうため、これまでのコミュニケーションではダメだという思いから日常の話し方から変えるようになっていったんです。

だからこそ、やはり商談が上手く行き、相手が納得しているのが分かった時は非常に嬉しいですね。特に、最初はどうしても自社目線で商品を一方的に語っていたのが、消費者目線で話せるようになることで、手応えを得られるようになっていきました。

働き始めて約半年が経ちましたが、正直、これまでの自分は甘かったなと感じます。わがままで中途半端で、それでは全く仕事で通用しないんです。コミュニケーションの仕方はもちろん、感情のコントロールも学んでいき、仕事というより、人間としての姿勢について学んだ気がします。

特に、今の会社がそういった姿勢を大切にする環境だからこそ、自分自身が変わることにもとても前向きになっています。「変わる余地が大きく、その速度も早い環境で、変われるポテンシャルがあるから採用している」という言葉をもらったときは、良い会社に入ったなと感じましたね。

今は自分自身が変化して、できることを増やしていくことが一番のモチベーションです。まだ自分が長期的に何がしたいかは分からないですが、変わっていくことに喜びや達成感を感じていて、それができる環境にも恵まれているので、今後も変化を続けていきたいですね。

2015.11.27

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