自分自身が最高に楽しみ、充実した生き方を!出逢いや居酒屋店長の仕事で気づけたこと。

千葉の木更津で、オーナーと立ち上げた居酒屋の店長を務める樗木さん。今までの様々な出会いや、店長という立場でスタッフと向き合いながら働くことで、改めて自分自身の課題に気づき「自分のやりたいこと」を見つめて歩み始めた背景にはどんなストーリーがあるのか。お話を伺いました。

樗木 杏奈

おてき あんな|浜焼太郎 木更津店店長
千葉県の木更津駅にある居酒屋「浜焼太郎」の店長を務める。
浜焼太郎 木更津店
個人Facebook

特別な将来を


私は茨城県で生まれ育ちました。小さい頃から好きなことはなんでもやらせてもらえる環境で、好奇心旺盛な子どもでした。

夢見がちな幼い頃にはアニメの主人公みたいに、地球のために活躍するヒーローにいつか選ばれるんじゃないかとドキドキしてたりもして(笑)、なんとなく普通に過ぎていく毎日を送る人生より、もっと楽しい人生を送りたいなと思っていたりしました。

そして、高校生になり進路を決めていく時、同級生は就職する人が多かったものの、私は「地元茨城を出ることだけは絶対!」と決めていました。もっと沢山の人に出逢い、様々なことを感じたり、経験したりしたいと思っていたし、やりたいことが分からないままなんとなく就職することに、違和感も感じていました。

そんな時、全国を飛び回って講演会をしている「居酒屋 てっぺん」の創業者である大嶋さんの講演会が地元であり、母から勧めてもらい参加しました。そこでは、もう本当に本当に衝撃を受け、感動して無我夢中でメモを取りました。

「仕事は楽しむもの」「夢を持って働くこと」「本気の仲間」「可能性のない人なんていない」ということ等々、講演が終わった後も興奮が収まりませんでした。「あ、これだ!私が憧れる大人の姿ってこういうのだ!」て思ったんです。

ちょうど進路を決める時期だったこともあり、私だけ知ってるなんてもったいないからみんなに聞いてもらわなきゃと勝手に焦り、「学校に呼んでください」と校長先生に直談判もしにいきました。(笑)

そして、まずは外に出てみることが大事だと思い、興味があった美容の専門学校に進学することに決めました。

自分の道を歩む人生


東京に出て3ヶ月程した頃、大嶋大将の話を聞いて感動したあのてっぺん渋谷女道場にご飯に行きました。もうわくわくとドキドキが止まりませんでしたね。

生で見たお店の様子は映像で見るよりもはるかにすごくて、働いてるスタッフが本当にキラキラ輝いて見えました。その姿がかっこよくて、その帰りには私は成長して自信をつけるために、ここで修行しようと決めていました。

ですが、スタッフの方から「入るからには何でここで働きたいのかしっかりと考えた方が良い」と言われました。やりがいはあるけどその分厳しい環境ではあるので、壁にぶつかった時や挫けそうになった時に、立ち返る自分の原点を持ったほうが良いということでした。

そこで、いったん勢いだけではなく、本当にここで働きたいのか、どうして働きたいのか、何のためにここで頑張ると決めるのか、自分に問いかけることにしました。

そして、同じ時期に昔から好きだった元お笑い芸人のてんつくマンの主催する南アフリカの植林ツアーに参加しました。それは、日本人200人で南アフリカで仮装をしながら植林するツアーでした。

そこでは年齢も生きてきた環境もバラバラなみんなとどんどん繋がってたくさんの話を聴き、素敵な生き方をしてる人ってこんなに沢山いるんだと知ることができましたね。もちろん海外での貴重な体験も沢山できたことで、「やっぱりてっぺんで働きたい!」と決意することができました。ツアーを通して知り合ったみんなと繋がれていることが私にとって大きな心の支えとなりました。

そして、帰国後、てっぺん女道場で働きたいと想いを伝え、アルバイトとして働かせてもらうことになりました。

フリーターになるという決心


その後は専門学校に通いながらてっぺんで働いていました。しかし、1年制の学校だったためすぐに進路を決める時期になり、元々考えていた美容の道に進む選択はせず、そのままてっぺんでアルバイトとして働くことを決めました。

正直、フリーターになることに不安もありましたが、海外へのボランティアツアーなどに興味があり、てっぺん以外の他のことにも目を向けたいと思っていたので、アルバイトを選んだんです。

