藤本 真衣さんの人生インタビューを最初から読む

女優への挫折と子どものやる気を引き出す面白さ

その後、私は高校に行きながら芸能活動を始めました。小さい頃から憧れていた女優の道を、本格的に目指し始めたんです。そして、少しずつテレビやCMにも出るようになり、事務所の中でも演技は評価してもらっていました。

ただ、私はぽっちゃり体型で、オーディションでは書類選考で落ちてしまうことが多くありました。事務所からは「あと10キロ痩せたら写真集を出そう」と言われていて、ダイエットにも励んだのですが、体重が落ちるどころか、痩せようと思えば思うほどストレスで太ってしまいました。

いつも比較対象にされていた細くて可愛い子は、東京の大手事務所にスカウトやドラマの主演も決まってキラキラしていて、焦りは増すばかり。そして、せっかく与えてもらっているチャンスに応えられない自分に嫌気がさしてしまい、事務所を辞めることにしました。それからは、しばらくテレビは見られないほど落ち込んでいましたね。

その後、特にやりたいこともなかったのですが、母の勧めもあり大学に進学すると、すぐにアルバイトに夢中になっていきました。勉強が苦手な子ども向けに家庭教師を派遣する会社での営業の仕事で、テレアポから初回の無料お試し授業まで行い、新規顧客を獲得するんです。

対象となる子どもは、そもそも勉強が嫌いだったり、学校や塾の授業についていけなくて勉強が苦手な子ども。親御さんは、そんな子どもを心配して、「子どものやる気を引き出してくれるなら」と考えています。初回の無料授業では、家庭教師に求めるものが微妙に違う子どもと親御さんのどちらにも納得してもらわなければならないので、営業としては難しさがありました。

ただ、家庭教師を派遣することが決まってから、子どものやる気が引き出されたり、成績が上がったと親御さんが喜んでくれたりするのを聞けるのは嬉しく、やりがいを感じていました。手紙を送ってもらえたりもするんですよね。また、完全成果報酬の仕事だったので、自分の努力次第で稼げることも魅力でした。

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