本当の自立支援の為に、ビジネスの力を。思いを真っ直ぐ伝えて掴んだ、新たな挑戦機会。

【株式会社UZUZ提供:第二新卒・既卒の就活CH】教育領域を中心に事業を展開するベンチャー企業にて、学習塾向けのソリューション営業を行う猪狩さん。学生時代にインドネシアでNGO活動を経験し、達成感を得ながらもボランティアという関わり方に疑問も感じるように。本当の自立支援とは何かを考え、ビジネスの力を養うと決め、第二新卒での転職から新たな環境に飛び込んだ猪狩さんが歩んだ道のりとは?お話を伺いました。

猪狩 千尋

いがり ちひろ|学習塾向けのソリューション営業
株式会社ヒトメディアにて、地域の塾の空きスペースで、通信教材の勉強をする環境を提供するサービスのソリューション営業を行う。

※本チャンネルは、株式会社UZUZの提供でお届けしました。
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インドネシアでの衝撃


私は千葉県富里市に生まれ育ちました。両親が共に音楽好きだったため、中学に入ってからは吹奏楽部でトランペットを始め、全国大会を目指す強豪校で、とにかく部活に打ち込む学生生活を過ごしました。練習は大変なものの、一人では完成しないものを複数人で集まって作り上げるのは非常に楽しく、みんなで一つの大きなことを成し遂げるやりがいを強く感じ、最終的には東関東大会にも出場がすることができました。

その後、高校からは吹奏楽の合同練習で憧れていた国際系の学校に進学しました。新しい環境でも目指すのは全国大会、1・2年ではマーチングを経験し、3年生ではブラスバンドで再び東関東大会に進みました。

そういった環境にいたこともあり、音楽の道に進むことも考えたものの、幼なじみですごく楽器が上手い人がいて、自分と比べてしまう面もあり、他の世界を見てみようかなと考えるようになっていきました。

特に、元々英語がものすごく苦手だったのですが、国際系の学校に入ったことで、語学を学ぶことを面白く感じるようになったんです。また、小学生の頃から歴史の授業が好きで日本文化にも関心があったため、英語を勉強して、海外から来た人を日本で案内するような通訳案内士の仕事に憧れを抱くようになりました。

そこで、高校を卒業してからは、外国人の先生が多く雰囲気が良かった外語大への進学を決めました。実際に大学生になってみると、新しい世界が広がるような感覚がありましたね。今までは音楽だけだったのが、こんなに選択肢があるんだという発見がありました。

そんな中、大学ではアカペラのサークルで音楽に関わりつつ、語学を通じて何か人の役に立つことがしたいという思いから、東南アジアに滞在し、現地で家を建てる活動を行うNGO団体に入ることに決めました。

最初は団体の活動資金を募る街頭募金活動を行い、大学一年の夏に初めてインドネシアに行ってみると、大きな衝撃を受けました。屋根がベッドに突き刺さっていたり、至る所にゴキブリがいたり、「こんな所に人が住んでいるんだ」と驚きましたね。

現地では、古くなった家を壊し、新しい家を現地の大工さんの指導の元作っていく作業を行いました。異国から来た若者が肉体労働に励む姿に、作業を町の人が集まって眺めるようになり、次第にコミュニケーションが生まれていき、最初は遠い目で見ていたのが、最後にはコミュニティの一員として受け入れてもらうことができました。

そして、実際に家が完成すると、大きな達成感を得ることが出来ました。元々、家主の奥さんが自宅でお菓子屋さんや雑貨屋さんを開きたいという夢を持っており、その実現につながったのではないかという嬉しさがあったんです。帰国時には、なぜ日本に帰るんだと引き止められ、“You are family”という言葉もかけてもらいました。本当に家族になれたような感覚で、人生の節目に立ち会えたことに達成感を抱きながら帰国しました。

ボランティアへの違和感、ビジネスを学びたい


大学3年の春には同じプログラムにてマレーシアにも渡りました。しかし、そのタイミングで日本では東日本大震災があり、親が福島出身だったこともあり、次第に日本のことを考えるようになっていきました。

また、マレーシアのからの帰路で、他の大学の支部で同じ活動をしたところ、建てた家を後日売られてしまったという噂を聞き、事実かどうかは分からないものの、ボランティアという関わり方自体に疑問も持ち始めるようになりました。もちろん、役に立っている実感はありつつ、もしかしたら、ボランティアは自己満足なのではないかと。

それ以来、本当の自立支援とはなんだろうと考え始めるようになりました。ちょうど、帰国後にマレーシアのホームオーナー(家主)からFacebookを通じて“No money”と助けを求めるメッセージをもらったことも重なり、次第にモヤモヤが募っていきました。

そんなことを考えるうちに、次第にビジネスを学びたいと考えるようになっていきました。魚を釣ってあげるのではなく、釣り方を教えて上げるほうが重要なのではないかと感じたんです。何をしたらいいか分からないものの、自立につなげていくことにはビジネスが必要なんじゃないかという感覚がありました。ちょうど就職活動を迎え、様々な経営者の方々のお話をうかがう中で営業の重要性を感じるようになったこともあり、営業職を中心に会社を見て回ることに決めました。

