たくさん来た「恋愛相談」がキッカケでした。

「世界中のあらゆる人々に対して、恋愛にフォーカスした癒しと元気を与えたい」という理念のもと、恋愛に特化したインターネットサービスを提供する堀内さん。女性向け恋愛ゲームや、占いサービスの企画・運営全般に携わっています。銀行やベンチャーキャピタルで数々の事業に触れながら、「これはやるべき事業だ」と感じた背景には、どんなエピソードがあったのでしょうか?

堀内 大

ほりうち まさる|恋愛コンテンツサービス運営
恋愛に特化したモバイル向けソーシャルコンテンツおよびウェブサービスを提供する、
アクセーラ株式会社にて取締役を務める。
また、「恋愛」というテーマを軸に世界を巻き込むサービスを作る、株式会社ベリーグッドにて代表取締役を務める。

アクセーラ株式会社
株式会社ベリーグッド
恋するアナタを応援する恋愛婚活占いメディアVerygood

中小企業への思い入れ


学生時代は、中小企業を経営する父親の影響を受けて育ちました。
芸能事務所やTV局の下請けのような仕事だったので、小さい頃はよくドラマの台本を読んでいましたね。

面白そうだなと思いつつ、大変そうな仕事だというイメージがあったので、
自分も同じことをしようとは思わなかったですね。

大学生になってからは、友人の勧めでインターンを始めました。
インターン先は中小企業向けのコンサルで、産業調査の仕事をしていました。

もともとレポートを書くのが好きだったし、親の影響で中小企業への関心もあったので、
ちょうどいい仕事だと思ったんですよね。
所属していた軽音サークルを辞めて、授業も出ずにインターンをしていました。

その会社はマーケティング支援が強い会社だったのですが、
企業から来る相談のほとんどは、お金に関することでした。

「中小企業はお金に困っているんだな」

という思いを漠然と感じるようになりましたね。

そういった思い入れから、就職活動でも銀行で働こうと思うようになったんです。
やっぱり、「中小企業を知るなら銀行だ」という思いはありました。

実際に銀行で働き始めてみて、「入ってよかった」と感じたんです。
以前身を以て感じた中小企業の資金繰りに、自分の仕事で貢献できるのは、
とてもやりがいがありましたね。

自ら事業を創りだす経験


ところが、仕事に慣れていくと、ルーチン以外の業務もやってみたいという気持ちが大きくなっていったんですよね。
当時は、とにかく忙しいし、毎日同じ業務で、やりたいことができないもどかしさを感じていました。

そんな経緯から、友人の紹介でベンチャーキャピタルに転職しました。
ベンチャー企業の支援をガッツリできるところがいいなと思ったんです。

その会社は立ち上げて日が浅かったこともあり、悪く言えば放置プレー、よく言えば裁量が大きいという感じでした。
投資先の支援はもちろん、社内の新規事業を任せてもらうこともありました。

バイクの盗難保険の新規事業では、一台ずつ道端のバイクにチラシを貼って回り、
自分の携帯を問い合わせ先にして、夜中も電話をとっていた時期もありましたよ。
そんな努力もあり、一人では回らないほど成長していき、結局ある企業に事業を売却するにまで至りました。

売ったはいいものの、その後やることがなくなってからは、正直自分で育てる方向で考えても良かったなと思いましたね。

その後、上場を控えた企業に上場準備の担当として転籍したのですが、
ちょうどライブドアショックでベンチャーが上場できない時期と重なってしまったんです。

自分の仕事が無くなってしまい、どうしたものかと悩んでいたところ、
現在の会社の代表に誘われたんですよね。
当時コンサル会社だったのですが、ネット系のビジネスをしたいと言われ、
新規事業立ち上げの担当として、三度目の転職を行うことに決めました。

これはやるべき事業だ


転職してから最初の方は、M&Aの仲介に携わっていました。
そんな中、たまたまゲームを作る会社の売買に携わる機会があったんですよね。

最初は取引先として支援するだけだったのですが、
業界の動向を調べたり、周囲の方と話したりするうちに、
恋愛系のソーシャルゲームに可能性を感じるようになっていったんです。

そんな背景から、新規事業として恋愛診断のアプリを作ったのですが、
これがいきなりヒットしたんですよ。かなり手応えがありました。

それだけでなく、サービスのお問い合わせに、ユーザーの恋愛相談が寄せられるようになったんです。
基本的にはサービスの不具合等を解決するための問い合わせ機能だったので、
個人的な相談が送られて来たときは驚きました。

学生ユーザーが多いサービスだったので、

「話したことがないけど片思いで、どうしたらいいのでしょうか?」

などの質問が多かったですね。(笑)
そこで、そのユーザーからの声に、真摯にアドバイスを送ってみることにしたんですよね。
そうすると、

「試してみました、ありがとうございました」

という報告がきたり、会話が続いていくものもあったんです。
そんなやりとりを繰り返す中で、

「これは、やるべき事業だ」

と思いました。
誰かに恋愛相談をしてもらいたい、という課題を持つ人がたくさんいたんです。

背中を押してもらって生まれる勇気


思い返せば、自分にもすごく共感するところがあったんですよね。

銀行で働いていた頃、ずっと仲良くしながら、告白できない人がいました。
やっぱりどうしても躊躇してしまっていたんです。

そんな時、会社の先輩に、どうしたらいいか相談してみたんですよね。
状況を説明し、相談してみると、

「なんで告白しないの!」

と言われたんです。
その言葉をもらったおかげで、すぐに行動に踏み切ることができたんですよ。
今ではそのパートナーと結婚しています。

ほんの少し勇気を出すために、誰かに背中を押してもらいたいことって、
すごくあると思うんです。
そんな風に、誰かの背中を押し、勇気づけるようなサービスを作りたいなと思うんですよね。

「恋愛」は全世界共通の感情です。
だからこそ、今やっているサービスを世界的に広げていきたいと思います。
ビジネスとしても、すごく可能性を感じるんです。

最近、ふと気付けば、子どもの頃に楽しいと思っていた、
ドラマの台本作りに近い仕事をしているな、と気付きました。

今は、世界中の「恋愛」に情熱を注ごうと思います。

2014.04.27

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