組織をより活性化させるような仕組み作りを！独立、転職を通して見えたもの。
社内コミュニケーションツールや、改善ツールなど、組織の風土・コミュニケーションの活性化を目指すサービスを運営する企業に勤められている大矢さん。漠然と「社長になること」を目指していた、という過去から現在に至るまでには、独立や様々な組織で働いてきたことで感じた、ある思いがありました。
大矢 純治
おおや じゅんじ|組織活性化プラットフォーム運営企業勤務
法人向けに組織の風土・コミュニケーションの活性化をするサービスを展開する、
株式会社wizpra（ウィズプラ）にコンサルタントとして勤務している。
株式会社wizpra（ウィズプラ）
祖父に影響を受け「社長」を目指す
僕は、香川県の観音寺市という町で生まれ育ちました。
そこは街灯もなく、夜になるとあたり一面が真っ暗になってしまうような田舎だったので、
比較的早いうちから、都会に対する憧れを抱いていましたね。
また、母方の祖父が経営者で、その姿を見ているうちに、
漠然と「将来は社長になろう」ということを考えていました。
ただ、小学校の頃は、授業中の発表もやりがたがらないような、引っ込み思案な性格で、
社長をやるようなタイプではありませんでしたね。
ところが、そんな性格を直そうと、小学校高学年の時に先生に生徒会の選挙に立候補させられ、
なんとその選挙に当選してしまったんです。
もちろん、最初は嫌々やっていたのですが、生徒会の活動を通じて前向きな性格になっていき、
中学生３年生の時には小学校低学年から始めた野球で、
初めて地区大会で優勝したことをキッカケに、少しずつ自分に自信をつけていきました。
そして、中学を卒業した後は地元の公立高校に進学し、引き続き野球部に所属しました。
甲子園を目指すような強豪校ではなかったものの、練習が毎日あり、
一番野球に時間を割いていたので、勉強はあまりしませんでしたが、
中学校の時からずっとお手本にしていた先輩が、指定校推薦で大学に入学していて、
僕も同じ道を歩もうと思い、学校のテスト勉強には力を注ぎましたね。
その後、狙い通り推薦枠をいただくことができたのですが、
なんと、通常はほとんどの人が合格するはずの推薦試験に、落ちてしまったんです。
ほぼ進路は決まったつもりでいて、それまで一切受験の対策をしていなかったので、
とにかく焦って、毎日かなり追い込んで受験勉強をしました。
結局、自分が希望していたレベルの大学に受かることはできなかったのですが、
幼い頃から都会に憧れを抱いていたので、浪人してもう１年香川で過ごすより、
すぐに都会に出たい、という思いが強く、何とか合格した神戸の大学に進学しました。
企業経営に関わる方と会える仕事
大学の学部は「いずれ起業したい」という将来の目標のために生かせる勉強をしたいと思い、
経済学部を選択しました。
大学生になって、ようやく念願の都会進出を果たしたのですが、
初日に電車の乗換で大阪の梅田駅に降りた際は、プラットフォームの多さにびっくりしましたね。
高校を卒業したことで、ようやく野球部から解放されたので、
大学では緩く運動をしたいと思い、比較的まったりした雰囲気のバスケサークルに入ったのですが、
「大会で結果を残す」という目標がないため、続けるためのモチベーションがなく、
最終的には面倒くさくなってしまい、半年ほどで辞めてしまいました。
それからは、授業に出てバイトして旅行して・・・と、一般的な大学生活を送り、
特に将来の目標に対してアクションを起こしたわけではありませんでしたが、
それでも「いずれ起業したい」という思いは変わりませんでした。
また、卒業後すぐに起業することは考えられず、ますは就職しようと思い、
たくさんの会社を見たうえで、ファーストキャリアを選択したかったため、
就職活動はかなり早い段階から始め、大学の中では誰よりも最初にスーツを着ていましたね。
そんな中、自分自身の将来の「起業」という目標を踏まえた際、
会社の社長や大企業の幹部など、経営者に近い立場の人に会える仕事がしたいと思い、
最終的に内定をいただいた、とある証券会社に就職をすることにしました。
とにかくやってみたい
入社後は、２か月の研修を経て神戸支店へ配属となり、
主に個人宅向けに、テレアポや飛び込み営業を積極的に行いました。
あまりに遅い時間に営業で出歩いていて、警察に補導されたこともありました。（笑）
幼い頃の引っ込み思案な性格は、もうほとんど解消されており、
営業をすることに自体に抵抗はありませんでした。
ただ、株に興味がある人や、全くそうでない人、そもそも知識がない人など、
お客様が千差万別なため、何が相手にとって刺さる営業かイマイチわかりづらかったですね。
とはいえ、経営者や大企業の重役の方にお会いする機会は多々あり、