しかし、必要性は感じながらも、正直営業に対してあまり前向きなイメージを持っていなかったため、勝手に抱いた印象の壁を越えられずに中々思わしい結果が出ずにいました。ノルマを追いかけ続け、飛び込み営業をして、という営業像にあまり前向きになれずにいたんです。

そんな背景から、就職浪人することの不安もあり、途中からはサービス職に志望を変更し、英語を使って人と関わる仕事を見て回るようになりました。すると、すぐに都内のホテルのサービス職で内定をいただくことができたんです。ハイクラスのホテルだったこともあり、一流のサービスを勉強できるのではないかという期待もあり、そのまま入社を決めました。

実際に入社してからは、客室課で働き始めました。具体的には、フロントに届いたお客様の要望に対応する仕事で、備品を届けたり、部屋の使い方を御伝えしたり、クレームの対応を行うこともありました。最初は覚えることが多いことに加え、社会人生活にも慣れなかったため、とにかくがむしゃらに過ごしましたね。

ところが、入社して半年程が経つと、「本当にこれがやりたかったことなのだろうか?」と思い悩むようになったんです。いかにお客様の要望に応えるかに徹する業務を行う中で、自分に足りていない部分がこの先埋まるのだろうかという未来への不安がありました。ちょうど、プライベートで世界一周から帰ってきたばかりの方と出会ったことも重なり、自分の気持ちに忠実に生きていないもどかしさから、営業が経験できる部署への異動を考えるようになっていきました。

第二新卒での転職活動で明確になった軸


しかし、社内でウェディングプランナーの営業職等を希望するものの、組織内の人員不足の兼ね合いもあり、フロントに異動になってしまったんです。「私は何歳で営業の経験を積めるんだろう?」と考えるようになり、それまでは考えていなかった転職を考え始めました。

それからは、まずは自分のことをちゃんと考えようと、知人や経営者の方など色々な人に会いにいくようになりました。「自分で決めないと」という思いから親にも言わずに転職活動を始めたんです。そして、社会人2年目ということもあり、第二新卒の就職活動を調べ、専門的に支援を行う「第二新卒ナビ」のカウンセラーの方と密にコミュニケーションを取りながら転職活動を進めました。

新卒の就職活動では、自分がやりたいことを明確に言わなかったことでズレが起きてしまったこともあり、こういうことがしたいという軸を非常に丁寧に擦り合わせしてから会社を回り始めました。これまでの経験からも、最終的にはアジアでの自立支援がしたい、そのために短期的には営業力を担いたいという思いを伝えることにしたんです。

しかし、最初に受けた2社は縁がなく、中々決まらないことに焦りを感じました。それでも、続けて受けた外資系の人材営業・教育領域等を中心に事業展開を行う株式会社ヒトメディアというベンチャー企業の2社から内定をいただくことができました。特に、後者のベンチャー企業では自分のやりたいことができるという確信が強く、迷い無く入社を決めることができたんです。新卒の時の経験があったからこそ、ブレない軸を作ることが出来、新たな環境に対する納得感は以前よりクリアでしたね。

入社して約1年半、24歳のタイミングで新しい環境への転職を決めました。

新たな環境での学びを将来の挑戦に繋げていく


入社してからはweb広告の営業担当として、希望していた営業に携わることができました。テレアポの仕事ではガチャ切りされてということもありましたが、どうしたらそういった切られ方をしないかを考えることに注力するようになりました。前職の時はどうしてもマニュアル的な仕事の仕方が多かったからこそ、怒られたり失敗をしたりすることはありつつも、裁量をもって考えながら働けるのは非常にやりがいを感じましたね。結果が出ずに営業先から半分泣きながら帰ることもありながら、最終的には難しいと言われていたリストから3件受注につなげることができ、大きな達成感も得ることが出来ました。したかったことができている感覚があり、非常に充実感がありました。

その後、2015年の4月からは新規事業の営業担当になり、大手教育系企業と提携し、通信教材を自宅で溜めてしまう会員の方向けに、地域の塾の空きスペースで勉強する機会を提供するサービスの営業として、学習塾に対するソリューション営業を行っています。

元々、家だと勉強が続かない会員の方もいらっしゃるので、地域の塾の場所を提供し、必要な時には相談もできるサービスを行うことで、会員の方が勉強を続けるモチベーションに繋げることや、学習塾側でも新しい売上の立て方につなげたり、集客につなげられるよう注力をしています。

まだ新しい事業ということもあり、認知度を上げて塾に結果を出していただくため、自分でも知識をもっとつけなければならず、苦労することは多いです。ただ、日本の教育のリアルな内情が分かることに加え、やはり目的としている営業力をつけることに繋がっている感覚があるので、努力を続けていきます。

その上で、長期的には、学生時代から思い入れのある東南アジアで自立支援の事業を立ち上げる等、自らのビジネスを通じて課題解決に繋げたいという気持ちがあります。今は、本当に恵まれた環境で学ばせてもらっている感覚です。これからも自分のミッションに向けて、会社名や職種に頼らず、「猪狩千尋」個人の人生が豊かになっていくよう、力を着けていきたいです。

2015.10.16

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