運もタイミングもよかった。でも偶然ではない気がします。

約一ヶ月冷蔵保存が出来る、無添加惣菜の定期仕送りサービス「おかん」を運営されている沢木さん。 生活のスタンダードづくりに挑む背景には、どんなストーリーがあったのでしょうか?

沢木 恵太

さわき けいた|無添加惣菜の定期販売、法人向けマイクロ社食サービス提供
無添加惣菜の定期販売「おかん」、法人向けぷち社食サービス「オフィスおかん」を運営する、
株式会社おかんの代表取締役を務める。
オフィスおかんHP
おかんHP

30歳までに独立したい


学生時代から、漠然と独立を考えて行動していました。
両親含め、近くに経営者がいたわけではないので自分でも不思議だなと思います。
でも、大企業に務めて60・70歳になるイメージがずっと持てなかったんですよね。
もともと、組織作りが好きなタイプで、部活やサークルを立ち上げた経験が何度か
ありました。 中学では「投げる競技」をやりたいと思いながらも、もう野球は遅いということで、
自分一人だけだったハンドボール部を、他の部から人を引き抜いたりしてチームに
してしまいました。(笑)

大学時代に、30歳までに独立することを決め、
経営者を近くで見たいという理由から、中小企業向けのコンサルティング企業に就
職しました。
コンサル時代、仕事は大変でしたが楽しかったですね。
夜中に、会社で文化祭前日みたいなテンションで働いていた事が懐かしいです。

でも、結果的には一年弱しかその会社にはいなかったんですよ。
今は自分の希望通り楽しく働いているけど、会社の方向性や業績との兼ね合いから、
どこかのタイミングで、やりたいことに反して働くことになるんじゃないか、
という危機感があったんです。

同期は 100人以上いたのですが、退職の判断はかなり早い方でした。
実は同じ時期に退職した同期がいて、彼に影響を受けた面もありましたね。

Google 検索だけで転職


ところが、退職したのが完全に勢いだったんですよね。
特にあてがないまま辞表をだしていたんです。
今後のキャリアを考えた時、まずは web に関する知識や経験が大切だと思い、
Google で検索して出てきた web の会社が求人をしていたので、
面接を受け、結局そこに入社することになりました。
今では何と検索したのかも全然覚えていないですし、求人サイトを介しての申込だ
ったわけでもない。
今考えるとすごい決断力でしたね。(笑)

そこは 10名程度の会社だったので、かなりの裁量を任せてもらうことが出来、
とても勉強になりました。
ただ、扱うのがゲーム中心だったこともあり、
もっと人の生活に根ざしたサービスをしたい、という思いを持つようになりました。

そこで二年勤めた頃、前職の事業部が法人化することになり、 立ち上げに参画することになりました。
より起業時に近い働き方をしたいと考えていた事もあり、とても良いチャンスだと
感じましたね。

「運がいい」のための準備


ただ、全国を出張して回る仕事だったので、結婚し子供が出来てからは、
働き方を変えなければいけないな、と思い始めました。

また、同世代の知人が独立・活躍し始めたこともあり、
そろそろ、自分なりのアウトプットをださなくては、という焦りもでてきていまし
た。

会社に辞意を伝え、転職も考え始めた頃、出張で福井に行く機会がありました。
福井には一社目のコンサルを一緒に辞めた同期が働いていたので、 出張中、たまたま食事をすることになりま
した。

久々に会って話をしてみると、彼が働いている食品メーカーには、
保存料などの添加物無しで鮮度を保てるユニークな技術があるとの事でした。

最初はただの近況報告だったのですが、
その話になってから、なんだか急にわくわくし始めたんですよ。
もしかしたら、面白い事業が出来るんじゃないかって。

自分自身、忙しくてご飯が食べられないこと
妻が食事の準備が大変と言っていたこと
両親が体調を崩したこと

直近で起こったことが一気に思い返されて、すごく当事者意識があったんです。
何より、自分が起業する際のビジネスの条件としていた、
「社会に胸を張れること」にすごく当てはまっていると思ったんですよ。

気付けばその場で友人に事業の提案をしていました。 本当に全てのタイミングが良かったんです。
彼じゃない他の誰かだったら、同じような話になっていないですしね。

僕は運がよかったです。

でも、今考えると、「運がいい」のための準備が出来ていたのかもしれません。

生活のスタンダードとなるサービスをつくる


出張から帰ると、そのまま準備をすすめ、
その技術をもとに、無添加惣菜の定期販売サービスを始めました。
予定通り、30歳になる前の独立でした。
子供が小さい事もあり、応援してくれた家族にはすごく感謝しています。

これからは、同サービスをベースにして、
法人向けにマイクロ社食サービスとしても展開していきます。
オフィスでは食に対する意識がすごく低いと思うんですよね。
課題はありながら解決策がない。 だから、時間がかかってでも、丁寧に育てていきたいんですよ。
最終的には、生活のスタンダードとなるサービスをつくりたいです。

ビジネス以外だと、子どもの成長が楽しみですね。
将来娘が結婚式で読む手紙を、今から期待しているんです。(笑)

2014.02.28

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