期待していた通り、経営に関するマインドセットを教えてもらったり、
起業の相談に乗っていただいたりもしましたね。
ところが、次第にこのまま証券会社の営業を続けていくことに、しんどさを感じるようになってしまいました。
同期には約１００人のライバルがいて、一生懸命仕事をしていても、その中で大体２０番目くらいの、
そこそこの順位でしたし、いつか自分が担当するであろう課長や部長も常に気を張っていて、
そのまま働き続けるイメージが持てなくなってしまったんです。
また、経営者や大企業の方など、様々な方とお話する中で、
「起業したいなら、とにかくやってみればいい」
というアドバイスを頂いただくことが多く、挑戦してみたいという気持ちが強まっていました。
そこで、入社して約２年というタイミングで、証券会社を辞めることにしたんです。
そして、起業をする際は不動産業界で、市場が大きい東京で勝負をした方がよい、
というヒントもいただいていたため、１年間東京の不動産仲介業者で修行をした後、
その会社のメンバー数名と新たに不動産仲介の会社を立ち上げ、
「起業をする」という一つの目標を果たしました。
よりライトに組織を活性化させたい
いざ起業をして、自分が代表という立場になってみると、
雇われる立場とは違い、細部まで会社のルールを全て決めることができ、
また、営業をする際でも、すぐに決裁権のある方にお会いすることができるようになり、
とにかく楽しみながら働いていましたね。
また、不動産仲介を行い、様々な業態のお客様とやり取りをする中で、
美容院ができては潰れる、ということが繰り返されていて、
その背景には、美容師の方たちの経営に関する知識不足があることを知り、
１年後には、新たに美容院向けのコンサルティングを行う会社を立ち上げました。
そのように、起業という夢を叶え、仕事にもやりがいを感じていたのですが、
独立して４年が過ぎた頃に、幹部に会社の資金を持ち逃げされてしまったんです。
信頼をしていた仲間から裏切られたことが何よりもショックでしたし、
ちょうど、組織も拡大期に入り、一時的に資金繰りが悪化しており、
焦っていた中でそのようなことが起こってしまったため、気持ちが切れてしまい、
結果的に会社をたたむことにしました。
それからは、知人の方の紹介で小売業者の営業マネージャーや、
とある企業の新規事業の組成プロジェクトなど、複数の組織に関わらせていただきました。
ただ、いざ新規事業の案が持ち上がっても、様々な要因から、一歩が踏み出せないことが多く、
一度起業を経験してしまったためか、僕自身は企業の中の歯車になっている感覚もありましたね。
そんな状況が４年ほど続いた後、知人の紹介でとある経営コンサル企業の社長の方のお誘いで、
コンサルタントとして組織改善や風土の活性化のためのプロジェクトを担当するようになりました。
ところが、様々な企業のコンサルティングを行っていくうちに、
「自分のやっていることは本当に効果があるプロジェクトなのだろうか？」
という疑問を抱くようになってしまったんです。
また、かつて自分も美容院向けのコンサルティングを行っていた経験から、
コンサルのようなおおきなプロジェクト単位のものではなく、
もっとライトに組織を活性化できるようなツールを作ってみたい、と思うようになってしまいました。
そんな中、サービス業の法人向けに、組織内の理念の浸透や、
業務の非効率を解消するサービスを運営している、wizpra（ウィズプラ）という名の会社がある、
ということを知り、代表の今西に直接連絡をし、実際に会うことになったんです。
誰かが始めたものを一緒に作りあげる
そこで、実際に代表の今西に会い、自分が感じていた課題感や、
経験から生まれた問題意識などを話した結果、意気投合し、
その会社に入社することになりました。
現在は、株式会社wizpra（ウィズプラ）でコンサルタントとして、
サービス業を営む企業に対する営業を中心に活動をしています。
幼い頃から、ずっと「起業する」ということを目標に掲げてきましたが、
様々な組織に所属し、そして今は同じ思いを持った仲間たちと一緒に働くことができているため、
最近は少しずつ、自分がゼロから何かを生み出すことだけでなく、
「誰かが始めたものを一緒に作りあげる、ということもいいんじゃないか？」
と感じるようになりましたね。
もちろん機会があれば、またいずれ起業にチャレンジしてみたいという思いもありますが、
まずは、wizpraの１メンバーとして、組織を大きくしていくうえでの一つの指標である、
上場を目標とし、そしてその先にある
「すべての組織に「承認」を増やし、あらゆる人がイキイキと働く事ができる世の中を創る。」
という会社のミッションの達成に少しでも近づけるように、
仲間と共に努力を続けていきたいですね。
2014.10.02