そして長期休暇をもらい、カンボジアに行ったりもう1度南アフリカでのてんつくマンのツアーに参加したりしました。その時に出会った、その後NPO団体を立ち上げカンボジアの支援を始めた同い年の仲間の子に、「進路調査で『志高きフリーター』と書いた!(笑)」と聞いた時に、自分に正直な姿がすごいし、かっこいいなと思いました。

フリーターという言葉に怖がるのではなく、想いがあってフリーターをすることは別に駄目なことではないんだと気づくことができ、自分がやりたいと感じる生き方に自信を持てるようになりました。

飛び込んでから考える


てっぺんでは多くのことを学ばせてもらい、様々な経験の中で自分の弱さもたくさん知りました。しかし、働き始めて2年くらい経つ頃に、てっぺんの環境で働く自信がなくなってしまった私はその場から逃げてしまいました。自分の甘さで多くの人に迷惑をかけてしまった瞬間でした。

その後は、南アフリカのツアーで出会った方から声をかけてもらい美容室の受付をやらせてもらったり、もともと興味があったアパレルショップで働いたり、派遣の仕事をしたりとやりたいと思った仕事をどんどんやりました。楽しいと思うことも、何かが違うなと思うこともたくさんあり、何をやっても続かない自分を駄目だと感じて落ち込むこともありました。

しかし、人にはそれぞれ合う合わないがあって、周りの人にアドバイスをもらったり、相談させてもらったりするけど、結局は自分がやってみないと本当の意味では納得できない自分がいるんだと思いました。実際、バックパッカーに憧れてインドで2週間くらい旅をしたことがあります。

すると、想像とは違いすごく大変で、私はツアーで来る方が合ってるのかなと思うことがありました。これもずっと憧れてたけど、やってみたことで初めて気づけたんです。(笑)

そして、今度は語学留学をしたいと思うようになり、お金を貯めるために東京から実家に戻ることにしました。ですが、半年くらいたった頃に、てっぺん時代の上司から、お店を独立するからそこで店長をやってみないかと声をかけてもらい、不安ばかりでしたが、やらせてもらうことに決めすぐ実家を出ました。

誰かのためではなく自分のために


今は店長になって1年が経ちますが、独立とはこんなにも大変なのかと実感しています。今まで色々な店長の元で働かせてもらいぶつかることもありましたが、自分が店長という立場になり、あの時の店長の状況や気持ちが少し分かるようになり反省もたくさんあります。

そんな経験からも「スタッフが楽しみながら働き、様々な経験ができる場を作りたい」「お客さんに楽しんでもらいたい」との想いで私は店長をやってきました。

ですが、思ったように上手くいかず、壁にぶつかる毎日でした。上手くいかないことにイライラする日々の営業の中、一緒に働いているメンバーとぶつかり思っていることを話してもらったり、オーナーにも色々厳しく言ってもらったりすることがありました。

そうしていくうちに、毎回壁にぶつかる度に周りの環境のせいにしていたけど、そうではなく原因は自分の中にあるのだと、最近やっと気づけました。

これまでの私は「誰かに何かしたい、こうしてあげたい」という想いで動いているものの、相手からの反応がないと不満で「私はこんなにやってるのに」と相手に見返りばかり求めてしまっていたんです。人のために動いて誰かに喜んでもらい認めてもらえることが嬉しかったけど、それは自分の中に判断基準がなく、人の反応でしか自分をモチベートできてないことなんですよね。

そのため、何かしたいとは思っていても、「こうしなきゃ」「こうするべき」ということが多くなり、気づけばあれほど仕事は楽しむと言っていた自分自身が、楽しんでいない状況になっていました。

それが最近になって、中身スカスカな私が押し付けがましく「人のために」って動くのではなく、まずは自分自身の弱い所とも向き合って、きちんと自分を認めていくことが大切なのではないかなと思えたんです。そうしないと、環境が変わっても毎回同じ壁にぶつかってしまうと、やっと少し気づけたんです。(笑)

今は、自分自身が楽しでいる先に、周りの人にとって何か少しでもプラスのきっかけになれればいいなと思っています。

それから、何でやりたいか、目的をもってから行動することも大事で1つの方法だけど、単純に「やってみたい」という気持ちとか、自分の感覚に従って動いてみることも大切だと考えています。勇気がいるかもしれないけど、やってみて違ったらまた次にいけばいいし、やってみなきゃ分からないこと、その先に見えることってきっと沢山あると思うんです。

だから私は、これからも自分の心の声に耳を傾け、その感覚を大切にしていきたいと思っています。

2014.12.04

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